令和6年9月13日 知事の記者発表

公開日 2024年09月13日

更新日 2024年09月19日

1 南海トラフ地震の被害想定の見直しについて
2 被害想定調査等委託料について
3 指定管理施設の利用料金改訂について
4 9月補正予算の特徴、狙い等について①
5 9月補正予算の特徴、狙い等について②
6 知事の体調について
7 宿毛湾港への外国客船の初入港について
8 高知空港新棟事業費の増加について①
9 高知空港新棟への期待について
10 高知空港新棟事業費の増加について②
11 高知空港新棟事業費の増加について③
12 移住支援金制度(地方への移住婚女性に60万円支給)案について①
13 移住支援金制度(地方への移住婚女性に60万円支給)案について②
14 小池都知事の一極集中是正という言葉に対する宗教的という発言について
15 国土交通省による上下水道一体での耐震化について
16 県民栄誉賞授与の基準について
17 パラリンピックメダリスト 池透暢選手と鬼谷慶子選手の活躍について
18 高知空港新棟事業費の増加について④
19 春野陸上競技場の照明設備改修について
20 9月補正予算での南海トラフ地震対策への思いについて
21 人口減少対策における所得向上策について
22 高知空港新棟事業費の増加について⑤
23 高知空港新棟に関する運営コストについて
24 知事の政治資金パーティーについて①
25 知事の政治資金パーティーについて②

R6.9月記者発表資料[PDF:3.45MB]

(司会
 ただ今から、知事記者発表を始めさせていただきます。冒頭に知事から、9月補正予算の概要、そしてオリンピック、パラリンピックメダリストへの県民栄誉賞授与についての説明があります。

