公開日 2021年04月01日
(司会)
ただ今から、知事定例記者発表を始めさせていただきます。まず、幹事社からの質問をお願いいたします。
1 県内の新型コロナ感染状況の受け止め、感染防止と経済活動との両立の力点、22日からの4連休の評価について
(大山・高知新聞記者)
新型コロナについてお伺いします。新型コロナウイルスの県内の感染状況に対するご認識をお伺いします。その上で、現在の感染状況を踏まえて感染拡大防止、社会経済活動再開の両立の力点をどういうふうに置いていくのか、お伺いします。併せて、22日からGo To トラベルが始まりましたが、その影響を含めた4連休の評価をお伺いします。
(知事)
まず、県内の感染状況に対する認識についてです。県内では4月の末から2ヵ月半ほど新たな感染の確認はありませんでしたが、今月13日に75例目の感染が確認され、それまでにこの7月に入ってから、合わせて6名の方の感染が確認されました。トータルで80名の方が感染確認されたということです。
こうした流れの中で、先週22日には、いわゆる感染経路不明の方が出たということを踏まえ、県内における警戒のステージを、いわゆる注意報段階、イメージカラーとしては黄色というレベルに移行するという判断をして、県民の皆さんにお知らせをしたところです。その後、1週間経っております現時点では、また感染経路の不明な新しい感染者が出ているということではありますが、連日これが続出しているというような状況でもございません。ここのところは、いわゆる濃厚接触者の方の感染が、引き続き確認をされているといった状況ですので、ただ今申し上げた警戒のステージを変更するような段階にはないと考えており、引き続き、県民の皆さんには注意深く、この感染状況をウオッチをしていただき、マスクの着用ですとか、あるいは手洗いの励行といった基本的な感染防止策の徹底をお願いします。特別に、具体的に何らかの行動の制約をお願いをするという段階では、まだないという認識です。
それから、それを踏まえて感染拡大防止と社会経済活動の両立をどう図っていくか。つまり、力点の置き方はどうかということでございます。特に4月の前半において、かなり感染拡大をした時期においては、県内でも医療提供体制が一時期ひっ迫をするというような状況もありました。そうした中で、いわゆる外出自粛、休業要請などの社会経済活動への制約をお願いをした中で、経済面でもかなり大きな打撃を受けたというのが4月、5月の状況であったと考えています。
また、7月に入り全国的に感染者が拡大をしており、本県でもいわば散発的に新たな感染者が確認されているということではありますが、やはり基本的スタンスは、感染拡大防止の徹底を図りながら社会経済活動も回していく、その両立を図っていくということであろうと考えています。
ただ、必ずしも4月における対応をそのまま繰り返すということではなく、4月との状況の違いというのもよく踏まえて、対応しなければいけないと考えています。全国的にもある意味そうですけれども、重症者の方は、県内ではまだ出ておりません。入院の方は4名でありますが、4月と違い確保しているベッドは166床ですから、現時点では、かなりのゆとりもまだありますので、その意味で、大きな方向として4月に取ったような自粛のお願いとか、投網を掛けるような幅広い、一般的な形でというよりは、大きな方向性は、これは全国的にもそうですが、感染防止のためのいろんなお願いは、高い効果が期待されるところにピンポイントで絞った形で行っていくと、そうした形で、この感染防止と社会経済活動の両立を図っていく、というのが肝要なのではないかと考えているところであります。
それから、Go To トラベルキャンペーンの問題も含めた4連休の評価についてです。先週のいわゆる4連休は、ひと言でいいますと、今までのような本格的な観光シーズンの人出というようなところまでの回復までは至らないという、総論的にはそういう状況だと思いますが、かなりの程度、県内外からの人出は戻ってきつつあるということが、実感できるような状況ではなかったかと思っています。Go To トラベルの事業の関係につきましても、これは4連休期間中は、この時点ではなくて事後に精算をするということですので、何人の方が利用されているかということは、数字的にはまだ把握のしようがないですが、いろんな聴き取りの中では、県内の宿泊施設の方々から、このGo To トラベルのキャッシュバックをもらうための宿泊証明書を4連休の間、求められたケースがかなりあると、多いというような話もお聞きしておりますので、その意味で需要回復に向けて、Go To トラベルの一定の効果は、4連休の段階から出てきているのではないかと受け止めております。
