公開日 2020年05月26日
令和2年4月12日 新型コロナウイルス感染症に関する県・高知市合同記者会見
(司会)
ただ今から、新型コロナウイルス感染症に関する高知県・高知市合同記者会見を開催をいたします。まず初めに、高知県知事より、発生状況の概略等の説明がございます。
(知事)
それでは、私からまず本日判明した感染者の状況をご説明して、併せて、本日、県民の皆さまにこれまでの発生状況、あるいは必要な対策などについてお話させていただきたいと思います。
まず、本日判明した感染者の状況についてです。本日は、県内で6名の方の感染が確認をされました。地域別には、高知市内の方3名、幡多福祉保健所管内にお住まいの方2名、中央西福祉保健所管内にお住まいの方1名という状況です。性別、職業等は資料に掲載のとおりです。このうち3名の方は、県内第50例目の方、銀行員の方ですが、この方の濃厚接触者でして、お2人はご家族、お1人は銀行でのお客さまだと聞いています。
こうした状況が本日の患者の発生状況です。なお、市内の発生状況などについて、後ほど高知市の岡﨑市長からお話をいただきます。また、それぞれの事例の詳細については、後ほど健康政策部の家保副部長、そして、高知市の豊田保健所長の方から説明をさせていただく予定です。
それでは、本日を含めて今までの県内の状況、そして、求められる対策などについて、私の方から県民の皆さまにご説明を申し上げます。
まず、県民の皆さまには、この新型コロナウイルス感染症対策、拡大防止対策に関して多大なご協力をいただき誠にありがとうございます。先日来、まずは夜間のいわゆる3密と言われるような場所への外出を控えていただきたい。また、先日は昼夜を問わず外出を極力控えていただきたい。不要不急の外出は控えていただきたいとお願いしています。関連の事業者の方々の思いを考えますと、私も非常に胸が痛む思いですが、何としてもこの感染拡大の防止を、今ここで図らなければいけないと、そういう思いでお願いしています。
ただ、この感染拡大の状況、県民の皆さまの行動が変化した効果は、ウイルスの潜伏期間がありますので、早くて1週間、大体2週間ぐらいは見ないと、その効果は現れてこないということです。その意味で、県民の皆さまには、引き続きご負担をおかけしますが、どうか、感染拡大防止のための取り組みにご協力をお願いします。
私から若干、図表なども使って感染の状況、求められる対策などについてご説明したいと思います。
まず、こちらが県内における新型コロナウイルス感染者の状況です。新しく発生した人を、毎日その日ごとに表しています。2月の末から、いわゆる第1波で12人ほどの感染が確認されました。その後、3月の半ばは2週間以上、新たな感染者は確認されませんでしたが、3月の末から今月にかけて、また第2波という形で、新たな感染者がほぼ連日確認をされているという状況です。この中で、以前より申しているように、感染経路が不明な方々の数字が、市中にウイルスがどの程度広まっているかを測る上で大きなポイントになるであろうと、私は注目をしてきました。
本日も、3件の感染経路不明の事例が出てきています。引き続き、厳しい状況にあるという認識をしています。
これは、新たな感染確認者を累積をした数字で、3月の半ばは、先ほど申したように、新たな感染はありませんでしたので、フラットになっていますが、3月の終わりから急増しているという状況がお分かりいただけると思います。
ただ、高知県のように人口が小さいところですと、毎日の感染者というのは、かなり大きく振幅があると考えざるを得ないと思います。国の専門家の会議においても、1週間単位で新しい感染者の状況を測定をして、評価をすべきであると言われています。本日までの直近の1週間は、27名の方が県内で新たに確認されています。その前の1週間をとると、19名ということでして、やはり1週間単位で言っても新たな感染確認者が1.4倍に増えているという状況にあります。
先だって、4月の9日に10名の方が確認されました。その時点では、この数字が3倍を超えていましたから、見かけ上、それよりは改善をしているということは言えるかもしれませんが、やはり大幅に増えているというところに違いはありませんので、引き続き、先ほどお願いしたように、潜伏期間の関係がありますので、皆さんに行動を変えていただき、ここに数字の効果が現れてくるのには1週間ないし2週間かかります。引き続き感染拡大防止の外出自粛に、どうかご協力をよろしくお願いします。
