公開日 2021年04月01日
(新型コロナウイルス関連)緊急事態宣言発令時の知事の権限は充分なものと言えたかどうかについて
(〃)災害時の避難所の感染症対策について
(〃)よさこいまつりの代替イベントについて
(〃)最初の県内感染事例発生からこれまでの3ヶ月間についての受け止めについて
(〃)感染防止の観点からの評価について
(〃)これまでのコロナ対策での経験や得た教訓について
(ふるさと納税)奈半利町へ現在の調査状況や県の関わり方について
(〃)他の市町村で調査を行う考えがあるかどうか
(新型コロナウイルス関連)高知龍馬空港国際線ターミナル整備の計画の今後について
(〃)6月1日以降の県境を越えての移動について
(〃)地産地消への新しい生活様式の実践を踏まえた考え方について
(〃)6月補正予算の考え方や規模感について
(新型コロナウイルス関連)緊急事態宣言発令時の知事の権限は充分なものと言えたかどうかについて
(西浦・NHK記者)
それでは、幹事社から新型コロナの対策について、いくつかお聞きします。まず、緊急事態宣言発令時の知事権限に対するお考えについてお伺いします。
新型コロナウイルス感染症対策をめぐっては、各都道府県、地域の実情や知事の考えによって休業要請などの対応もさまざまだったと思います。知事ご自身、効果的な対策を講じる上で、知事に与えられる権限が十分だったという印象をお持ちでしょうか。もしくは、国が統一的な指針を示す方が望ましいというお考えでしょうか。この1ヵ月を総括した上で、知事権限や国との関係について、改めてお考えを聞かせてください。
(知事)
この新型ウイルス感染症対策に関しては、本県におきましても、いわゆる特措法に基づいて県民の皆さまへの外出の自粛ですとか、あるいは事業所の方々への休業要請などを行ってまいりました。こうした要請に関して、高知県に関して言いますと、県民の皆さん、事業所の皆さんがしっかりとご協力をいただいたお陰で、感染状況は落ち着いているということだと思います。その意味で、高知県内の状況を見る限りは、これ以上私権の制限に、より踏み込むような手当が必要がどうかという点に関しては、県内の実状を見る限りは、そこまで必要はないという考え方もあり得ると思います。
ただ、現実にやはり全国的な状況を見ますと、例えば具体的には、パチンコ店でそういう例があったと記憶しておりますが、特措法に基づく要請に応じていただけなくて公表をしたり、あるいは指示をしたりしても、それでも休業はしてもらえなかったと、そうなると行政として打つ手がないというような事態もあったと聞いております。また、そういったことを現実に経験をされた知事からは、特措法の手直しをして、より具体的に言えば、例えば先ほどの指示が実効性を持つように、罰則とか一種のペナルティの方策も整備をすべきだというご意見がありました。
この点はやはり、同じ行政を預かる立場としては検証すべきではないかと思います。国においてしっかり検討いただいて、知事が行使する権限をより実効的にするために必要な法整備を、ぜひ検討していただきたいという気持ちは持っております。
国との関係で申しますと、やはり地域の実情が分かっている各都道府県の知事が必要な措置をとっていくという建前、これは大事だと思いますし、現実に効果を上げていると思います。ただ、やはり感染症対策ということになりますと、全国的ないろんな感染症の状況に関する情報、あるいは海外の情報も含めて、やはり国の方が圧倒的に情報量が多いわけですので、がっちりした指示とか命令とかいうことではなくて、一種のガイドライン的なもの、対応のひな形的なものは、国が一定示していただく方が、より望ましいのではないかと思います。
それは、国が基本的対処方針のような法制的なものでなくても、例えば専門家会議の見解というような形でも、特に実務的な目安ですとか、定量的な目途とか、そういったところについて示していただくというのは、我々がいろんな措置を考える上で参考になると思いますので、そうした形で、国がある程度、幅を持たせた形でのガイドライン的なものを示していただいて、それを踏まえて各県の知事が、地域の実情に応じて具体的な措置を判断をしていくと。また、そうした枠組みとセットで、例えば休業要請などをしていくと、それを実効的にするためには、今回の協力金のような財源的な手当も必要ということになりますから、国はある程度、そういったガイドラインを示すということでコミットするのと同時に、財源の保障という点でも、手当をしていくということが、1番効果が上がっていくのではないかという考えを持っております。
