公開日 2021年04月06日
地震調査委員会の評価結果について①
県内の水道管の老朽化の状況について
地震調査委員会の評価結果について②
地震対策委員会の評価結果について③
新型コロナウイルスに係る県の対応について①
新型コロナウイルスに係る県の対応について②
新型コロナウイルスに係る県の対応について③
新型コロナウイルスに係る県の対応について④
新型コロナウイルスに係る県の対応について⑤
伊方原発トラブル続出への受け止めについて
新型コロナウイルスに係る県の対応について⑥
個人情報HDの流出について①
個人情報HDの流出について②
南海トラフ地震対策(BCP)を踏まえた工業団地の開発について
個人情報HDの流出について③
地震調査委員会の評価結果について①
(大髙・NHK記者)
政府の地震調査委員会は、24日に、南海トラフ大地震で各地が津波に襲われる確率を市町村ごとに調査し公表しました。それによりますと、県内沿岸部の大部分で津波の高さが3メートル以上になる確率は26%以上となっています。評価結果をどう受け止めればいいのか難しいという指摘もありますが、結果についての評価と、今後これをどのように防災対策に生かしていくか、お考えを教えてください。
(知事)
地震の発生確率の評価に関しては、これまでも行われ、この委員会から発表されていて、特にマグニチュード8からマグニチュード9クラスの地震の発生確率ということで言いますと、今回ご質問のありました津波評価と同時に公表されており、確率としては30年以内に70%〜80%の発生確率と、これは去年と同じですが、地震の発生確率そのものの評価は、既に行われていると思います。
今回ご質問いただいた津波の評価は、この地震の長期評価をベースとして、海岸における津波高が一定の高さ以上になる確率を算出し、今回初めて行われたものだと思います。この評価ですが、出された数字のうち、5メートル以上の津波高になる可能性が3段階に分けて非常に高いと評価された市町村が全国に29あったということですが、本県がそのうち14市町村を占めているということで、全国的に見ても本県が比較的大きな津波の襲来が想定される割合がより高いということが改めて示された形だと思っています。
一方で、今回公表された確率は3段階の区切りになっていて、この三つのうち、非常に高いと評価されている数値でも、確率は26%以上というところで区切られていると伺っています。これは26%以上を一括りということですので、極端な話、非常に高くて70%以上あるような場合でも26%でも、26%以上という一括りになってしまうということで、本当は幅があるはずなのに1番低い数字の26%というところが、どうも印象として残りやすいという面もあるのではないかと。そうだとすると、県民の皆さんに少し、必ずしも適当ではない意味での安心感というんですか、過剰な安心感を与えてしまう懸念も、ある意味ではあるのではないか。使い方が非常に難しいのではないかと思います。
そういう意味では、国は今回の評価が地震の津波の防災対策に活用されるためには、さらに研究や検討が必要だという立場のようです。我々の方でも今回行われた確率の予測について、より詳細をお教えいただく機会を設けていただけるという話も聞いておりますので、そういったところも含めて、国の状況をよく注視して対応を考えていきたいと思います。
ただ基本は、備えあれば憂いなしということですので、今回はどちらかというと、何千年に1回というような最大クラスの地震ということではなくて、もう少し規模は小さいが頻度は比較的高い、例えば数百年に1回とかというレベルの地震を想定した数字になっているということですが、我々はどちらかといいますと、数千年に1回の最大クラスの地震にも耐え得るようにということで、色々な対策をここ7、8年続けてきているということですから、そういった備えをしっかりしておくことで、憂いがなくなるという立場で、対応を引き続きしっかりやりたいと思いますし、その意味で、県民の皆さまにも、次の地震が差し迫っているという状況にあるということは変わらないわけですので、住宅の耐震化や避難訓練への参加などハード・ソフト両面で、いわゆる自助・共助・公助のうち、自助ないし共助の部分に関してしっかりと備えをお願いしたいと思っています。