(知事)
 それでは、まず私から2点。1点目は9月定例県議会へ提出します議案の概要についてご説明いたします。
 県議会の9月定例会を9月19日に招集します。提出を予定しております議案は第1に、令和6年度の一般会計補正予算など予算議案5件、条例その他議案22件、報告議案が23件、合計で50件です。以下、9月補正予算案の概要についてご説明を申し上げます。
 この補正予算案の概要、一般会計の規模で49億円余になっております。その他、債務負担行為もございますが、主なポイントとして3点ございます。
 1点は、安全安心の確保という流れで南海トラフ地震対策の強化。そして、いきいきと仕事ができる高知を目指した経済の活性化。そして、人口減少対策の強化。この大きな3本ということです。金額的には南海トラフ地震対策にも関連しますけれども、国公共事業予算が当初の見込みよりも増額が見込めるものにつきまして、補正するということがございますので、金額的にはこの部分がかなり多くなっているということです。
 これが予算上の係数ですが、先ほど申しましたように歳出の方から申しますと、全体49億円の内、投資的経費、公共事業の追加等の関係が、大変規模としては大きくなっています。
 その中で、ソフト面の経費が6億円ということでして、対応する財源として、特に国庫補助事業などに関します投資的経費の財源としての国庫支出金。あるいは、その県負担分について起こす県債、こういったものが金額的に多くなっておりまして、一般財源は14億円余。主として繰越金などで、ここに充当するというような形になっております。
 大きな3点について、それぞれもう少し説明したいと思います。
 安心安全な高知の実現のための南海トラフ地震対策の強化・加速化ということで14億円余です。一つ、大きなポイントは、国が今回、東日本大震災直後に行われました被害想定を約10年振りに見直しをされます。これを踏まえまして、本県も国の想定見直しと整合性がある形で、県内の詳細の被害想定の見直しを行う作業を、今年度から来年度にかけて行うということでして、県の南海トラフ対策の行動計画の関係では、まずは第6期の行動計画を年度末には改定した上で、来年度以降、この被害想定の見直しを反映させるという2段階で対応しようと考えています。
 2点目は、南海トラフ地震対策の強化・加速化ということでして、一つには住宅の耐震化等のさらなる加速化です。能登半島地震などを踏まえまして、市町村を通じて行っております国の補助事業の住宅耐震化の支援、耐震診断ですとか耐震改修、こういったものが当初の見込みよりも、量的にかなり多い申請が上がってきているということがございます。これを国の補助金の増額を要請いたしますと同時に、これは県も並行して補助するという仕組みになっておりますので、県負担分も合わせて、今回増額しようという中身が3億円ほどございます。
 もう一つ、産業の早期再開などに向けました事前の備えとしまして、特に能登半島地震を踏まえて、早い段階で話が出てまいりました畜産、あるいは水産関係の施設の整備について、今回、追加をお願いしようということで計上しております。
 いきいきと仕事ができる高知の実現を目指した経済の活性化では1億2,000万円余を計上しております。大きなポイントは、1点目は観光振興でして、来年春から放送されます朝ドラの「あんぱん」を契機とした物部川エリアでの観光博覧会、これが1年程度、今年度末から開催が予定されていますので、その支援。また、やなせたかし氏ゆかりの観光資源等の情報の発信の経費を追加するといった中身です。これによりまして、県内全域に「あんぱん」の効果を波及させたいというねらいです。
 もう一つが、来年春からの大阪・関西万博における対応です。本県は、8月下旬に予定しておりますが、「よさこい祭り」、そして「街路市」をテーマとしたイベントを2日間にわたって展開しようとしています。また、それに先行して、5月ぐらいになろうかと思いますが、本県のデジタル化プロジェクトの、いわば1丁目1番地でありますハウス園芸農業のデジタル化のプロジェクト、IOPプロジェクト、こういった先進的な取り組みを会場内で展示して、発信していこうということにしておりますので、このために必要な準備に要する経費を今回計上させていただいております。
 そして、大きな3点目。人口減少対策の強化です。これに関しましては、当初予算で一定程度予算計上しておりますが、その後、特に若い女性100人からのヒアリング調査、あるいは若者のアンケート調査などをしまして、特に若い方々の声を聞くということを集中的に、今年度前半行ってまいりました。こうした取り組みの成果も踏まえまして、特に県内向けには「共働き・共育て」の県民運動を展開していく。そして、県外向けには、若者、女性のUターン・Iターンを呼び込もうと、そのための移住プロモーションをさらに強化しようという、この2点にわたって、今回経費を計上しております。
 ポイントの1点目は「共働き・共育て」を県民運動として、県内で展開していくという経費です。これは、特に共育ていう部分で、女性の出産、あるいは育児に関わる負担を軽減していこうということで、出生数の増加につなげようということ。そして、家事・育児は女性という伝統的な古い意識を解消して、若い女性に選ばれる、多様な価値観が尊重される高知県だということをPRしていくことによって、移住促進の効果、Uターン・Iターン呼び込みの効果もねらっていくと、この2点がございますが、こういった観点からの県民運動としての「共働き・共育て」運動のさらなる強化。
 そして、2点目として、県外向けのプロモーション。県外にお住まいの若者、女性のUターン・Iターンを促進する、そういう観点から、本県が多様な価値観を許容する、新しい高知県に生まれ変わっている、生まれ変わりつつあるということのPR、発信をしていこうというための経費を今回計上させていただいているところです。
 予算の主な中身は以上です。
 
 続きまして、大きな2点目。パリオリンピック、パラリンピックでメダルを獲得された選手への県民栄誉賞の授与についてです。今回、オリンピック、パラリンピックで県関係者が顕著な成績を残していただきました。この機会に新たに県民栄誉賞を創設しまして、これを授与する。そして、凱旋パレードも実施するということで準備を進めております。
 県民栄誉賞につきましては、メダル獲得者、具体的にはオリンピックレスリングの櫻井つぐみ選手、清岡幸大郎選手、本県にとりましては92年振りの県出身選手の金メダルのW受賞ということになりました。パレードは9月29日の午後ということで、この後にお二人の県民栄誉賞の授与式を行いたいと考えております。
 加えまして、パリで行われたパラリンピックも今週、閉会式がございました。パラリンピックの中でも車いすラグビーで池透暢選手が率いますチームが、3大会越しの悲願の金メダルを獲得ということで、県民の皆さんに感動を与えていただきました。また、今回初出場となりました鬼谷慶子選手も陸上女子円盤投げで銀メダルを獲得という成績を収めていただきました。このお二人に、今回創設しした県民栄誉賞を授与させていただきまして、日時は今調整中ですが、凱旋パレードも実施したいということで、準備を進めているところですので、この機会にご報告いたします。
 私からは以上です。