観光面でいいますと、天候的に大雨が続いて、あまり恵まれなかったということはありますが、特に18日にリニューアルオープンした県立足摺海洋館は、4日間で1万人を超える入館者があったということですし、場所によって濃淡がありますが、総じてまずまずの人出、県内外から多くのお客さんに来ていただきましたし、主要な宿泊施設の聴き取りでも、遠のいていた客足が戻りつつあるというような声が多かったと把握しています。
また、高知市内の中心部の人出を携帯電話のキャリアの情報などからお聞きしますと、大体2割から3割弱の減。比較の対象は、感染拡大前の休日との対比でということですから、以前の休日ほどの人出ではないけれども、かつて半分以下とか3分の1に減っていたことをイメージしますと、回復はしつつある状況にはあると捉えていいデータが出ているのではと考えているところです。
(司会)
次に各社からの質疑に移ります。質問をされる方は挙手をして、社名のお名前を発言をしていただいてから質問をお願いします。
(大髙・NHK記者)
知事、ピンポイントでとおっしゃったんですけれども、警察が風営法に基づいて立ち入りする際に注意を呼びかけるという行為について、もし県警と何かやり取りしていることがあったら教えていただけますか。
(知事)
私の方で具体的に県警とやり取りしているという報告は聞いておりませんけれども、県警との関係でいいますと、先般退院をされた大阪から来られた女性の感染者の方、一時期連絡が取れなくなったというときに、事実上、警察の方にも協力をお願いをして、連絡先の把握に努力をしたことがありましたので、そうした過程の中で、県警の方とはやり取りをということはあったかと思いますが、今のところ、国の方でいわれているような、風営法に基づく立ち入りを警察の方でもやっていただくというようなことを連携という形で、健康政策部の方と何か具体的にアクションを起こそうとしているというのは、現時点では、私は報告をまだ受けておりません。
(大髙・NHK記者)
高知県内では、まだ夜の繁華街での感染だとかクラスターが出ているとか、そういう状況にはないと思うんですけれども、知事のお考えとしては、そこまでやる必要があるとお考えですか。
(知事)
現時点では、具体的に事例が出ているわけではありませんので、切迫度という点からいうと、大都市部で、現に夜の繁華街関係で感染者が多数確認されているというところほどの切迫度は、本県の場合はないのだろうとは思っています。
ただ、感染拡大の状況は、文字通り予断を許さないことでもありますし、今後そういったことが必要になった場合には、あらゆる手を打っていくことは基本だと思いますので、そうした中で、必要があれば警察の方にも協力を求めるということは視野に入れて、対応を考えていくということになるんだろうと思っております。
(野間・時事通信記者)
全国的な新規感染者数のことに関してなんですけれど、昨日の時点で、全国の31都道府県では981人ということで、今月の23日と並んで過去最多だったということなんですけれど、この全国的な感染拡大の、新規感染者の方の確認状況についてはどのように受け止められていますでしょうか。
(知事)
数としては、特に大都市圏では、いろんな府県で過去最大を連日更新するような報道にも接しており、大変心配をしておりますし、緊張感を持って、また危機感を持って、こうした状況については受け止めています。ただ、先ほども申し上げましたように、数字の中身が、いわゆる夜の街の関連の方々の比重が、かつてほどは高くはないかもしれませんが、比較的若い方の比重が高い。それと表裏一体だと思いますが、重症の方は、4月の感染拡大期に比べると比較的少ない。また、死亡に至る例も、恐らく相対的には少なくて、いろいろお聞きをする中では、これも報道ベースですけれども、いろんな対応をいただく医療機関の方でも4月のときの経験を生かして、対応方法、治療方法も改善、進歩が図られているんじゃないかという話も聞いておりますから、その意味で、数字はかなり大きい数字になってますし、注意をし、また危機感を持って見なければいけないと思いますが、片方で、社会経済活動の回復もしっかりやっていかなきゃいけない、両立を図っていかないといけない局面だということは踏まえて、なかなか難しい選択も必要になる場合はあり得るかと思いますけれども、両立をどう図っていくかというところが、ポイントになっている局面ではないかと受け止めています。
