令和2年4月1日 新規採用者辞令交付式における知事挨拶

公開日 2020年05月26日

(令和2年4月1日 (水曜日) 正庁ホール)

 
 令和2年4月1日付の新規採用職員の辞令交付式にあたりまして、皆さんに一言ご挨拶を申し上げます。

 

本日4月1日付けで合わせて150人の方を今回、県庁職員の一員としてお迎えすることになりました。まずもって、みなさんを心より歓迎申し上げます。この採用者数100名を超えますのは11年連続となります。その中では特に社会人経験者を対象といたしました採用試験で本年度は22名の方を採用いたしております。また、いわゆる、障害者枠といたしまして、本年度は3名の方を身体の障害に限らず、知的、精神、こういった分野にも幅を広げまして募集を行い、3名の方を採用させていただいているところでございます。

 

ただいま、本日出席をいただいた134名の方、皆さんからの宣誓を聞きまして、私自身も改めて身が引き締まる思いがいたしました。ただいま宣誓いただいた、「公務を民主的かつ能率的に運営すべき責務を深く自覚し、全体の奉仕者として、誠実かつ公正に職務を執行することを固く誓います」この誓いを忘れることなく、初心を忘れることなく、県民に奉仕するという心を常に忘れず職務に精励していただきたいと思います。

そして皆様には社会人としての心構えをしっかりと持っていただきたいと思います。学生という身分から、今日から初めて社会人として勤務をされるという方も多いと思います。

社会人ということになると極端な言い方となるかもしれませんが、学生時代であれば、仲のいい、馬の合う人とだけお付き合いしていればそれですむ、という生活であったかもしれません。しかし、社会人ということになりますと県庁の中にも外にも老若男女、いろんな方がおられます。また、いろんな考え方、意見をお持ちの方がいらっしゃいます。こういった方々としっかりと意思疎通をして、県としての考え方、それを伝えていくことができる、また、相手のお話をしっかりと聞いて、相手の思いを理解ができる、そういった社会人としての基本をぜひ身につけていただきたいと思います。

 

また、社会人経験枠として採用された皆様、県庁という文化、公務員という新しい使命に今回挑戦をいただくことになります。公務員ということになりますと民間企業では許されたことが許されないということがある部分もあり、また、逆に、民間企業の方々に先駆けて公務員として、県庁の職員として率先して仕事に取り組まなければならない、こういう場面も多々出て参ります。

当面は県庁の文化、仕事のやり方に慣れていただくことが最優先かなという気がしますが、それでも、社会人としていろいろな組織でご経験のうえ、県庁の仲間になっていただくわけですから、ひと通り、ある程度慣れてきたらぜひ皆さんがお気づきの点を職場で、仲間内でお話をいただいて、県庁という職場をもっとよくしていくということに力をお貸しいただければと思います。

 

さて、高知県はみなさんもご案内のように人口減少、高齢化が全国に先駆けて進んでおります。高知県行政も課題山積の中であります。そうした中で私は県民の皆さんに、高知をもっと元気にしたい、元気にしていきますというお約束をして、今、知事の職を務めております。そのためには第1に県民の皆さんが生き生きと仕事をできる高知にしなくてはなりません。また第2には県民の皆さんが生き生きと生活できるそういう高知にしていかなくてはなりません。第3に安心安全な高知、これがこの仕事や生活をしていくうえでの一番の基盤になっていく部分となります。

こういった3つの目指すべき姿をかかげまして高知県ではここ10年ほど5つの基本政策と3つの横断的な政策という柱立てで政策を体系的に整備し、推進しているところでございます。

 たとえば産業振興計画を通じまして、経済を活性化していくこと、教育の振興、子育て支援、また、日本一の健康長寿県づくり、さらには南海トラフ地震対策、社会資本の整備、こういった様々な課題に対しまして3年から5年間の中期的な計画を作りまして、それぞれしっかりと目標を掲げて進捗管理をして、いわゆるPDCAというものですけれども、「PLAN」、「DO」は今まで役所は得意としてやってきましたけども、その成果をチェックして、必要な軌道修正をしアクションを起こしていく、そのことを重要に考えていこうということで、ここ10年あまり高知県政は進められてきましたし、そうした中で特に経済の活性化を中心に着実に目に見える形でに県民の皆さんに成果をお示しできているというふうに思います。

 そうした中で皆さんには県庁職員として、仲間として加わっていただくこととなります。仕事の進め方などいままでの生活に比べて戸惑うことも多いと思いますが、県庁の仕事の仕方を早く身につけていただいて、貴重な戦力の一員として、ともに県民の皆さんのために仕事をしていただけることを願っております。

 

もう一点、県庁職員として仕事をしていくうえでの心構えについていくつか申し上げたいと思います。私は昨年の選挙で「共感」と「前進」というものを県政運営の基本姿勢として進めていきたい、ということを申し上げました。県民の皆さんとの対話を通じて、県民の皆さんの共感をいただきながら、高知県政を進めていきたいということ。そして課題山積の高知県であるが、この課題の解決を1歩でも2歩でも図っていく、前に進んでいく、そういう県政でありたい。そういう思いを込めています。

午後の講話の中でもじっくり話をしようと思いますが、「共感」を県民の皆さんから得ていくためには、県庁が何を考えて何をしているのかということをしっかりと発信していかなければなりません。そのために県政の透明性というものが非常に大事になってくると思います。また、県民の皆さんが常日頃、何を考えているのか、県政に何を望んでいるのか。そういったことをしっかりと想像力を働かせて県政を展開していく。そういった透明性、想像力というのが「共感」を得ながら県政を進めていくためには不可欠だと思っています。

また「前進」をしていくためにはどう良い方向に向かっていけばいいのか、自分の仕事は何のためにやっているのかということを絶えず問い返していただきながら、より良い方向を見いだしていく。使命が何かということを考えていくことが大事だと思っています。

そして、現状に満足せずにリスクをとって挑戦していく、変化に応じて行政の中身を少しでも進化をさせていく、そのために挑戦していく、その基盤として自分の使命は何かということを考える。こういうことを常日頃ぜひ実践していただきたいと思います。

 

皆様いよいよ県庁職員の一員として仲間入りをしていただくことになるわけであります。繰り返しになりますが、よく「報連相」という言葉、「報告」、「連絡」、「相談」でありますが、まずは県の職場の中で、同僚の中でしっかりと報告、連絡、相談という形でのコミュニケーションをとって、やがて県民の皆さんとしっかりとコミュニケーションをとって、県民の皆さんと歩んでいく、そして県民の皆さんのために奉仕をする高知県庁の一員として、ぜひ一緒に仕事をしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

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