そして、高知県の患者の確認数は、本日で60名ということになりました。これは全国的に、人口のわりにかなり多いのではないかというご意見もいただいています。実際、人口当たりに直すと全国で、最近の数字によると5番目くらいに多い数字になっているというのは事実です。ただ、この原因の一つには、高知県がいわゆるPCR検査を大変積極的にやっている点が挙げられることも、ご理解をいただきたいと思います。これは、人口1人当たりのPCR検査の実施数を県別に表したものです。高知県は、全国で第7位の数字になっていまして、こうして検査をしっかりと行っていく。そして、例えば濃厚接触者でありながら症状は出ていない方も確認をして、先手を打っていく。早期に感染者を発見していく。そのために検査を積極的にやっている結果が、こうした形で数字で表れていると思いますし、その結果、感染者数にも反映されている。それだけでは説明できない要因もあると思っていますが、こういった検査を積極的にやっている要因も、大きいということをぜひご理解いただきたいと思います。
そして、県内で合わせて60件の感染事例がありました。それなどについて、感染経路の推定について、やや幅を持った数字になりますが、傾向をまとめて、それに対して必要な対策を簡単にまとめました。
やはり件数として多いのはご家庭での感染と考えられるケース、あるいは職場の同僚の方々、併せて25名程度になりますので、半分近くは、家庭、職場。やはり接触がかなり濃厚に行われる場面ですので、これは、もっともだと思います。やはり、ウイルスを家庭や職場に持ち込まないという意味で、手洗い、咳エチケットの徹底を行っていただくことが第一だと思います。
本県の場合、他県との比較のデータを持っていませんので、確たることは言えませんが、60件の事例をみますと、10名程度はカラオケ、あるいはバーといった所で、感染がされたのではないかと考えざるを得ない状況です。そうした中ですので、カラオケ、バー等については、特に夜間の外出自粛を改めてしっかりとお願いいたしたいと思います。
この点については、昨日、国の基本的対処方針も変更されました。総理からも発言がありましたが、繁華街の接待を伴う飲食店などにお勤めの方、これが緊急事態宣言の対象になった7都府県にお勤めの方々が地方に、指定されていない地域に流出して、そちらで仕事をされていることもあることを前提として、安倍総理からも、例えばナイトクラブ、そしてバー、カラオケ、ライブハウス、こういった密閉・密集・密接、これがより濃厚な形で重なり合うところはもとより、繁華街の接客を伴うような飲食店等への出入りは、全ての県で控えていただくようにお願いしたいというお話が、総理からもありました。
私からも改めて、高知県民の皆さまに、以前にもこの点はお願いをしたところですし、現状も、夜間の外出自粛の中に含まれている形になりますが、こういった接待を伴う飲食店等への出入りについては、お控えいただくように改めてお願いをしたいと思います。
併せて、医療提供体制の状況について一言申し上げたいと思います。こういった形で、感染者が増えています。この結果、感染症の指定医療機関であります高知医療センター、あるいは幡多けんみん病院とも、要は受け入れの限界に近い状態になっています。その中で、それ以外の医療機関にも患者受け入れにさまざまご協力をいただいています。さらに、明日から高知医療センターの患者家族待機施設の「やまもも」を軽症の方、あるいは症状がない方に待機いただく場所として運用するということとしています。
昨今の感染の拡大状況を考えますと、さらなる努力も引き続きしてまいらないといけないと思いますが、こうした形で、何としても本県としては、医療提供体制をしっかりと確保をしていく、強化をしていくということで対応してまいりたいと考えているところです。
私からは以上です。皆さまの方から、ご質問がありましたらお答えさせていただきます。
(司会)
各社からご質問される方は、よろしくお願いいたします。