(司会)
 それでは、各社からの質疑に移ります。質問をされる方は、社名とお名前を発言していただいてから質問をお願いいたします。

南海トラフ地震の被害想定の見直しについて
(井上・高知新聞社記者)
 まず、補正予算の南海トラフ地震の関係でお伺いします。被害想定の見直しですけれども、高知県版も約10年振りということになろうかと思います。それで、県もこれまでに住宅耐震化の促進、津波避難空間の確保といった取り組みを進めてこられましたけれども、今回、この見直しの、どういったところがポイントになると思われるでしょうか。

(知事)
 これは、実は国も見直しの作業が能登半島地震の関係もあって遅れておりまして、今進行中ということですので、今の時点で、具体的にこの点がポイントというところは絞りにくいのですけれども、前の東日本大震災直後に行われた被害想定から10年たっておりますので、この間に、例えば堤防の整備ですとか、いろいろな避難施設の整備、住宅の耐震化等々の対策は、ある程度進んできている部分があります。
 こういったものを反映して、改めて浸水エリア等の被害想定の見直しをした結果として、基本的なトレンドとしては、当初想定した、例えば死者数、負傷者数より減少の方向で数字が出てくるのではないかと思いますけれども、具体的にどの程度の影響が出てくるかというところを精査して、これに応じて、対策の強化を図っていくということが、被害想定の見直しのポイントだと思っております。

被害想定調査等委託料について
(井上・高知新聞社記者)
 続きまして、その関連ですけれども、今回、実際の予算額を見ると、今年度の補正予算で調査委託料というので5,300万円余り、それから来年度の債務負担行為で1億1,900万円ぐらいなのですけれど、結構、調査委託料としては規模が大きいのかなと思いますが、その背景をお聞きします。

(知事)
 国が行います被害想定は、全国を対象としてかなり幅広く、また概括的に行われる被害想定ですから、これを現実の県や各市町村、地域の防災対策に結びつけていく上では、より詳細な地形ですとか、いろいろな条件ですね、それを踏まえたところでのシミュレーションを行った上で、どういった被害が想定されるのか。よりきめ細かなものを作業していかないといけないということだと思います。従いまして、金額的にはちょっとお値段が張るような形にはなりますけれども、やはり被害想定なくして防災対策なしということだと思いますから、これは避けて通れない作業ということで、必要なコストだと判断しております。

指定管理施設の利用料金改訂について
(井上・高知新聞社記者)
 もう1点、条例改正議案の中で指定管理施設9施設について、来年度から物価高対応ということもあって、一斉の値上げが示されています。ただ、一方で、施設管理者にとってみると、利用料の値上げが利用者の減少につながるのではないかというような懸念の声もあろうかと思いますけれども、その辺りについてのお考えをお聞かせください。

(知事)
 確かに、価格の引き上げというのは利用者を集める上では、ブレーキの効果があり得るということは、おっしゃるとおりだと思いますけれども、世の中の一つの大きな流れとして、国全体としても、いわゆるデフレ型、コストカット型の経済から脱却して、賃上げと価格転嫁、物価上昇ですね、これの好循環を図っていく中で、経済の成長に拍車をかけていこうという大きな流れがあります。県としても、そうした流れに乗って、こうした施設に従事していただいています職員の方々の人件費についても、処遇改善を進めなくてはいけないという事情もありますし、物価の高騰分のコストも、やはり経済の事業主体の一員として、先ほど申し上げました大きな経済政策の流れの中で、適正なコスト転換、価格改定をしていくことが求められる立場にあるということではないかと思います。
 各施設には、そういう意味では、集客という面では重荷になる部分はあるかもしれませんけれども、その分、いろいろな展示等の工夫をこらして、魅力アップをしていただく。サービス向上をしていただくということ。そうした努力につきましては、県もいろいろな点でバックアップをしたいと思いますので、そうした形で、より高付加価値型の、ちょっと高いかもしれないけれど、いいものを見せていく、いいサービスを提供していくということで、これがある意味、今、日本に求められている経済活動の方向性ということとも合致すると思いますから、そういった流れの中で、対応をお願いしたいと思っています。

9月補正予算の特徴、狙い等について①
(竹村・NHK記者)
 改めまして、予算の全体のことを伺いますけれども、今回の予算、どのような特徴があって、知事としてどのような狙いがあって、この予算を通してどのような県政運営につなげたいかというところをお聞かせいただけますか。