県内の水道管の老朽化の状況について
(大髙・NHK記者)
先週、和歌山市で、破損した水道管工事のために、市内の広い範囲を対象に断水するという予告を当日になって取りやめ、飲食業者や一般市民に大きな混乱をもたらしました。水道管の老朽化は全国的な課題となっています。県内を通る水道管の老朽化の状況について教えてください。県として何かしら対策があれば、併せてお聞かせください。
(知事)
水道管の耐用年数は状況にもよるということですが、大体の基準でいいますと、概ね40年程度の耐用年数というのが一般的な目安とされていると聞いています。高知県におきまして、設置から40年を超えるような水道管の割合は、今最新である数字が平成29年度末時点ですが13.8%、これが耐用年数40年を超える水道管の割合です。全国の平均が16.3%と聞いていますので、本県の13.8%は若干下回る数字にはなっているということです。
老朽化の対策については、まずは老朽度の把握が大前提になると思います。管路の経過の年数がどれぐらいかということ。あるいは漏水の調査をやって、どの程度水漏れが生じているかという観点から、老朽度の把握をした上で、更新を行わなければならない管路の優先順位をつけていく。その上で、計画的かつ効率的に更新をしていくという手順で進めることが大事になってくると思います。
高知県としては、今年度末に高知県の水道ビジョンの策定を予定しています。県が策定する水道ビジョンを参考に、指針としていただきながら、現実には各市町村で対応を取っていただく必要があると思っています。
具体的には、各市町村で将来の更新需要がどうか。あるいは、財政収支の見通しがどうか。これが最終的には、住民の皆さんに、どの程度の水道料金の水準をお願いしないといけないのかに直結してきますから、こういった財政収支の見通し。こういったものを踏まえて、ただ今申し上げた水道管の管路の更新計画といったものを策定したり、あるいはできるだけ効率的に対応していくために、広域での連携を進めていくといった計画を、各市町村で考えていただかなければいけないと思っています。
今後、ただ今申し上げました高知県の水道ビジョンを通じて、引き続き市町村が管路の更新などを円滑に行えるように、また継続性のある水道事業経営が行えるように、国の補助制度の活用といった手段もあるということですので、そういった点も含めて、県として市町村に対してアドバイスなどを行っていきたいと考えています。
地震調査委員会の評価結果について②
(大野・高知新聞記者)
地震のところですが、先ほど県民に、ハード・ソフト両面で備えをお願いしますということでしたが、この評価結果の公表を受けて、県として何か対応を変えるなり、付け加えるなり、あるいはこれまでどおりというならば、どういうところに基点を置くのかについて一言お願いします。
(知事)
直ちに具体的に、ここをこう変えるという問題ではないと思っています。先ほど申しましたが、専門用語ではL2と言い、高知県の今の津波対策は数千年に1回という最大クラスの、県内でいえば最大34メートルの津波高が想定される、そういったものを、1番最悪の事態を想定して、これに備えられるようにやっていこうということで取り組んでいる対策ですので、今回のこの津波の高さの予測は、どちらかといいますとL1と言われた、もう少し発生頻度が高いが規模としては小さい、そういう地震により近いような数字だと理解していますので、そうである以上は、大きい方の対策をしっかりやっていくことが、今回確率が示された津波への対応という点でも、大が小を兼ねるという世界になると思いますので、そういった意味で、大きなところを、今の時点で変える必要はないのではないかと思います。
ただ、新しい分析で色々な確率なども、よりきめ細かに示されるという可能性はあると思います。今公表されたものだけを見ても、先ほど申しました26%以上というのが、一括りになっていますから、比較的、例えば可能性としてはより津波の発生の確率が高いところを重点的にやる、対策の優先順位付けに使うとか、そういう使い方は可能性として考えられると思いますが、公表されたデータでは、今申し上げたように、かなり大括りの評価と言いますか公表になっていますから、このままではなかなか使いにくいというのが正直なところです。より詳細な説明もいただけるという話も伺っているようですから、そういった部分等々、もう少しシャープに細部でのさらなる研究、検討も待って、具体的な県の防災対策に、どう役立てられるかを考えていくという問題ではないかと思います。