(高知新聞)
現状の認識について改めてお伺いしたいんですが、知事、先日の会見のときに緊急事態が出される一歩手前とおっしゃいましたが、そこからさらに感染者が増えてきています。現在の県内の状況について、どんな検討がなされていますか。
(知事)
大きな位置づけとしては、前回申し上げた緊急事態宣言の対象地域の一歩手前というところは変わっていないと思います。確かに感染の拡大、新たな新規の感染者は増えているということですが、これはある意味、全国的な状況の中ですから、相対的に緊急事態宣言がされた地域と同等までは、まだいってないけれども、その一歩手前という状況は変わってないという判断をしています。
(高知新聞)
知事が呼びかけて、週末を迎えましたが、現状の県民の協力ということについて、どんなふうに受け止められていますか。
(知事)
報道などで拝見しますと、本日は天気の関係もあるかもしれませんが、高知市内の繁華街なども、人通りはかなり少なくなっているというような状況だと承知をしています。先ほど申したように、事業者の方々のお気持ちを察しますと、私自身も非常に胸が痛みますが、逆にいいますと、県民の皆さまに昼間、夜間問わず、外出自粛に協力をしようと行動を控えていただいてる結果だと思いますので、その点では県民の皆さまに、この場を借りてお礼を申し上げたいと思います。
(高知新聞)
逆に、自主的に店を閉めている、いわゆる夜の町の飲食店等もあるかと思いますが、休業補償等についてのお考えはないでしょうか。
(知事)
休業補償というのは、特に緊急事態宣言が発出されている地域で、より強い形で、使用の制限をお願いするという場で求められるというお話だと思います。その意味では、高知県の局面は、そのまだ一歩手前ということだとは思います。
特に補償ということになりますと、これは私自身の受け止めとしては、やはり法律上の権利、義務という話になってまいりますので、いろいろな議論をするのにも時間がかかりますし、その波及範囲も大変大きくなってくるのではないかと思います。
そういう意味では、強い形での使用制限を行う場合には、補償は必要になる。そして、それについて国の財源手当も強く求められると、知事会としても見解を示しているとおりだと思いますが、高知県の状況に関して申し上げますと、そこまではいってないということですので、ただ、自主的にご協力をいただいている事業主の方々の気持ちをお察ししますと、特に中小企業の経営支援ということで、今資金繰りの支援を中心に既に行っていますし、次になるような形での支援を国の経済対策も活用して、打っていきたいということで検討を始めていますが、経営の支援を県としてもしっかりさせていただくことで、お応えしたいという気持ちでいます。
(毎日新聞)
先ほどPCR検査のお話がありましたが、全国で7番目に多い数字というのは、どういった要因があると思われますか。
(知事)
いろんな要因があると思います。かつ他県の状況をつぶさに承知しているわけではないので、詳細な分析は難しいですが、一つは確かに感染者のベースの数が多いと、その濃厚接触者を追っていけば多くなる。これは確かにあると思いますが、私自身が本日申し上げたかったのは、特に濃厚接触者の方に検査をしていくというところに対して、国の指針においては、濃厚接触者の方の中でも、症状がある方を対象に検査をしていくということがベースになっているということだと思いますが、第1例目が発生したときから、私自身は健康政策部に対して、濃厚接触者は、仮に症状がない方でも、ご本人の同意が得られる限りは、積極的に検査をお願いして、早期に感染者の拡大防止を図っていこうという方針を示して、そうした形に沿って検査をやってもらっていますので、それもこの結果には反映されていると思います。
(毎日新聞)
知事、4月以降、こういう会見をされるのは4回目だと思いますが、知事が県民に対して1番伝えたいこと、知事ご自身がこうやって会見で発信される意味というのを教えてください。
(知事)
どういった感染者の方々の確認がされたかという内容の詳細については、健康政策部や保健所の方からつぶさにご説明申し上げるわけですが、やはり感染拡大防止を図っていくためには、県民の皆さんのお一人お一人の行動を変えていただくという形で、協力をいただくことが必要不可欠です。