(野間・時事通信記者)
関連して県内のことをお伺いしたいんですが、先日、先ほどのお話でもありましたが、感染状況のステージを「注意」に上げられたと思うんですけれど、まだ、例えば会食であったり、イベントの人数制限については、今のところ取られていないとは思うんですけれど、そこの部分の引き上げについて、何らか指標を設けることについては、何かお考えでしょうか。
あとですね、他の都道府県では、例えば条例化の検討であったり、クラスターが発生した場合に店名、施設名を公表できるような条例の制定も検討されている場所があると思うんですが、県内に関してそのような必要性はあるのか、ご認識を教えていただけますか。
(知事)
具体的に必要になった場合に、どういう形で行動の制約、制限におよぶような協力を県民の皆さんにお願いするのかという点では、県民の皆さんのご理解をいただけるものであることは大事だと思っていますので、県内の感染状況の中身をよく見て、特に県内で現実にこうした形で感染が拡大をしてきているというところを捉えて、先ほど申し上げたピンポイントで、できるだけ効果的な、幅を広げ過ぎて社会経済活動に打撃を与え過ぎないような方法を考えていく、ということだろうと思っています。
具体的に、今お示しした対応の目安というところでは、一つはイベントの制限のことを書いてあるんですが、基本は今、国の方でかなり大規模なイベントも、5000人規模のイベントも、定員の半分以下ならオーケーということになっていますので、これは大きくいえば、国の方向を踏まえてやっていくということで、この点は、特に新しい要素は今のところはあまりないと思います。
今準備しているところとすれば会食の問題で、これは4月、5月の感染期に本県の中で、カラオケであったり、バーであったり、そういったところで感染者がかなり多かったということも踏まえて、今例えば人数はできるだけ少人数で、時間もできるだけ短時間でといったような形のお願いをする可能性を視野に入れて、一覧表の中には入れておりますけれども、これも具体的に今後の新たな感染者がどういった形で会食に絡んで確認をされるかというところもよく見極めて判断をしたいと思っています。
全国的には確かに、いわゆる飲み会ですとか、職場の飲み会とかも含めて、新たな感染が増えているということは聞かれておりますから、そういったものの意識は当然しておりますが、今後、特に連続してかなりの数で感染者が増えてくる。そして、もうこのままいくと、次のステージへの引き上げというところも視野に入れないといけないという状況になってきたときには、新たな感染者の確認の原因となった状況などを踏まえて、具体的な制約のお願いの中身を検討したいと思っています。
(阿部・読売新聞記者)
観光回復の起爆剤として期待されているよさこい祭りの代替イベントについて、現時点で例えば検討していることとか、想定していることがあれば教えてください。
(知事)
まだ私のところに、こういった方向でといった具体的な報告なり相談は出てない状況ですので、現時点では、ちょうどよさこい祭りの時季になりますので、今まさしく民間の有志の方々がやっていただいてる、オンラインのイベント的なものにご協力していくというところが中心だと思います。
いろいろ代替イベントとしてということになると、もう少し先の時点でどういった規模のものができるかという問題になるんだと思いますが、ここが正直、今の私自身の感覚を申し上げると、再び大都市圏中心に感染拡大が見られているということからすると、少なくても大きな規模のものを仕掛けるというのは、なかなかやりにくい状況ではないかなという感覚は持っておりますが、まだ具体的に事務方から相談が挙がってきている状況ではないというのが率直なところです。
(阿部・読売新聞記者)
大きなものは難しい、どういうイメージなんでしょうか。
(知事)
なかなか数字では申し上げられませんが、大規模になれば当然県境を越えてかなりの人の出入りを伴ってということになりますので、大きければ大きくなるほど、何カ月か前から準備期間を持って仕掛けなきゃいけない、ご相談もしなきゃいけないので、その意味で大掛かりなものというのは、時間との関係で言っても、空間的な広がりから言っても、今の感染の拡大状況からすると、方向性としては難しい方向に振れているのかなという印象を持っています。