(知事)
 今回、9月補正予算は、例年のことですけれども、年度の折返しのタイミングですので、年度当初想定されなかった、新しい財政需要、あるいは執行していく中で、さらなる拡充が必要と判断したもの、こういったものを追加的にお願いするということです。ボリューム的に一番大きいのは、国の、例えば道路整備といった公共事業につきまして、当初予算で想定しておりました以上の内示が見込めるというものについて追加させていただくと。防災の面も含めまして、インフラ整備を加速していくということですし、南海トラフ地震対策、あるいは経済の活性化、人口減少対策、それぞれ重点策として取り組んできた中で、さらなる後押しが必要だと考えるものについて、今回、追加をお願いするというのが、主な内容になっております。

9月補正予算の特徴、狙い等について②
(竹村・NHK記者)
 やはり今回は、知事としては南海トラフ地震対策と人口減少、あるいは観光といったところが、特にさらに力をいれるべきだとお考えになって、このような形にされたというところでしょうか。

(知事)
 南海トラフ地震対策に関しては、能登半島地震のことを踏まえた中で、住宅の耐震化といったニーズが現実に県民の皆さんから高まっているということ。例えば産業施設の耐震化、こういったものも現実の被害状況などを踏まえまして、急ぎ対策をしたいというニーズが出ている。こういったことを踏まえて速やかに対応したいという中身です。
 経済の活性化は、来春からの「あんぱん」の放映を控えて、これをチャンスに県の観光の後押しをしていく。そして、県内全体に波及をさせていくという観点から、さらにテコ入れが必要な部分について追加の補正予算をお願いする。また、来年の万博、これの展示に関して、必要な予算の具体化をお願いするという部分です。
 人口減少対策は、特に年度前半、若い女性からのヒアリングなどを通じた、より掘り下げた効果的な施策の検討を進めてまいりましたけれども、そうした作業も踏まえて、ある程度方向性も見定まってきましたので、それに基づいたプロモーションを県内外で、さらに強化したいと、こういった中身になっています。

知事の体調について
(羽賀・朝日新聞社記者)
 発表案件ではないのですが、先週、心臓の治療ということで入院されて、私は大変心配したのですが、その後の体調はいかがなものかお聞きします。

(知事) 
 大変急な話でしたので、ご心配をおかけしました。報道にも発表させていただいたとおりですけれども、先月下旬に朝の散歩中などに、特に坂道を上がる時にやや胸に違和感を感じるようなことがございまして、急ぎ30日でしたが、検査をさせていただいたのですが、その際に、できるだけ早い段階で治療をした方がベターだという、お医者さんからのご助言もありましたので、県議会もまもなく始まりますから、その前のできるだけ早いタイミングでということで、先週、1泊2日でしたけれども、入院して、いわゆる心臓の血管のカテーテル治療をしていただきました。
 治療は順調に終わりまして、今、その後、朝の散歩も再開していますけれども、以前、坂道を登るとちょっと息切れがしたり、息苦しくなったりということが、ままありましたけれども、手術後は、むしろそういう状態がなくなって、より快適に歩けるような状況になっております。いろいろご心配をかけまして恐縮でしたけれども、体調の面では特に問題なく、職務に復帰しておりますのでご報告いたします。

宿毛湾港への外国客船の初入港について
(羽賀・朝日新聞社記者)
 今日の予算の件で1点伺いたいのですけれども、発表の中にありませんでしたが、宿毛に今度、海外のクルーズ船が来るということで、その準備費用が計上されています。海外のクルーズ船でいうと、高知新港を除くと初めての着岸、寄港になるかと思うのですけれども、県西部の観光での伸び代になるのか、期待することころがあれば、伺ってよろしいでしょうか。