そういう意味では、毎日の感染者の確認状況を私自身でフォローしてご説明させていただくことまでは、必要ないのかもしれませんが、やはり大幅に多い感染者が確認をされたですとか、国の対応方針との関係もあって、県民の皆さんにこれはぜひとも、こういう形でご協力をお願いしないといけないというときには、私自身が県民の皆さんに直接訴えかけるということが、どうしても必要ではないかという思いで、本日もこうした形でご説明をさせていただいていますす。
(毎日新聞)
県独自で緊急事態宣言をされるような県も出てきています。事実上、県の呼びかけというのは、それに準ずるような内容だと思いますが、独自の緊急事態宣言というような形で呼びかけをされるようなお考えというのは、現時点ではありませんか。
(知事)
現時点ではありません。多くの場合は、そうした場合はもう先ほど申しました隣接の地域とか、あるいは人の行き来の関係からすると、多くの府県は国の緊急事態宣言に指定をしてもらいたいと、そういう要請とセットでそういった独自の宣言を行われている場合が多いように、私自身が感じていますが、まだそこまでの状況ではないと。そこに何とかいかないうちに収束の方向が見えるように、高知県として頑張りたいという思いで私はいますので、そういう意味で、現時点で県独自の宣言をするというような考えはありません。
(読売新聞)
先日、愛媛県の知事が高知県の宿毛地域には行かないようにというように、結構名指しで言われたと思いますが、愛媛県の知事がテレビで言われたようなことに関して、何かやり取りとか連絡はあったんでしょうか。
(知事)
高知県云々というよりは、行く行かないというより、隣接をしている地域でもあるので、地元の愛南町の町長さんには、同じく地元の宿毛市長さんとよく連携を取って、感染拡大防止の対策を進めていくようにというように話をしてあるので、それは知事にも連絡しておきますというような電話はいただいたきました。
(読売新聞)
やり取りはあってのことだったということですね。
(知事)
はい。ただ、日常的に往来のある地域ですから、県境をまたぐのが駄目だとか、そういうのはあまり意味がない議論ではないかなと私自身は思います。その意味では、外出の自粛を強化をしていく。それは県境をまたごうがまたぐまいが、とことんやっていくということが大事だと思いますし、ある意味そういった趣旨で、宿毛市長からも、私は電話を頂戴して宿毛市長とも話をしましたが、宿毛市長も地元では、県境を越えるなという言い方ではなくて、外出を控えるということで、市民、町民の皆さんには呼びかけていきましょうと、町長さんとは連絡を取り合ってやっていますというお話をお聞きしています。
(高知民報)
知事の先ほどの支援の話ですが、高知県の場合は、県が閉めなさいとまでは言っていないというお話でしたが、現瞬間で休業も泣く泣くして、収入が途絶えた、今どうしたらいいか、次開けれるかどうかも分からないと頭を抱えている業者さんもたくさんいます。この間、県議会の委員会で意見が出ていたのは、まず家賃を何とか補助してもらえないか。補償がどうなるか分かりませんが、そういう意見がすごく出ていました。家賃の補填は、県独自の支援策で考えられませんか。
(知事)
まずは今は、資金繰りをしっかりとお支えするというのが中心だと思っています。中小企業向けの制度融資も最大4年間無利子、国の国民生活金融公庫に遜色ない形の制度融資を、県内の市中の金融機関で受けていただける。これは、それなりの評価をいただいていると思いますし、また、社会福祉協議会を通じている生活福祉資金、これはさらに零細、小さい事業者の方々向けになると思いますが、そういった制度もありますので、まずはそういった制度を活用いただいて、資金繰りしていただく。回るように後押しをしていくというのが、県としての今の段階の対策の中心になっています。
また、県議会の方でもいろんな事業者の方々からのご意向を踏まえて、こうした方向で対策を講ずべしという提言が行われてくると思いますので、そうした提言も十分に踏まえながら、県として、さらにどういう対策をとっていくかというところについては、検討して月末までには、大きな方向をしっかりまとめたいと考えています。