(西浦・NHK記者)
続いて、災害時の避難所の感染症対策についてお伺いします。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、市町村では国の指針などをもとに対策を進めていますが、衛生用品など資機材の不足や避難場所の確保など、課題もまだ多いと聞いています。県として、どのように市町村の支援に取り組むのか、お考えをお聞かせください。
(知事)
今後、台風などの風水害のシーズンを迎えてくるということもありますし、地震などはいつ起こるか分からないということもありますから、そういった意味で、新型コロナウイルスの感染症対策と風水害・地震災害の対策とを並行でしっかりしなければならない。その中の大きな一つが避難所の対策であると思います。
4月から5月にかけて国の方から、避難所における感染症対策の徹底ですとか、避難所が不足する場合のホテル・旅館などの活用について通知がされたということがあります。これも踏まえて、県としても5月1日付けで市町村に対して通知を行い、具体的には可能な限り多くの避難所を開設をしていただくということ。避難所の衛生環境を確保していただくということ。あるいは、あらかじめ住民の皆さんに周知しておくべき事項を整理しておくべきだと。こういったことについて、早めの対応をお願いをするということをお示しをしてきたわけです。
こうした中で、現在、現に市町村において、例えば避難所における体温計ですとかマスク、消毒薬、あるいは間仕切り。こういった感染防止のための資機材の整備について、検討を具体的にいただいている段階だと考えておりますが、県としてもこうした環境の整備について、財政的な支援を実施したいと考えておりまして、具体的な方策を今詰めているところです。
同様に、感染対策で密にしないという対策を取った結果、避難所が不足するというような場合には、国の通知にもありましたホテル・旅館とか宿泊施設を活用することもあり得ると考えておりますから、このための検討を市町村にお願いする中で、実際に宿泊施設などを利用した場合に、災害救助法が適用されればいいんですが、されなかった場合の財源の手当がどうなるのかというご心配も伺っておりますので、こうした場合の県としての財政的な支援、これも併せて今検討をしておりまして、これを実施していく方向で対応したいと考えております。
今後も、市町村の皆さんへの説明会も実施してまいりますし、市町村の方で具体的にどういった対応をしていただいているかという状況も把握して、対応が遅れている場合には、後押しもしていくことで、市町村と連携して取り組んでいきたいと考えております。
(西浦・NHK記者)
よさこい祭りの関係でお伺いします。先日、知事は経済対策プロジェクトチームで、代替イベントを検討する方針を示されています。県経済の起爆剤として期待する声も大きいのですが、現状どのようなイベントの開催を、知事ご自身はイメージしているのか。また、その開催の時期や規模感なども含めて教えてください。
(知事)
正直、具体的な時期とか規模は今からの課題だと思っています。ただ、もうご案内のとおりで、よさこいは、いわば本県を代表する全国区の観光資源です。67回目のよさこい祭りは中止となりましたが、特に今後、高知県の観光需要の回復、拡大を目指していかなければいけない中で、よさこいは非常に貴重な観光資源ですので、何らかの形でよさこいを楽しんでいただけるような代替的なイベントを開催できないだろうかと。この思いはかねてより持っています。
ただ一方で、このよさこい祭りは当たり前のことですけれど、行政だけで一生懸命先走ってもできるものではありません。むしろ民間の方々、事業者の方々、あるいは踊り子の方々、チームの方々、こういった方々が、よしやろうと立ち上がってやっていただかないと、進んでいかないということです。ただ、担当の部署などの印象を聞きましても、まだまだ事業所の方々がコロナの対策で手一杯。どう本業を盛り返していこうか手一杯というのが今の状況だという雰囲気を感じておりますので、これからということだと思います。