(阿部・読売新聞記者)
例えばイメージ的には、県民向けでっていう感じ、イメージなんでしょうか。
(知事)
具体的に案を持っているわけではありませんが、方向性としてはさっきのピンポイント、比較的限られた中でどれだけのことができるかを考える。この現時点の局面としては、そういったような発想にならざるを得ないのではないかという感じは持っております。
(中田・高知民報記者)
宿毛の件ですけれども、前回の会見のときに知事が、オスプレイやこの宿毛の自衛隊の基地について一理あると、詰めてみたいというお話だったと思います。再度確認したいんですが、前県政は、高知県の港湾は商業港として活用していくんだということをかなり強くプッシュして、産業振興に役立てていくというのが基本姿勢だったと思います。それから考え方を変えたのかということを、お願いします。
(知事)
私がお答えした文脈は、一応オスプレイから切り離して、宿毛への自衛隊の拠点の誘致の問題に関してという流れの中で申し上げたという認識です。ただ、前回ご質問をいただいてお答えをして、その後、事務方にも指示をしていろいろ調べた中で、確かに尾﨑知事もこの宿毛の誘致の動きは応援はするという立場ではあったということでして、県として具体的に政策提言するわけではないけれども、市の方で経済界も含めて誘致活動をされる際には後押し、応援をしますと、そういう場にも同席していきますというようなことで対応してきていたということですので、その基本的な流れは変わらないというつもりです。
ただ、今の宿毛市あるいは市議会、ないしは経済界でされております要望がかなり幅広の要望だと思っています。例えば具体的に海上自衛隊にこの部分、この地域にこうした拠点をというところまで絞り込んだというものでは必ずしもなく、愛媛県との境界には空港の適地もあるということもあるので、いろんな意味での補給の拠点だったり、かなり幅広に自衛隊の機能の誘致という形で来ておりますし、それをここ何年か要望されている際の防衛省側の反応というのも、率直的に言って予算的な制約などもあるので、これは宿毛に限らずということだと思いますが、全国どこでも新たな基地、拠点をつくっていくということはなかなか難しい、というような状況にもありますので、なかなか具体的に熟度のある形の誘致活動というところまでは至っていなくて、大きな方向性としてそういう方向へ持っていきたいという思いで展開をされてきている活動だと。
その限りにおいて、高知県としても、先ほど申し上げた機能ができるということは、県土の防災の機能の向上という観点から見ても、また地域の経済の活性化という観点から見ても、大きなインパクトが期待できるということですので、方向性としてそういう活動をしていくということについては応援はしていこうと。それは従前の尾﨑県政時代も対応されていたことですから、その点は私としては引き継いでいく考えでいるということです。
(中田・高知民報記者)
冒頭にもおっしゃられましたけども、今回のお話としてはオスプレイとしては切り離して、宿毛湾港の自衛隊の拠点としての活用っていう漠然としたものについて今は一定応援していくけれども、オスプレイについて応援していくという形ではないということでしょうか。
(知事)
オスプレイについては、お聞きした中ではあくまで同行された中谷議員、あるいは中西議員が、地元に関係する国会議員のお立場としての一種のお考え、提言的なものを述べられたと伺っておりますし、現状として申しますと、佐賀の方で県としては受け入れの方向だけども、漁港の方とまだ意見調整中だという状況だと伺っておりますので、そういう現段階において、県の方から何か手を挙げるというような状況では全くないと思っております。
もちろん防災の面から見ても大きな輸送力をオスプレイが持っている、あるいは機動性があるというような点で、防災面での対応能力というところに大きな機能が期待できるという面があるのも事実だと思いますが、片方で安全性に関する不安が、恐らく県民の皆さんまだまだ払拭されていないという側面もあると思いますので、慎重に検討が必要な事柄なんだろうというような考えを持っております。
(松原・毎日新聞記者)
毎日新聞の松原です。7月27日の段階で全国知事会が、緊急事態宣言を市区町村レベルで出せるようにしてほしいという要望を出したかと思うんですけれども、改めて濵田知事ご自身のお考えとしては、こういった提言どういうふうにお考えでしょうか。
(知事)