(高知民報)
現時点で資金繰りというのは、やはり制度融資を活用するのを支援するということでしょうか。
(知事)
まずは資金繰りがショートしてはいけないですし、日々の生活がまさしくできないということになりますから、私どもとしては、まずそこのフェーズで持ちこたえていただくということが、今の時点での対応策ということだと思っています。
(読売新聞)
これまでの60例を見ると、主に発生地域が高知市保健所管内と、幡多福祉保健所管内の2ヵ所が突出していて、安芸や嶺北ではほぼないと思うんですが、そういう感染が多発している地域への、県外への出張じゃなくて、高知県内での2ヵ所にできるだけ行かないでほしいとか、そういう要請は検討はされたことはありますか。
(知事)
中での議論として、そういう選択肢はどうかという議論はしたことはあります。ただ、先ほどの愛媛県庁との話にもつながりますが、そのご議論は、7都府県、緊急事態の宣言が行われた7都府県からあまり外に出ないでくれ、他県には行かないでくれということが国で言われていることの類推としてそういう議論が出てくるのだと思いますが、県内の場合は日常的にかなり往来が激しく行われており、全国レベルで県境をまたぐなというところと、状況が違う部分ではないかというふうに思います。
つまり、関西などは県境をまたぐのは頻繁に行われますが、それを越えるのは、やはり旅行であるとか出張であるとか、かなり非日常の生活だと思いますが、高知県内で多分、高知市と隣接した市町と行き来をする。あるいは、宿毛市が愛南町と、隣の愛媛県のですね、行き来をする。これはかなりの日常的な生活の中でも出入りをされていると思いますので、そこを殊更に行かないでくれということは、それはあまり効果ががないという意味で、そこを敢えて呼びかける必要はないのではないかと考えています。
(読売新聞)
効果がないというのは、もう日常的に生活に不可欠だから仕方ないという意味でのことなんでしょうか。
(知事)
あくまで不要不急の外出を控えてくださいというお願いです。そういった日常の生活圏の中で、行き来が近いということは、どうしても不可避的に行き来をされる場合の比率がより高いのではないかと。それは、東京から高知へ来るとか、東京から北海道へ行くとかいう話とは随分と状況が違うのではないかという意味です。
(記者)
今日の59例目とか、もしかしたらですけど、高知市の方から違う地域へというパターンじゃないかなとも思われるんですが、銀行員の方ですね。
(知事)
59例目の方は、これは恐らく銀行員さんは高知市に住まわれていて、仕事場が。
(記者)
越知支店の方ということで。
(知事)
ということだと思います。
(記者)
そういう行き来がある中で、地域に広がっていくんじゃないかという、恐れもあるかと思われるんですが。
(知事)
確かにその点はありますが、そもそも、不要不急の外出を控えていただきたいということに加えて、市町村レベルの行政区画を加えるというところまでは強調する意味があまりないのではないかという趣旨で申し上げています。
(司会)
続きまして、高知市長より高知市の発生状況につきまして、ご説明をよろしくお願いいたします。
(市長)
高知市の3例の発生状況について、ご報告したいと思います。
まず県内の第55例目ですけれども、県内の50例目の濃厚接触者、つまりご家族でございますけれども、50例目が高知銀行の越知支店ということで、金融機関側から公表されておられますので、そのご家族の方のPCR検査を行いました。
まず、奥さまですけれども、会社員で育児休業を取られていますので、勤務はされておりません。4月3日に喉の痛みがあり、4月10日に発熱ということで、土曜日にPCR検査が陽性という確認が出ましたので、本日の11時、感染症指定医療機関に入院ということになりました。関連しますので、56例目とセットで説明しますけれども、56例目がその子どもさんです。10歳未満の男児ということでして、ただ、この子どもさんは幼稚園とか保育園には就園しておりませんので、未就園の子どもさんでいます。この子どもさんについては、4月1日から症状が出始めまして、4月4日に発熱をされて、濃厚接触者ということでPCR検査を行いまして、土曜日に陽性が確認をされ、本日午前中ですけれども、お母様とともに感染症の指定医療機関に入院をされたという状況です。