観光のリカバリーの戦略を作ったり、キャンペーンを組み立てていったりということを、県の方でも今からやっていこうという段階にありますので、そうした中で、いろんなイベントを地域地域でやっていく、織り交ぜていくということができればと考えています。よさこいにつきましてもよさこい祭振興会、これは商工会議所などが中心になっている振興会。それから、競演場連合会。高知市観光協会。高知市、高知県、この5者が毎年のよさこい祭りの準備にあたって中心的になって話し合いをしておりますので、この5者会をタイミングを見て開催して、検討をしていくと。
そうした中で、どういうプラン、どういう時期にどういう規模であれば開催が可能かといったことに関して話し合いをしていきたいと考えております。
(〃)最初の県内感染事例発生からこれまでの3ヶ月間についての受け止めについて
(姫野・テレビ高知記者)
新型コロナウイルスに関連してですが、かねて、今落ち着きを見せている状況という話を知事ご自身されていますし、今日も感染確認はなかったということで、2月29日に最初の感染が確認されてから3ヵ月たつわけですが、知事にとって、この3ヵ月間はどのような期間だったかというお気持ちをお願いします。
(知事)
おっしゃられたように2月の末からですので、約3ヵ月間でした。振り返りますと、その2月の末からの第1波があって、それから2、3週間、感染確認されなくて、ひと山越したかと思ったところから、3月末からいわば第2波の形で、県内の感染が拡大して、4月の上旬から中旬にかけてがピークの時期だったと思います。
そうした中で、最終的には、全国47都道府県全てが緊急事態宣言の対象になった。4月の初めの時点では正直あまり想定していなかった事態でした。そうした中で、県では休業要請などにも踏み込んで、県民の皆さんにご協力をお願いをしてきました。
まさしく県民の皆さん、事業所の皆さんのご協力のお陰で、今日こうした形で約1ヵ月、新たな感染が確認がされない形で、非常に状況が安定をして落ち着いてきているということは、改めて県民の皆さんに御礼を申し上げたいと、そういう思いで一杯です。
ただ一方で、そのために払った代償は経済面、あるいは社会活動の面ではかなり大きいものがあるというのも事実だと思います。経済面への影響に対応していくために、中小企業向けの金融対策ですとか、事業所の皆さんへの協力金の対策、あるいは今後の、例えば観光需要の回復に向けての対策。いろんな対策を準備し、予算の準備、またいろんな事業の準備を進めてきているわけですけれども、まさしく今後、感染拡大防止と社会経済活動の回復、再開とのバランスをしっかり取って、両立を図っていくことが求められている局面だと考えております。片方で北九州とか、東京都内でも、ここ数日2桁の感染者が続くというような動きも報じられておりますので、決して油断はならないと思っております。感染拡大防止対策はしっかり講じた上で、経済の回復をしっかりと軌道に乗せていく努力をしてまいりたいと考えております。
(大山・高知新聞記者)
今の話にも少し関連しますが、この1ヵ月、ゴールデンウィークが明けてからの感染者がいない状況で、感染防止の観点から、高知県としての取り組みの評価、総括を知事からお聞きしたいのですが。
(知事)
正直まだ全面的にしっかりと振り返って検証をしてというような、ゆとりといいますか、過去形という感覚はまだないというのが正直なところで、まだまだ先ほど申し上げたように、警戒しながら振り返り、改善を同時進行的にやっていかなければいけない状況だと考えております。
ただ、感染拡大防止ということに関して言いますと、求められる一つは検査の体制ということ。そして、医療の提供体制ということだと思います。
検査の体制ということに関して申しますと、例えばPCR検査に必要な装置の追加とか、必要な要員の訓練とか研修、こういったことは手を打ってきておりまして、キャパシティは大分広げてきておりますから、その面で衛生環境研究所でやる検査については、しっかり準備ができつつあると思います。