(知事)
 これは大いに期待しております。宿毛湾港も今までは国内のクルーズ船は入っていたのですけれども、今回、海外のクルーズ船も初めて入るということで、関連の必要な予算を今回お願いするということですけれども、特に高知新港に入っていただくクルーズ船、回数も非常に多うございますし、ある意味、残念なのは寝泊まりは船になりますから、宿泊というところの需要がプラスには必ずしもならないのですけれども、その代わり、日中、かなり遠方まで、私もある時、タクシーの運転手さんに聞きましたら、「この間はモネの庭まで往復するクルーズ船のお客さんを乗せましたよ」というお話を聞きましたが、かなり、県内あちこちに足を伸ばしていただいて、インバウンド観光振興の大きなエンジン役になっていただいていると思います。
 その点から考えますと、そうは言っても高知新港起点ですと、幡多地域、例えば四万十川を見に行くと言っても片道2時間以上になると思いますので、これはなかなかハードルが高いということだったと思います。これが宿毛湾港に国際船クルーズが入るということになれば、例えば四万十川も見に行きたいというお客さん、非常に容易にアクセスができるということですから、特に幡多地域の観光の、特にインバウンド観光の振興ということで考えますと、かなり大きな意味を持ち得る要素になるのではないかと期待しております。

高知空港新棟事業費の増加について①
(羽賀・朝日新聞社記者)
 最後に、発表案件ではないのですが、先日の県の戦略会議で高知空港の件が出ました。予算がかなり大きく上振れしているようですけれど、この辺りについて知事の見解を伺ってよろしいでしょうか。

(知事)
 この点、ひと言で言いますと、向こう数十年、インバウンド観光も含めた県の交通インフラの中核をなす施設ですので、コスト面、あるいは工期の面で、当初の見通しをかなり上回ることになりますけれども、必要な投資だということで、県民の皆さんのご理解をいただいて、新しい整備計画の方向で整備をしていきたいと思っております。
 主な要因は、元々、去年の秋の検討案の段階では、できるだけコンパクトにということで、かなり絞り込んだ内容でしたけれども、それに対しまして、航空会社であったり、出入国管理の関係官庁であったりから、もう少しスペースなどを確保すべきだというご意見をいただきましたり、ということで面積的にもプラスになった。
 そして、最近の資材高だったり耐震化の要請といったような要因もあったというようなことでして、ここにはや むを得ない要因と考えておりますので、今回の案につきまして議会にもお諮りをし、ご理解もいただいた上で前へ進めたいと思っております。

高知空港新棟への期待について
(古谷・読売新聞社記者)
 先ほどの空港の件で、もう少し詳しくお伺いできればと思うのですけれども、知事として期待をする部分、さっき、数十年にわたって中核というお話がありましたけれども、その部分、改めて将来の国際線就航などについて、お伺いできればと思います。

(知事)
 これは、今後も努力もしなければいけない部分ですけれども、今、国際線に関しては、台湾とのチャーター便が搭乗率9割前後の水準をキープして、非常に好調に進んでおります。当面はこのチャーター便の継続ですけれども、早くこれを定期便化に持っていきたいということですが、航空会社側から、特に空港施設の整備、いわゆる乗客の皆さんの快適性の向上という観点から、今プレハブで対応している点については、早期に改善してもらいたいというご要望も強く受けています。
 今後、例えば韓国ですとか香港との間のチャーター便、あるいは定期便に向けての誘致活動もしていきたいと考えている中で、空港のターミナルビル、インフラの整備というのは大事な要素だと思っておりますので、そういった先々を見据えた国際線ターミナル機能も、いわば、世間並みのといったら失礼かもしれませんけれども、事業者の方々の相場感から言っても、しっかりとした機能を持った施設を整備することが、この際、必要ではないかと思っているところです。

高知空港新棟事業費の増加について②
(古谷・読売新聞社記者)
 事業費は、ほぼ倍増ということでしたけれども、去年の秋の段階で承認された事業整備計画案で、やっぱりこの部分が足りなかったのではないか、ここを改善していった方が良かったのではないかと知事がお感じになった部分をお聞かせください。

(知事)
 そういう意味では、このターミナルビル、元々は40億円ぐらいという話だったのが、これをできるだけコンパクトにコストを下げなきゃいけないということで、去年の秋に相当、ある意味、今思えばやや無理をして、絞り込んだ結果として19億円というような数字をお出しして、ゴーサインをいただいたわけですけれども、現時点での反省としては、ネットワーク会議の中で、ご了承いただいたということではあったのですけれど、それを具体化しだした過程で、直ちに航空会社、あるいは関係官庁から、もう少しスペースを確保しなければいけないというようなご意見もいただいたということです。少し、去年の秋時点では、コストの縮減というところに性急に過ぎたのではないかという、今にして思えば、そういう反省はしながら、ちょうど建設資材などの高騰というところの影響も併せて出た形の中で、かなり事業費はアップいたしますけれども、やはり先ほど申しましたように、長い目で考えて、今必要な機能は確保するということを今回優先して、見直しをすることが必要だという判断をした次第です。