(大野・高知新聞記者)
26%以上の、例えば市町村の沿岸部ごとの分布みたいなものは、示されそうだということなんでしょうか。
(知事)
どうでしょう。どこまでいけるのかは分かりませんが、一般論としていえば、ああいう形で、総括的にまとめたものがあって、35万通りのシュミレーションをしたと言われているわけですから、元になるものはあると思いますので、その精度や色々な社会的影響も考えて、国の方でどこまで出されるのかというのはこれからの問題だと思いますので、そこは国の考え方も伺っていきたいと思います。
地震対策委員会の評価結果について③
(大山・高知新聞記者)
地震の質問の関連ですが、先ほどからおっしゃられているように、大括りな評価で、このままでは使いづらいということでした。国の方は使い方を今後検討する必要があるということを指摘していますが、例えば高知県からしたら、正直26%は低いように見えますし、これを出されると県民にとって安心情報になって、防災意識が下がるのではないかという思いも持ちますが、例えば国に対して、こういう情報を出されたら困るとまでは言えないと思いますが、出し方に対する注文であったり、対策も併せて出すべきだというような指摘をされる考えはありますか。
(知事)
まずは、こういうことに至った経過もよく教えていただきたいのが正直なところですが、それはそれとした上で、気持ちとしては、今回こういう研究をして発表されるという事前の段階で、地方自治体には、事前の情報提供もなかったと聞いていますので、我々はいわば、その場で、がちんこでどうですかということについて、即断即答のような形で、お答えせざるを得なかったということもあります。できれば、ある程度、時間的な余裕も持って概略なりを教えていただければ、我々なりに、直ちに何ができるかという話はありますが、直ちにしなければならないことは恐らく報道関係の皆さんへの対応とか、県民の皆さんからのお問い合わせの対応だと思いますので、若干の時間の余裕というのか、そういったものは与えていただければ、よりありがたかったかなという思いはあります。
(大山・高知新聞記者)
振り返れば34メートルの津波がくるというときも、数字だけ出されて、かなり不安感はあったと思いますが、今後、地震に対する情報の出し方について、国に対して言われたりというのはありますか。
(知事)
最終的には県民の皆さんに正確な情報を知っていただくことが大事だと思いますが、片方で難しいのは、正確な情報というのは往々にして分かりやすいか分かりにくいかというと、分かりにくく複雑になり兼ねないというところがジレンマだと思いますので、そういった中でどうバランスを取って、分かりやすいが正確さは欠かないというか、そういうところでどう説明をしたらいいかという観点も含めて、国の方でしっかり判断していただきたいし、考えていただきたいということは、機会を捉えて申し上げたいと思います。
新型コロナウイルスに係る県の対応について①
(松原・毎日新聞記者)
昨日、奈良県内で新型コロナウィルスの国内初感染が確認されたと思います。今日、県内でも感染症疑い例への対応についての協議があったとお伺いしていますが、改めて、もしも県内で感染が確認された場合の対応等について現在の状況、お考えを教えてください。
(知事)
年明けにこの問題については、1月6日付けだったようですが、厚生労働省から注意喚起などについて各県宛に通知があり、これを直ちに県として1月9日付けで県内の全ての医療機関などに厚生労働省からの通知を周知して、対応をお願いしたところです。