一つの選択肢だと思います。ただ、正直4月5月の経験から言いますと、市区町村単位となりますと、日常の通勤・通学で市町村境を越えての出入りがかなりありますので、都道府県境と比べると市町村に特定をしてということが、なかなか市町村では完結をしないという面が一般論としてはあるというのが課題ではないかなとは思います。
ただ、4月等の局面と今7月の現在の局面は全く同じではありませんし、全体として余り幅広に必要以上に社会経済活動に制約をかけないように、ピンポイントの形でいろんな自粛のお願いとか休業要請のお願いなどをしていくというのは、選択肢として考えていくべきではないかというのは一理あると思いますので、その意味で選択肢としてはあり得るということだとは思って受け止めております。
(松原・毎日新聞記者)
東京との往来について改めて確認ですが、前回の定例記者会見の後からまたどんどん東京での感染者が増えておりまして、Go Toキャンペーンも東京が除外という形になりました。その中で一応確認ですが、今のところ知事として東京との往来について、また新たに何らか自粛のお願いを呼びかけるとか、そういうお考えはないということでよろしいでしょうか。
(知事)
そうですね。クリアな形での何か大きな変化というのは、正直ないというのが現状だと思っています。確かに国もGo Toキャンペーンの中で東京都発着は除外ということがありますから、少なくとも国のスタンスとして、観光需要を拡大をしていくという観点からは、東京の往来というのは後押しの対象にはしないという考えが示されていることは確かだと思いますし、小池知事もこの4連休に不要不急の外出はしてくれるなと話もされているという情報は新たに聞いておりますが、基本大きな流れは、まずは発熱とか感染が疑われる方は、東京に限らないと思いますが、感染拡大されている地域から県境越えの移動は控えてほしいというメッセージがベースにあって、その上に特に東京に関しては、観光需要の後押しは政府としてしませんというところがだめ押し的に出ているという状況ですので、そういった状況を踏まえて、県民の皆さんには東京との往来ということに関してはお考えをいただきたいと思っております。
(姫野・テレビ高知記者)
今の質問と関連して、東京だけではなくて大阪含めていろんなところで過去最多の感染が最近確認されている中で、県の目安としては、全国の感染状況等拡大のリスクを踏まえて判断ということになっているかとは思うんですけれども、都道府県によっては東京と大阪などの自粛要請を出しているところもあったかと思いますが、立地条件とか諸々違うとは思うんですけれども、高知としては、具体的にどんな条件になったときに他県との往来の自粛をする可能性があるのかというのを聞きたいです。
(知事)
そこは先々週、全国知事会のウエブ会議があったときに私が申し上げましたけども、まさしく県境越えの判断であればこそ、国でしっかり仕切ってほしいというのがもう率直な私自身の気持ちです。それがないとすれば、感染拡大した都道府県の知事が住民の方々の県境越え移動に対してどういうスタンスを示しているか、これをもう参考にしていくしかないということだと思いますので、そこは私の立場で何人以上だったらとか、今申し上げるのはなかなか難しいというのが正直なところでありまして、国の方に、何かの報道によりますとある程度そういうことをお考えになる動きがあるような報道もお聞きしましたけれども、いずれにしても国の方でちゃんと仕切ってもらいたいというのが正直な思いであります。
(大山・高知新聞記者)
2点お伺いしたいんですが、1点、最初に冒頭にお伺いしたGo Toトラベルの関係なんですが、Go Toトラベルについて、需要回復に向けて一定の効果があったと受け止めているということでしたが、東京を除外することによる効果を疑問視する声であったり、感染拡大を懸念する声であったり、両面あったかと思いますが、Go Toトラベル、4連休終わって少なくとも現時点では、今の形で実施されたことを評価をされているという受け止めでよろしいでしょうか。
(知事)
前回申し上げましたように、Go Toトラベルの趣旨そのものないしあれだけの規模感で、恐らく、県が打ってきた宿泊費助成の多分2ケタぐらい大きな規模感で今回打たれるという施策だと思いますので、あれだけの規模感で国が需要回復策を打ってもらうというのは大きなインパクトがあるし、それはタイミングを、やり方をよく見極めてやっていただく分には大変いいことだという思いはありますので、現実に東京は外されたとしても、本県の場合であれば中国、四国あるいは関西、そういった方面からの来客というのも現実にはかなりあると思いますし、今回県内の方でも県内でお泊まりであれば対象になるということですから、そうしたところの需要も拾っていただいて、国で1兆何千億という予算で後押しをしてもらうということ自身は効果があると思いますし、この4連休でも宿泊証明書を取る人は結構いたということは、そういうことを裏づけているんではないかと考えております。