この事例と別で57例目ですけれども、57例目は単独のケースになりますが、80歳の女性の方でして、4月3日から症状が出始めまして、それぞれ医療機関にも罹っておりましたが、4月の11日に陽性が確認をされまして、本日の午後、感染症の指定医療機関に入院をされたところです。この80歳の女性の方は、これまでのケースは大体軽症でしたけれども、この方は、専門のドクター等の判断では重症ということになっていますので、指定の医療機関におきまして、対処がなされるというふうに見込まれるところです。
それで、高知市の状況ですけれども、グラフでいいますと、上が県全体の60症例、赤です。青が高知市の症例でして、本日の割合でいうと高知市内が65%、約3分の2が高知市という状況になっているところです。このグラフを見ていただくと分かりますとおり、3月20日から3月の22日が3連休でした。全国的にそのときは、非常にお天気がよくて、例えばそこから発症を10日前後というふうに捉えますと、そこから4月の初めから非常に多く患者さんが発生しているという状況が見受けられますので、先ほど、濵田知事がおっしゃった、今非常に危険な状況にあるということですので、不要不急な外出、そして夜間の外出等は避けていただくように、高知市からもお願いを申し上げているところですので、我々は、先ほどのPCR検査の確認等もございました。濃厚接触者の方々、ご家族、そして会社の同僚を含めて、濃厚接触者の方々をできるだけPCR検査を受けていただいて、早期の発見ということになっています。
感染者の割合というデータの出し方、いろいろありますけれども、人口10万人当たりの発症率でいうと、先ほど知事も少し触れましたけれども、全国で今日の段階では、全国第5位ということになっていますが、PCRの早期発見ということが一つ、そこにつながっているのではないかというふうに思っています。
県・市で合同しまして、小さなクラスターの発生をできるだけ潰していって、感染拡大を止めていくということが、最初から我々の大きな目標でございますので、そのことの徹底を、これからもきめ細かくやっていきたいということと、本日、入院されました方、特に重症の方が1人おられますので、この医療のケアをしっかりとやっていただきたいということを、我々もお願いをしておきたいということでございます。
私の方は、発表は以上ですので、ご質問にお答えをしていきたいと思います。
(さんさんテレビ)
56例目の10歳未満の男児についてなんですけれども、未就園の男児ということで、お母さんが育休中で、赤ちゃんではないということでよろしいでしょうか。
(市長)
お子様がお2人、実はこの家庭おられまして、下のお子様です。年齢はちょっと控えさせていただきますが、未就園の、下の子どもさんということです。
(さんさんテレビ)
下の子どもさんということは、育休の対象となっている男児ですか。
(市長)
そうです。
(高知新聞)
市長、知事にお伺いしたいんですが、昼夜問わずの外出自粛を呼びかけてる中で、今日のお昼、日曜市を見てもほとんど人がいないような状況だったかと思います。その状況と今市内の状況をどのように受け止めておられるのかという現状認識を。
(市長)
日曜市もいろいろ議論ありましたが、市内では例えば木曜市とかいろんな市が立っていますが、市民の方々が野菜を求める生活市という側面もありますので、木曜市等は通常どおりやっていまして、日曜市の場合は、その生活用品を求める方というのは午前中に多いので、本日も2時までということにしておりました。ただ、今日は雨ですので、出店者の方々もかなり出店を取り止めてますので、多分少ないというふうには認識をしています。
また、知事が先週の木曜日呼びかけたということもありまして、ひろめ市場とかいろんなところが閉店になってます。臨時休業という形をとって、大体ひろめ市場に合わせて、例えば追手筋のお店も臨時休業されてるケースが多いので、今のところかなりのところは閉めてると思います。
このように人の外出、特に夜の三つの密を避けるということが感染拡大に、これからちょっと1週間後とかいうことになるかもしれませんけれども、効果が出てくることを期待しています。