その後、国内で1月16日に新型コロナウイルスの患者が発生をしたということ。そして、さらに28日、おっしゃったように奈良県で日本人の、武漢に滞在歴のない方が感染をされたという報告があり、今回、当然の対応として、まさしく今日ですが、午前中に県内の保健所ですとか、関係の研究所の担当者を集めた会議を開催して、ちょうどこのタイミングになったわけですが、疑い例が出た場合に、その方から検体を取り、そのウイルスが新型コロナウイルスかどうか判定をしなければいけないわけです。これまで、昨日、一昨日までは、高知県ではできなくて、東京の国立感染症研究所まで送って、判定をしてもらわないといけなかったんですが、厚生労働省の方も、それでは時間がかかりすぎるということもあり、各県でそういった検体の検査が可能になる態勢を整えていただきました。
そういう態勢が昨日、28日から検査可能になりましたので、そういった新しい態勢のもとで、疑い例が、患者さんが発生したときにどう対応していくのか。様々な手順がありますので、その手順を確認していただくという意味で、先ほど申しました保健所の関係者などを対象とした会議を開催したということです。
さらに、本日午後には、庁内の全部局の主管課長で構成されました会議を開催して、県庁内で色々な部分、保健衛生関係以外の部門についても、情報の共有を図ろうということで会議を開催して、引き続き県庁全体として迅速に対応できるように態勢を整えていきたいと思っています。
新型コロナウイルスに係る県の対応について②
(大野・高知新聞記者)
今の質問に関連してですが、今日チャーター便の第1便が武漢から帰って来ましたが、高知県関係の方は、その中にはいないと理解しています。残りまだ440人の帰りたいという希望の方がいらっしゃるんですが、把握している範囲で、高知県関係の方はいるんでしょうか。
(知事)
これは私も関心を持ちまして聞いてもらいましたが、外務省の方は個人情報にもかかわるということで、答えは差し控えるという反応で、今回のチャーター便、あるいは今後も含めて、お帰りになる方々の中で、県の関係者がどの程度というのは、少なくてもそのルートでは私どもも把握のしようがない状況です。
(大野・高知新聞記者)
県の方でも独自調査をされているのかどうかですが、把握している方というのはいらっしゃらないということですか。
(知事)
調査というか、武漢に県の関係者がどの程度いるのか、県の各部局の関係の諸団体から情報収集する努力はしています。そうした中で学校関係のところで、これ以上はちょっと勘弁いただきたいんですが、数名程度、現時点でというか調査時点で武漢に滞在をしておられる方が、何人かおられるという話はお聞きしていますが、それ以上のことはまさしく個人情報もかかわりますので、差し控えさせていただきたいと思います
そういう方がおられますので、そういう方々が高知へ帰って来られるというときの、一種の検疫の態勢や健康管理ですとか、関係の学校などともよく連携を取って、しっかりやりたいと思います。
(大野・高知新聞記者)
その学校関係の方が、チャーター便に乗りたい、乗っているかどうかというのは確認できないということですか。
(知事)
そこは我々の方で、照合や確認をする術が現時点でないというのが正直なところです。
新型コロナウイルスに係る県の対応について③
(阿部・読売新聞記者)
患者らしき方が判明した場合、奈良県は、詳細というか、どこに立ち寄った、どういう人と接触したという詳細を差し控えた発表をするようです。一方で、大阪府の吉村知事さんはできる限りの情報をオープンにしていくというか、情報を明らかにするようですが、高知県としてはどうですか。
(知事)
これは本当に、正直難問だと思います。厚生労働省の方は、やはり個人情報保護を非常に心配されているという話は聞いておりますし、その心配は私自身も大変重いと思いますが、片や県民の皆さんの健康に直接かかわる話ですから、できる限り差し支えない範囲では情報を広く開示したい、すべきだという気持ちも持っていますから、今後はどういった状況でどんな展開が予想されるかということで恐らく判断が変わってきうる問題だと思います。そういった状況を踏まえてしっかりと判断したいと思います。
(阿部・読売新聞記者)
今のところ、吉村知事のように何でもオープンにしましょうとまでは言い切れない。
(知事)
個々のケースが少し見えてこないと、ということです。
(阿部・読売新聞記者)
今は状況に応じて判断と、できるだけオープンにしていく。
(知事)