(大山・高知新聞記者)
今後夏休みシーズンということになりますけど、今後に向けてのそのGo Toトラベルに対する期待というのはお持ちでしょうか。
(知事)
規模感として県独自でも宿泊費助成などもやってまいりましたが、もうケタが違うぐらいの予算を構えて、また宣伝費も使って国としてやるキャンペーンですので、その点については大いに期待してますし、県独自の交通費助成の上乗せというとこも含めて、ぜひほかの県じゃなくて高知を他県の方には選んでいただけると、感染拡大防止対策はしっかりやりながらという路線で、ぜひ需要回復の後押しをお願いしたいと期待をしております。
(大山・高知新聞記者)
話は変わるんですが、知事、昨日大阪の方に行かれて、関西エアポートの社長であったり近鉄ホールディングスの会長であったりと懇談をされてきたと思います。改めて行かれた目的というのを教えてください。
(知事)
今回大阪へ参りましたのは、かねて申し上げております関西との経済連携の強化、関西圏の経済活力を高知に呼び込んでくるということに向け、本来ですと年度始まり、連休明けぐらいには関係の方々、経済界の方あるいは行政関係者、関西の方々にこの連携強化のアドバイザーにご就任をいただいて、その会議も開いて、年度内にはこの関西との経済連携強化の戦略をつくっていきたいと考えていたところがベースにあります。
ただ、ご案内のようなコロナウイルスの感染拡大という事情があり、その着手が遅れておりましたので、今回改めて私自身と、あとは多少手分けをして、正式にアドバイザー就任のお願いをするとともに、今後の戦略の策定に向けて、できれば夏休み明けには1回目の会議を開きたいと思っており、そこへ向けて我々として考えております論点といったものの骨子もご説明し、この会議を始める前にできるだけいろんなアイデア、ヒント、そういったものを頂戴できればということで訪問させていただいて、意見交換をさせていただいたということです。
(大山・高知新聞記者)
今後のスケジュールを含めた見通しとなったんで、先ほど夏休み明けには1回目の会議というのは、これは9月だと思ってよろしいんでしょうか。
(知事)
時期としてはその線を念頭に調整中です。感染状況の話もありますし、諸々条件が整えばということで今調整中です。
(大山・高知新聞記者)
戦略は今年度つくられて、来年度の予算にその要素を盛り込むというのは、方針としては今も変わってないでしょうか。
(知事)
そうしたいと思ってまして、秋ぐらい、予算編成の作業が始まる頃には骨子的なものはある程度固めて、具体的な来年度の取り組み事業を組み立てていくという作業を並行でやりたいと。戦略そのものはもう少し万博とかIRをにらんで、中期的あるいは長期的も含めてということになろうかと思います。
(大髙・NHK記者)
コロナウイルスの話に戻ります。先ほど質問があった条例の制定だとか感染拡大防止に協力しない店名の公表だとか、知事がおっしゃるピンポイントの対策としてはそういう手段はあるとお考えか、教えてください。
(知事)
現時点で具体的にというところまではいっていませんが、その必要が出た場合には、あらゆる選択肢を検討して感染拡大防止を図っていくことが基本になると思いますので、その意味では現行法の範囲内でできる措置として、ガイドライン等に違反した状態で感染の原因になってしまった店舗の公表といったことも選択肢としてあり得るということであれば、それは排除をせずに必要な場合は検討していくべきだとは考えています。
そこで条例が必要かどうかということに関して言いますと、まずは感染症にかかわる問題ですから、国の法制の整備というのを期待したいし、あるいは法的な、今回の解釈の問題も含めて整理をしてもらうことが近道といいますか、時間的にはそちらの方が早くできるということだと思いますが、これは先般の議会でのご質問もありましたように、いろんなことの検証をしていく中で、県独自の条例の形でスキームを考えていかないといけないということがあれば、それは研究していきたいという気持ちです。