ただ、今、冬の時季に比べると大分暖かくなってきましたので、風邪類似の症状自体が少なくなってきたことで、検査の件数自体が少なくなってきている。結果、感染が落ち着いているので結果オーライで問題はないわけですけども、やはり、今後また感染拡大の局面が出てくることを考えますと、やはり検査ができればもう少し民間の検査の体制なども含めて、充実ができることが望ましいとは考えております。ただ、民間の検査に関していうと、やはり高知県のような人口が少ないところは、民間の方も余り参入はしてくれないというのが正直なところですから、こういったところが課題だと思いますし、技術的に唾液を使った検査などができると、より簡便に検査ができますので、こういったものが使えないかとか、いろんな技術進歩についての情報収集もしっかりアンテナを張って検査体制をしっかり充実して、いざまた再感染の拡大の兆しがあったときに、迅速に情報をキャッチができるような体制の構築に向けて努力していきたいと思います。
ただ、医療の方も166床という形で、整備ができておりますが、なお重症な患者さんの対応は、高知医療センターを中心にやっていくと。そうしますと、他の高度医療を担っている基幹的な病院との役割分担をより具体的に詰める作業を今やってもらっておりますので、これを早く仕上げていくことにも力を注いでまいりたいと考えております。
(大山・高知新聞記者)
先ほど東京、北九州の話も出てましたが、今後、やはり県内でも第2波の可能性はあるというご認識なんだと思いますが、先ほど過去形ということでしたが、一定県内で第1波、第2波というのは概ね対応できたという面があると思います。この教訓というのか経験を次にどう生かしていくかを教えてください。
(知事)
特にベッド数の関係では、第2波のピーク時はかなり危ないところ、ぎりぎりの綱渡りだったようなことがありますが、そこは医療センターなどにも少し無理をしていただいて、繰り合わせていただいて何とか対応してきたということだと思います。これは県にとっての対応の財産にはなっていると思います。
今北九州などの状況を見ましても、これは一つの可能性の推測でしかありませんが、このタイミングで出てくるということは恐らく5月の連休明けぐらいの人の動き、ないしは余り感染の症状がないような無症状とか軽症の方々を通じての感染拡大ということで、今ここへ来てあれだけの規模で出ているのではないかと推測されますので、その意味では、これは全国的なことで、かついわゆる自粛で自発的な協力をお願いするしかありませんから、どこまで徹底できるかという問題がありますけれども、段階的に進めていく全国的な県境越えの往来といったことに関しても、段階的にしっかりと進めていくということであろうと思いますし、先ほど申し上げたような感染拡大期の情報の早期のキャッチということ、そして感染拡大の防止対策で、やはり高知県の場合、特に4月の初期に夜間の外出の自粛をお願いをした。これは本当に関連の事業者の方々には大変つらい結果をもたらす面もありましたが、これが恐らく飲食の場面を通じた飛沫感染を抑えていくという意味では、結果としてはやはり効果があったと考えておりますので、特に飲食の場面等を中心とした長時間の大声での会話を抑えていただく。より具体的にはマスクの着用の励行ということも含めて、そういったところについて改めて注意喚起もし、よく心構えもしていただきながら、片方で消費を拡大していただきたいということで、アクセルとブレーキの加減が難しいという話はありますが、そうした感染拡大防止の努力もしていただくことも、しっかりと強調していかなければいけないなという思いを持っております。
(ふるさと納税)奈半利町へ現在の調査状況や県の関わり方について
(大山・高知新聞記者)
少し話は変わりますが、ふるさと納税の件をお伺いします。奈半利町の虚偽申告に関して、総務省が県を通じて町に事実確認を求めていて、第三者委員会に県も入った形で検討することになっていると思います。現在の調査状況、県のかかわり方を教えてください。
(知事)
奈半利町の件に関しては、町でいわゆる第三者委員会が設置されて、県のほうにも協力の要請もありましたし、県の職員も入って作業をしているところです。ただ、事業者の方々への聞き取りなども相当時間を要していると聞いておりますので、もちろんずるずるやるわけにはいきませんから、次の申請のクールが7月ぐらいから始まるとも聞いてますので、来月のうちにはめどを立てるというスケジュール感を持って、第三者委員会の調査も進めていただいていると聞いておりますので、県としてもしっかりとその一員として、このふるさと納税に関して奈半利町でああした形で、虚偽の申請が行われたのではないかと、事実に反する形での申請が行われたのではないかということもありますし、またその背景として、特定の担当の方に権限や事務が集中しすぎているのではないかというような指摘もされておりますから、そういった背景の問題も含めてしっかり解明されるように、県としてもその委員会の一員をなしているという立場で、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