はい。かつ大阪とちょっと環境が違うのが、高知県は人口も少ない県ですので、先ほどのような話も含めて、余り個人の特定に至らないような形で、周辺情報でできるだけ県民の皆さんにイメージをつかんでいただくような情報提供をするとしても、結果的に個人の特定に直結してしまう蓋然性が、高知県の場合は大都会に比べると恐らく大きいと思いますので、そういった点で単純に大きな自治体と同じようなスタンスを直ちにとれないという事情があるということはご理解いただきたいと思います。
新型コロナウイルスに係る県の対応について④
(大野・高知新聞記者)
学校関係というのはもう少し踏み込むことは可能でしょうか。
(知事)
このぐらいで勘弁していただきたいというのが正直なところです。
(大野・高知新聞記者)
それはなぜですか。
(知事)
それはこれ以上になりますと、先ほど申し上げましたように個人の特定になってしまう、直結してしまう蓋然性が非常に高いということからです。
(大野・高知新聞記者)
武漢に滞在してる方ですか、住んでいらっしゃる方ですか、留学していらっしゃる方ですか。
(知事)
滞在ということだと思います。お伺いしますと。
(大野・高知新聞記者)
人数は明かすことはできませんか。
(知事)
数名です。
(大野・高知新聞記者)
高知県の出身の方ということでしょうか。
(知事)
ゆかりがある方ということです。
(大野・高知新聞記者)
ゆかりといってもいろいろあると思います。
(知事)
ゆかりといいますか、そういう意味で滞在という言葉を使いますと、通常の住所といいますか、通常の本拠地は高知県内に居住をしている方です。
(大野・高知新聞記者)
県内に居住する方。
(知事)
一時滞在という位置づけで武漢におられる方、そうでないともともと学校でも把握はできないと思いますから、そういう方を学校関係に限りませんが、県の各部局で色々な情報の交換がある関係団体ですとかに照会をいただいた中で把握していった情報をできるだけ集める努力をした中でそういう情報が得られたということです。
(大野・高知新聞記者)
滞在してるというだけで、罹患しているとか症状が出ているとか、そういうことは分からない。
(知事)
そういうことは全然、そこまでいっていません。
(大野・高知新聞記者)
県関係でということで県庁において、誰か把握していますかという照会をかけたところ、学校関係の数名の方が武漢に今いらっしゃるようであるということまでですか。
(知事)
はい。先ほど申し上げましたように、なぜ必要かというと、そういう方はいずれ高知に帰ってこられるであろうという想定した場合に、もちろんどの時点かにもよりますが、比較的現在か近接の時点に帰国されるということであれば、その際の健康管理あるいは検疫の体制の問題とか、そういったものについてしっかりと連絡を取り合って遺漏がないようにしなければいけないだろうということです。
(大野・高知新聞記者)
今現在、その方々とはコンタクトはとれていますか。
(知事)
現時点で私もそういう報告を受けたばかりですので。
(大野・高知新聞記者)
いるに違いないというか、把握しているという段階で実際にどのような状況かというのはまだ分かっていない。
(知事)
はい。
(大野・高知新聞記者)
それはアプローチをして、これから状況の把握に努められるということでしょうか。
(知事)
そうですね。最終的にいずれ帰国されるであろうということだと思いますので。
(大野・高知新聞記者)
性別や年代も言うことはできませんか。
(知事)
私も正直聞いておりません。
新型コロナウイルスに係る県の対応について⑤
(阿部・読売新聞記者)
もしかしたらチャーター機でもう帰ってきているかもしれないですが、その辺の状況は把握されているんですか。
(知事)
今の時点では把握しておりません。
(阿部・読売新聞記者)
把握しようという連絡、コミットはとっていますか。
(知事)
今後の話ということだと思います。
(阿部・読売新聞記者)
今後、まだとっていないということですね。
(知事)
はい。ですから、まさしくいつかも分かりません。帰国される場合には、検疫を受けたりご本人の健康管理等、色々な注意事項がありますので、そういったものを学校を通じてしっかりお伝えしなければいけない。その関係において、今お話があったような、今どんな状況にあるのかということは、必要に応じて我々も関心を持っていくことだと思います。