(テレビ高知)
56例目の男児の年齢を伏せているのはどういった理由でしょうか。また、この男児が県内での感染で最も低い年齢になるのではないでしょうか。
(市長)
子どもさんの場合は、それぞれ県内でもほかの発症事例ありましたが、どうしても特定される可能性がありますので、その子どもさんが何歳かということはこれまでも公表していません。一定の年齢の区分ゾーンに分けてですので。ただ、県内の事例でいうと、この方が最年少というケースになります。
(高知新聞)
先ほど高知市の現状についてのお話がありましたが、実際夜の街の店が県内で一番多いのは高知市だと思います。当然経済的な影響も大きくなろうかと思いますが、まず、知事が昼夜問わず外出の要請を呼びかけられたことに対する市長の受け止めというのを教えていただけませんか。
(市長)
国もそうなんですけれども、国もさまざまな新型コロナウイルスのフェーズを二つに分けてます。今フェーズ1で、ともかくこの感染拡大を止めないと次の経済対策に入れないということなので、今フェーズ1という位置づけになっておりまして、我々の認識も同じです。1回この感染拡大を何とかして止めないと次の経済対策に入れないというのが、我々の認識です。
ただ、資金ショートとかいろんな課題がありますので、その資金ショートの支援、特に国の補正予算が大きなその資金ショートの対策のいろんな資金も入ってますので、また地方に、都道府県市町村に配られる1兆円の臨時交付金もこの国の補正予算に入ってますので、我々、県もそうですけれども、できるだけ早い国の補正予算の成立ということを、知事会、市長会からも要請をしているところです。
それともう一つ、特に窓口の機能分担がそれぞれされる予定ですけれども、特に市町村におきましては、生活支援の臨時給付金がメインになる予定ですので、これは国の予算が通ってから後になりますけれども、一定の体制が要りますし、できるだけ早くこれを支給してあげないといけないという思いですので、体制を我々も早目に組んで、国の補正予算が成立したら臨時議会、議会と調整しますけれども、臨時議会でできるだけ市の予算を計上させて、我々もできるだけ早く支給の体制に入りたいと考えているところです。
(記者)
先ほど知事にもお伺いしたんですが、なかなか県も難しいということなので、市独自にというのは当然難しいかと思いますが、支援策を市の方で考えるお考えというのはありますか。
(市長)
まずは、市町村で言いますと、それぞれ固定資産税とか、例えば所得税、それから国保、これらの納付書の通知が春にあります。固定資産税は4月にアップされてますので、もうそれぞれ出てますけれども、国も令和2年度のさまざまな税の負担とか国保の社会保険料の延納、とりあえず国保も含めて納税猶予を一定配慮するようにという通知が出ていますので、詳細はまだ通知が来ていませんが、なかなか今の現状で、コロナの影響を受けられた方については、税の納付とか社会保険料の納付が厳しいと思いますので、そこはきめ細かく対応していきたいと思っています。そこで資金を少しストックしてもらうということは、当然考えていかなければいけないと思います。
(毎日新聞)
先ほど聞きそびれてしまったんですが、医療体制の件で1点お尋ねします。やまももでの受け入れが明日から始まるということですが、今幡多の方でも、先ほどおっしゃったように医療体制が限界に近いというお話がありました。今後一般の宿泊施設などを使って、そういう軽症者を受け入れていくというのはどんどん進めていくかと思いますが、県西部の方ではどういった動きがあるんでしょうか。
(知事)
西部の方では、協力病院にかなりまとまった病床でご協力をいただけるという話がありますので、そうした中で当座は何とか対応していくということかなと思いますが、ただいま申し上げたやまももは第1弾ということだと思っていますので、引き続き患者さん、感染者の方々の増加状況というのをにらみながら必要な準備をしていくということで、現時点で私自身はまだ、西部について具体的な検討対象の報告を受けておりませんが、いずれにしても、この状況に応じて先手を打って検討を進めていくようにと、改めて指示をしたいと思っています。