(記者)
県はその担当の方が行かれて、実務の面で協力というか、かかわっているということでよろしいんでしょうか。
(知事)
はい。
(記者)
実務的な調査に、県の方が行って対応されているというかかわり方、第三者委員会のかかわり方というのはそういう形でしょうか。
(知事)
委員の中に市町村振興課長が入った形で、調査には委員会の一員として加わっているということだと理解しております。
(大山・高知新聞記者)
今回奈半利町でこういう問題が顕在化しましたが、例えばほかの市町村で問題があるかどうかは別として、他の市町村に対する聞き取りであったり、間違いがないか、正しくやっているかという調査をされる考えというのはおありでしょうか。
(知事)
現状では今のところ具体的にそういうような話まで視野にあるわけではありませんけれども、まずは奈半利町についてのその背景とか、そういったものをしっかりと分析して把握するということが先決だと思います。その中で何かこれは他の市町村も含めて、むしろ我々もそうかもしれませんが、総務省のサイドも考えるのかもしれませんけれども、共通して注意をしておかなければいけないのではないかという問題点が発見されれば、その点について他の市町村も含めて、場合によっては注意喚起したりということもあり得るかと思いますが、現時点で具体的にそういうテーマというか、問題点が発見されているということではありませんし、基本は先日も申し上げましたが、行政の一翼を担う地方公共団体の仕事ですので、一から全てうそをついてないかとかごまかしがないかというようなことを疑いだしたらきりがないところはありますから、そこは一定程度行政がやっていることへの信頼感というのは持ちながらも、現実にこういうことがあったということを踏まえて、必要があれば他の市町村に関しても注意喚起などをやっていく可能性はあると思っております。
(新型コロナウイルス関連)高知龍馬空港国際線ターミナル整備の計画の今後について
(中田・高知民報記者)
予算の執行のあり方について、新型コロナウイルス関連を踏まえて、修正するところは修正するというお話があったかと思いますが、執行のあり方を今後手直しするというお話があったかと思いますが、それに関連して高知龍馬空港国際線ターミナルの計画ですが、この新型コロナウイルス問題の前の計画で、一番影響を受けてる分野ですけれども、そのまま行かれるのか、修正なり立ち止まるとか、そういうお考えはありませんでしょうか。
(知事)
この点は今予算の執行に関して、大きな状況変化があったわけですので、今既定方針だということでスケジュールどおり進むということでは必ずしもなくて、節目節目で立ち止まって考えるべきところは考えようということにさせていただいています。空港ターミナルのお話にしても、もともと予定していた段取りがありますから、プロポーザルの募集はさせていただいてると思いますけれども、そこから先の審査とか契約とかといったところはちょっと立ち止まって考えようと。まさしく今海外との往来は、国際便がほぼ全面的にストップしている状況ということでもありますから、その意味では多分1カ月2カ月のスケジュールを惜しんで、もとの計画のまま突き進むというような状況ではないだろうと考えておりますので、来月は6月議会がありますし、9月には年間の半分過ぎたところで全体の予算の執行状況もチェックをして、その組み替えも本格的に議論していく9月補正予算を議論するということですから、そういったスケジュールも見ながら、今後どう対応していくのかをよく考えてまいりたいと考えております。
(記者)
そのまま突っ走るということではなくて、状況を見て考えていくということでしょうか。
(知事)
はい。その意味では、さっき申し上げたようにプロポーザルの募集まではしておりますけれども、少し立ち止まってよく考えようと、今この瞬間はそういう状況だと考えております。