(阿部・読売新聞記者)
状況を把握しようと努めてるということですか。帰ってくるのが分からないと対応できないので。
(知事)
はい。
伊方原発トラブル続出への受け止めについて
(中田・高知民報記者)
伊方原発ですが、前回の会見のときからまた電源トラブルの停電があったりして、知事がおっしゃっていた異議申し立てもできないことになり、昨日副知事が対応されているわけですが、今のこのヒヤリハットが続出することに対する受け止めをお願いします。
(知事)
前回の会見の前後も含めて年明けに、裁判の問題もありましたが、それを除いても3件大きなトラブルが続発していて、県民の安心・安全、裏返すと不安感という観点からいいますと、立て続けにこういうトラブルが起こるのは非常に深刻な事態だという受け止めです。危機管理の常識ですが、小さなことでもそれが相次ぐことになると、要警戒度が非常に高まることだと思いますので、今回結果として、放射能の漏れというような事態にはなっていませんが、こうしたトラブルが重なると、やがて重大な事故につながりかねないという意味において、深刻に受け止める必要があるという考えです。その意味で昨日も副知事から、その原因究明と安全対策にしっかり取り組んでもらいたいということを申し上げた次第です。
(中田・高知民報記者)
今後、知事が自ら動くというか、そういうお考えはないでしょうか。
(知事)
今回は色々な日程調整の中で、然るべき人から状況の説明をしてもらいたいという申し入れをした中で、副知事のところに役員の方がお見えいただくということになりましたが、その際にも、まずは今回の原因究明と安全対策を、最優先でしっかりやっていきますというお答えもいただきましたので、いずれその中身も、原因究明なり安全対策の中身もご説明いただけると思っておりますので、その際には、日程的な調整等々も必要かもしれませんが、できる限り私自身その中身についてもお伺いするようにお願いしていきたいと思います。
新型コロナウイルスに係る県の対応について⑥
(加藤・朝日新聞記者)
先ほどの新型ウイルスに関してなんですが、先ほど午後に県庁内で会議があったという話がありましたが、県内で感染に関して懸念されること、今後具体的に取り組んでいくことに関して、例えば観光地であったりとか空港での水際対策で何か議論に上がったことはありますか。
(知事)
今まさしくその会議をやっているか終わったところだと思いますが、当面やはり一番ポイントになるのは、各医療機関で的確な対応をしてもらうということだと思います。疑いがある方が来られた場合に、しっかりと精査をする必要がある方なのかどうなのかというところを、武漢での滞在歴とか、昨今になりますと、そうした方との接触歴みたいなところまでちゃんと聞いていただくことになると思いますが、そういったことも含めて検体の検査をしなければいけないほどの疑い例なのかどうなのかというところをしっかり判断をしていただくという意味で、まず医療関係者がしっかりしていただくということが必要だと思いますし、現時点では確かに感染力はかなり強い(※1月29日時点でWHOにおいては「ヒト-ヒト感染の程度は未だ未定」とされており、感染力が強いと言い切れない)ということではありますが、死亡に至っている比率がそれほど高いということではないということだと思いますから、その意味では県民の皆さんには余り過剰に心配をされるということはなく、通常のインフルエンザや風邪の予防のように手洗い、うがい、あるいは必要な場合はマスクとか、そういった対策をしっかりやっていただくことを呼びかけるというのが先決だと思います。
(加藤・朝日新聞記者)
午後の会議は、対策本部という位置づけになるのでしょうか。
(知事)
対策本部という名前はつけていないと思います。
(加藤・朝日新聞記者)
今後設置する可能性とか予定はありますか。
(知事)
可能性としてはもちろん、県内で感染された患者さんが発生するということになってくれば、必要な場合にはそういう体制をとっていく可能性はもちろんあると思います。
個人情報HDの流出について①