高知空港新棟事業費の増加について③
(古谷・読売新聞社記者)
 去年の秋の段階の計画をご覧になって、やはりこの部分のスペースが足りないのではないかと、知事がお感じになった部分はいかがですか。

(知事)
 今回、その意味では、航空会社などからの指摘もありました待ち合いスペースでしたり、乗客の皆さんが快適性を持って待ち合いをしていただけるというような機能ですね、そういった点について、去年の秋の段階では本当にミニマムにしていたという点が、これでは今後、いろいろなビップの対応も含めて考えた場合にいかがでしょうかと、いかがなものかというご意見をいただいたということですから、そこは、まさしく現場でハンドリングをしていただく航空会社の方々、あるいは出入国の審査の事務を行っていただく方々のご意見はやはり尊重して、見直しをしなければいけないと判断したことです。

移住支援金制度(地方への移住婚女性に60万円支給)案について①
(栗原・時事通信社記者)
 この前、国が若い女性が結婚を機に田舎へ移住するという際に、支援金を出そうという案を示しましたが、これを、国は批判があり撤回しましたが、知事ご自身としてこの案はどのように評価されておりますでしょうか。

(知事)
 結局、撤回されたのかもしれませんけども、女性が結婚をして東京圏から地方に移住するということについて、支援金を新たに出そうというような中身の概算要求がされたというような報道がありました。
 私としましては、そういう事業といいますか、プログラムを考えようという問題意識、これは理解できると、やはり若い女性が転出超過になっていることが地方の少子化に拍車をかけていると。ここを何とか手を打たなければいけないと、この問題意識は、目の付けどころは、そこは間違っていないとは思います。ただその手法において、結婚、婚姻をすれば30万円でしたっけ、10万円でしたっけ、お金をポンと渡すというのが、それは、いわばあまりに近視眼的といいますか、目先だけを見たような形になっているのではないか。より根本的に、やはりよく我々もお叱りを受けますけれども、地方で女性が本当に学びたいような学校だったり、働きたい、生きがいを持って自分が活躍ができるような仕事だったり、そういったものがあれば、そこはある意味、自然と地方への人の流れができてくるということではないか。
 そういったところの地道な努力をしていくことが本筋ではないかというのが、その方が正論だと思いますので、全く今回のような案が効果がないとは申しません。正直申しますと、昨年、県の中でも議論をした時に、例えば建設会社、土木事業の中に女性を増やしたいという時に、そういう奨励金でも出したらどうでしょうかとアイデアがあったのですけれども、なかなかそれは、長期的に見て安定的な効果が出せる、あるいは本質的な解決が図れることにはなりにくいだろうということで、見送った経過もあります。そういったことも考えますと、問題意識は分かるけれども、あまりに手法において、近視眼的すぎる案だったのではないかなと受け止めております。

移住支援金制度(地方への移住婚女性に60万円支給)案について②
(栗原・時事通信社記者)
 要するにお金を渡すのではなく、環境整備を進めていくべきだというお考えでしょうか。

(知事)
 そうですね、その場のお金、これが全く効果がないとは言いません。あと一押しのところで背中を押す効果はあるかもしれませんが、やはりそこに魅力のある仕事があるとか、勉強ができるといった要素の方が本質であって、そこ抜きに、その場での1回きりのお金ということだけでは、成果が上がりにくいのではないかと思います。

小池都知事の一極集中是正という言葉に対する宗教的という発言について
(栗原・時事通信社記者)
 関連してというところではありますけれども、東京都の小池都知事は、この前、人口減少対策で、一極集中の是正について問われた際に、一極集中の是正というものが宗教的な言葉でそればっかり繰り返しているというような発言をしました。一極集中の是正ということを繰り返して、これが宗教的に繰り返しているというような主旨の発言をしましたが、それに対する受け止めはありますでしょうか。