(高野・共同通信記者)
週明けから6月に入りますが、6月1日以降の県境を越えた移動についてはどのように考えておられるんでしょうか。
(知事)
原則的な立場として6月以降は、国全体の全国的な方針として、首都圏と北海道以外の、5都県以外の間での移動は解禁ということ。但し、首都圏と北海道と、それ以外のエリアの府県との移動はまだ控えてくださいと。6月19日以降、その分が解禁ですという大きなスケジュールが示されておりますので、そうしたスケジュールに沿って対応をお願いすると。不要不急の、例えば東京圏への出張ですとか旅行ですとか、そういったことについては引き続き6月1日以降も、18日までは控えていただくということをお願いしていくということだと思います。これは公式に書いたものではありませんが、やはり今回の北九州あるいは東京の状況もあり、各府県の感染の状況もいろいろ報道もされておりますので、よく注意をしていただきながら行動を考えていただくことは、一般的なお願いとしてはしていくべきと考えております。
(〃)地産地消への新しい生活様式の実践を踏まえた考え方について
(野間・時事通信記者)
先日の対策本部会議でも知事のほうから示されましたが、6、7月は高知県内の地産地消を進めましょうというお話があったと思うんですが、県内観光で消費の拡大ということを考えられてるとは思うんですが、例えば県内の飲食店さんでは、実際にお客さんはまだまだ戻ってきてないという状況はあるとは思います。新しい生活様式等を踏まえた上でのその地産地消の考え方について、もう一度よろしくお願いします。
(知事)
一つは観光について、今回県議会でもいろいろなご意見をいただきましたので、それも踏まえて一定それをこなした上でということになると思いますが、観光リカバリーの戦略をつくって、県内、そして四国内というようなところから、全国へという戦略もつくって取り組むことにしておりますし、地産地消ということに関して申しますと、段階を踏むということで必ずしもなくても、もうストレートに県内の方に県内の産品を、特に食品ですとかそういったものを買っていただいて、消費していただこうということで、しっかりと取り組んでいきたいと思いますし、6月議会も来月半ばには開会ですので、予算上の措置なども同時並行で検討して、こうした一種のキャンペーン的なもので何かできることはないかも頭に置きながら、この県内の広い意味での地産地消に取り組んでいきたいと考えております。
(野間・時事通信記者)
今6月議会のお話もありましたが、先日の5月臨時議会で予算も成立したばかりだとは思いますが、現在プロジェクトチームでの検討もされていると思いますが、6月補正の考え方であったり規模感であったり、お話しできる範囲で構いませんのでよろしくお願いします。
(知事)
今回の6月議会での補正予算案については、まさしく非常に時間も限られています。恐らく来月の前半のうちには、ある程度県執行部サイドとしての考えを固めないと間に合わないということですから、時間との闘いになります。5月の臨時議会で補正予算案を提出したこの間の大きな進展は、まだ骨格ですけれども、国の二次補正予算案の国会の決定ということだと思います。ただ、あれだけの形でいろいろな支援措置、特に地方創生の臨時交付金も既存の1兆円から3兆円規模に増額ということですから、そういったことを含めていろいろな方面での対策について、かなり財源的にはそれ以前に比べますとめどが立ち、あるいは新しい展望ができていますので、そういったものをどう活用できるかということと、国の対策で足りないものを県として補っていくのが基本的な考え方だと思いますから、今まで足りなかったもの、そして今回二次補正で措置がされたが、なお県でカバーしていくべきものは何があるかという点をしっかりと精査して行く必要があります。実際文字どおり精査をしてとなると、もう少し時間がかかってしまうものも場合によっては多いかもしれませんが、とにかくその中で急を要するもの、あるいは頑張れば何とか予算の形に組み立てができるもの、そういったものを6月補正の中で、新たな生活様式のもとでの経済回復、あるいは社会経済活動の回復、活発化というところでとるべき対策を中心に議論して予算を編成したいと考えております。