(加藤・朝日新聞記者)
先週、県のハードディスクドライブのデータが流出したということがありました。実質の経緯などがまだ発表されていませんが、現時点で人数の規模感であったり、今把握されている点で分かることがあれば教えてください。
(知事)
この件は、ひと言で言いますと現在引き続き調査中というのが、お答えになります。大変遺憾な事件ですが、得られたハードディスクの情報の中身の確認ですね、具体的にどういったものが入っているかということからして、これは恐らく、平成15年前後に、県の中央東福祉事務所という生活保護を所管している事務所がありますが、そこの部署で作成をされたり、あるいは利用されていたりという可能性が極めて高いだろうということは特定して、当時その事務所の総務部門や生活保護の部分に従事していた職員、ただ、もう15、16年前ということになりますから退職されている方も既に結構おられますが、そういった方々に、30人余りと聞いていますが、順次聞き取りの調査をしているところです。
私が受けている報告では、そのうち半分強のところの方々には連絡がとれて話を聞いていますが、確かにその外付けのハードディスクであったりフロッピーディスクであったりUSBであったり、一種のリムーバブルな記録媒体、こういったものを当時は情報の共有のために所内で利用していた状況はあるようです。現在はサーバーの容量もかなり大きくなっているので、サーバー内の共用ファイルに情報はとっておいて、オンラインで職員は利用、共有することになっているので、そういう外部媒体は基本的に使わなくて済むようになっているようです。当時は仕事の中でこういった着脱可能な外部媒体を使っていた実態はあるであろうということは、大体確認できたわけですが、今回問題になったハードディスクについて、それが自分のもの、自分がつくったものだ、利用したものだというようなことを認めた、あるいはそういう申し出をした職員は今のところいないということです。聞いた場合でも記憶にないとか知らないという人間しかいない。今回のものに関しては、そういう状況ですので、差し当たりまだ全員に状況が聞けているわけではないので、できるだけ早く残る方々についても事情をお聞きして、実態、状況をしっかりとまず把握したいという状況です。
(加藤・朝日新聞記者)
先ほどの30人余りというのは、データに入っている個人の人数ですか。
(知事)
ではなくて、職員のです。
(加藤・朝日新聞記者)
作成した職員。
(知事)
中央東福祉事務所にいた職員です。
個人情報HDの流出について②
(大野・高知新聞記者)
今の関連です。今調査中ということでしたが、何人分のデータが入っていたかというのは分かっていますか。
(知事)
今精査中のようですが、延べで1,000件余りと聞いています。
(大野・高知新聞記者)
ハードディスクを処分するときのルールが多分県庁内にはあって、物理的に破壊するか、ソフトを使って破壊するかとなっているかと思います。多分そういう形になっていないので流出しているということですが、なっていなかった原因みたいなもの、例えば当時はルールがなかったのか、それともルールはあったけれどそれが実施されていなかったのかというのは分かっていますか。
(知事)
最終的な原因の特定は、当事者が特定できていない状況なので、そこまで確定的なものは言えませんが、ルールの有無ということでいえば、当時、平成13年の3月に県庁の中の情報企画課の課長名で、こういったハードディスク類を廃棄する際には物理的な破壊か、データを消去の上で無意味な情報を上書きをするというルールを文書で通知をしていたということですから、これが本当に徹底されていたとすれば今回の事態は起こらないはずですので、その意味ではこのルールが守られていなかったのではないかということを強く疑わざるを得ないという状況だと思います。ただ、これは自分が作成しましたとか、自分が現に使いましたという人が特定できていない状況ですので、現時点では確定的なことは言えないことはご理解いただきたいと思います。
(大野・高知新聞記者)
中央東福祉保健所のハードディスクであるということは、確認できているということでしょうか。
(知事)
そういう意味では確認はできていないということです。