(知事)
 宗教云々というお話ですかね。私も報道では接しまして、小池都知事が一種の一極集中が駄目だというのが、宗教のようなものだコメントをされたというような報道は接しました。ちょっと前後の文脈は分かりませんけれども、東京都のお立場としては、東京が、やはり全世界を相手にして日本が戦っていくには、東京もしっかりと栄えないといけないというお立場の言葉だと思います。それはそれで分からなくはないのですけれども、やはり日本全体の健全な発展なり、人口減少対策を考えた場合、私自身は、東京圏に一極集中をして、狭い住宅、長距離の通勤、そして長時間の労働というところで、コストカット型の経済を追求していくという今までの流れではない路線を追求していくということでないと、日本全体としても活路は開けないのではないかという思いがいたしております。その意味で一極集中に、前も申しましたように、やはり東京圏での満員電車のような、負の側面もあることは事実だと思いますから、そこを取り除いていくことで、東京圏と地方の共存共栄といいますか、国全体もよければ三方よしという方向を目指していくと。お互いに対立するのではなくて、文字どおり共存共栄をどう図っていくかということを、ぜひ東京圏の皆さまとも話し合いができたらいいのではないかと思っております。

国土交通省による上下水道一体での耐震化について
(栗原・時事通信社記者)
 地震対策に関連しまして、国土交通省が今度の予算の概算要求で、上下水道を一体化して耐震化するというようなことを言っております。知事はかねてから、上下水道を国交省が管轄することをチャンスだともおっしゃっていたことがありましたけれども、受け止めをお願いできますか。

(知事)
 これは、今お話がありましたように、今回国交省に上水道が移管されて、かねて国交省が所管しておられた下水道と一体的に耐震化をしていくと。規模的には、ある意味、限定的なところからスタートだと思いますが、アイデアそのものは非常に統合といいますか、所管替えの効果が期待できる、いい形のコンセプトではないかと思っております。

県民栄誉賞授与の基準について
(浜崎・高知新聞社記者)
 県民栄誉賞についてです。先ほどのところではオリンピック・パラリンピックのメダル獲得者に授与するというところがあったかと思います。8月12日の櫻井選手や清岡選手が金メダル取った後、文化やスポーツ、芸術に顕著な成果を上げた人にということだったのですけれども、新たに県民栄誉賞を設けられるということに、今後は、例えばどういった方に、どういう基準を持って授与されていくお考えでしょうか。

(知事)
 前回も申し上げましたように、必ずしもスポーツだけではなくて文化、芸術、スポーツこういった分野で顕著な実績を上げられた、大きな賞、オリンピックなども含めて受賞されて、かつ、それが県民の皆さんが、こぞって祝福したいというような気運が盛り上がっている場合を対象にしていくのではないかと思っております。
 そういう意味で、現時点でスポーツ以外で、これということであらかじめ想定したものがあるわけではありませんけれども、そうした形で、今回も例えば、御社も含めて号外を出して非常に県民の皆さんあげて祝福する、勇気と感動をいただくというような気運が端的に表れていたと思いますが、そういったような機会に検討させていただくということで、対応していきたいと思っております。

パラリンピックメダリスト 池透暢選手と鬼谷慶子選手の活躍について
(浜崎・高知新聞社記者)
 池選手はキャプテンとしてチームをまとめられて金メダルを獲得されたし、鬼谷選手もアジア新記録を出されて銀メダルを獲得されたということで、それぞれ知事がご覧になって、県民栄誉賞を授与されるということで、一言ずつプレーについてだったり、お言葉をいただけたりしたらと思います。

(知事)
 池選手には、リオ、東京と2度の銅メダルが続いて、多分、前回の東京大会後の雰囲気であれば、もうご自身ここで引きどきかなというような思いも半ばされたところだったのではないかと拝察しましたけれども、やはり金メダルを取るまではということで思い直して頑張られて、今回見事にそれを達成されたということです。そういう意味で、いろんな困難、県政でもそうですけれども、困難な課題に県民の皆さんが立ち向かっているという中で、諦めずに頑張っていくことが成果につながっていくということを、身を持って示していただいた。本当に県民の皆さんの誇りであるし、励みになる成績を残していただいたと思います。
 そして、鬼谷選手は、いわば初挑戦のパラリンピックの中で、報道によりますと、旦那様と二人三脚でこうした形で、競技経験もそんなに長いわけではないと伺っておりますけれども、アジア新記録、しかも本番で非常に強いというところを発揮されて、こういう栄冠を獲得されたということです。これもいろいろな障害の有無というところで、いわばへこんでしまうのではなくて、障害は障害としてある意味受け入れた中で、自分に新しい何ができるかというところを追求されて、新しい分野で花を開かせるという成果を得られたということが、これは県民の皆さんにも大いに励みになる活躍ではなかったかという思いを持っております。