(大野・高知新聞記者)
中身からすれば、ということですか。
(知事)
出ている情報の中身からすれば、個々の人一人一人に、あなたは本当にそうですかという確認まではしてませんが、住所ですとか、そういったものからすれば少なくとも中央東福祉事務所しかあり得ないだろうと、心証は固めています。
(大野・高知新聞記者)
先月だったかと思いますが、ブロードリンクへの件で質問したときに、今後また流出防止体制の強化を図るということでしたが、これはかなり昔のことなので直接はあれですが、今回の件を受けて、改めて例えば庁内に流出防止を徹底するような指示を出したりということはされますか。
(知事)
まずは本件の実態解明を急ぎたいと思いますが、現時点で考えておりますのは、そのセキュリティ対策の徹底ということについて、人的な面で徹底を図っていくことももちろんですが、ハードウエアの面でもより対策ができないかという議論は始めていて、まだ現時点ではアイデアというか方向性程度の話でしかありませんが、現在こういう外付けのハードディスクですとか記憶媒体の流出防止という観点からいうと、今マイナンバーに連動する関係のシステムでは、PCに通常ではそういう外部媒体を使うことができないような仕様にしているそうです。特に業務で必要があるときにはその禁止を解除して使うことができるけれど、通常であればUSBや外付けハードディスクを持ってきても使えない。それが通常の状態であるようなPCを、マイナンバー関係の業務に関しては使うようにしているということですので、一般のマイナンバー関連以外の業務のPCも順次、通常はそういう外付けディスクを使用できないような仕様のものに切り替えていくことは考えていかないといけないという議論はしているところです。
(大野・高知新聞記者)
延べ1,000件というのは1,000人ということですか。
(知事)
人で数えて1,000件ということです。
(大野・高知新聞記者)
余りというのは、超えるんですか超えないんですか。
(知事)
余りですから、1,000を超えます。
南海トラフ地震対策(BCP)を踏まえた工業団地の開発について
(保田井・日本経済新聞記者)
先ほどの南海トラフの津波等の関連でもう一つ聞かせてください。県民への影響もそうですが、経済活動への影響というのも当然ありますよね。先週の調査結果を受けて、例えば中小企業の経営者等がBCPの観点から非常に不安であるということもあるし、県外から進出する企業に関しても、このデータというのはやはり余り喜ばしいことではないですよね。BCPという観点からいえば、進出しにくい。それに応える県の施策として、例えば工業団地、産業団地ですか、の高台というのも県として応えられる一つの施策かと思いますが、折しも明日から高知新港の高台で公募という話もありますが、今後もBCPに応えるために県としては工業団地をこれからも増設していこうというような戦略はありますか。
(知事)
現時点で工業団地のストックがないという状況になっていますから、これは新たなという情報にはなりませんが、特に県の中央部で、南国市と高知市の境界エリア等に今、具体的に南国市さんなんかとも協力をしながら整備をしようという計画を進めていますので、まずはその計画を着実に進めたいと思います。
(保田井・日本経済新聞記者)
私が知っている限りでも調べました。大体主要13箇所りますが、9箇所はもう完売なんですよね。残り4つの売れてないところは、大体平地とか港に近いとか、BCPの観点からやるというのは厳しいのではないかと思っています。県中央部でこれからも整備していくということでよろしいですね。
(知事)
地域としてはひっ迫度といいますか、需要が高いのは県の中央部だと思っています。
個人情報HDの流出について③
(松原・毎日新聞記者)
先ほどのハードディスクの件で、今後まだ継続調査ということですが、最終的に例えば報告書、あるいは何らかの形で最終報告を行うご予定はありますか。
(知事)
最終はどういう形でできるかですが、こういう時期に問題になっている事案ですので、来月中旬ぐらいにはその時点での一定のまとめをして、皆さんにご報告できるように、調査を急いでもらいたいという指示をしているところです。