高知空港新棟事業費の増加について④
(大山・高知新聞社記者)
 2点お伺いしたいのですが、1点目が先ほど高知空港の話が出ていましたが、その補足でお伺いしたいと思います。
 先ほどの知事のご説明で、成長戦略会議で決められた直後に規模感であるとか、航空会社なり官公庁から指摘があったということでしたけれど、この会議自体、航空会社も入っていますし、官公庁も入った上で議論して決められて、予算規模を含めて承認されたものだったと思います。
 今回の見直しによって、工期が1年ぐらい後ろにずれた面もありますし、議会の議決を経ずに計画が見直されたことになると思います。そうなると、会議の位置づけというか、意味合い自体が問われるのではないかと思うのですが、その辺り知事はどうお考えでしょうか。

(知事)
 この点はおっしゃるとおりでして、私も県庁の中で打ち合わせの時に、思わずこれは会議で了解を得たのじゃなかったのかという話は尋ねましたけれど、あくまで議論のスタート台として、いわば、たたき台的なものとしてのコンセンサスということで、具体的にはそれをベースに、さらに個別のご意見も聞いて調整するという性格の、そういう意味での了承であったというのが担当課の説明でした。その意味では19億円、比較的低廉な事業費で、かつ来年秋という、ある意味、良いことばかりのバラ色のイメージを提示し過ぎたのではないかという反省は私自身ございますけれども、ただいま申し上げましたように、真意としてはそういった形で、去年の秋のコンセンサスだったということですので、現実に、現場でご苦労いただく方々のご意見というのは、やはり尊重して、見直しが必要ではないかということを、今回判断をしたとご理解いただきたいと思います。
 この点、ただしっかりとこの中身なり経緯について丁寧に説明して、県民の皆さんのご理解をいただくということが必須だと思っておりますし、私自身、指示しておりますのは、今回確かに面積増えますけれども、いわば貸しビル業ですから、お借りいただくところの賃借料の収入などが確保できる部分もあると思いますので、そうしたことで、県全体としての財政的な負担というものはできるだけ増えないようにという努力は、当然していかなければいけないと思いますし、そういった見通しもお示しをした中で、ご理解をいただきたいと思っております。

春野陸上競技場の照明設備改修について
(大山・高知新聞社記者)
 もう1点予算に関してですが、個別の予算で恐縮ですが、春野陸上競技場の照明設備の改修の予算が盛り込まれていると思います。3億円余りで、かなりの多額の予算を投じることになると思いますが、このタイミングで補正予算で事業を進められるという理由を教えていただきたいのと、それを踏まえて考えるとJ3昇格を目指す高知ユナイテッドSCの後押しなのかなと思いますが、そことの関連も含めて教えていただけますか。

(知事)
 これは、もうご指摘のとおりです。元々こうした照明類のLED化をしていくというのは脱炭素化の流れもありますので、計画的に進めようという考えでいたわけですが、特に今回高知ユナイテッドSCのJリーグ昇格のための施設の基準ということを考えた場合に、光の照度が足りないのではないかというご指摘もいただいたと聞いておりまして、そこの条件整備は急ぎやらなければいけないと。このJ3昇格という条件にも関わってくるという話ですから、その意味で、元々考えていたプランではありましたが、これを前倒しをしてLED化をして照度を確保するというプロジェクトを、今回補正予算で緊急にということでお願いをしようという判断をいたしたところです。

9月補正予算での南海トラフ地震対策への思いについて
(川内・高知放送記者)
 2点お伺いしたいです。1点目は補正予算の大きな柱の南海トラフ地震対策ですけれども、先ほど知事は、被害想定なしに防災対策なしとおっしゃっていましたが、改めて、この14億4,000万円の中で実現したいことについてお伺いします。
 
(知事)
 今年に入りまして、能登半島地震もそうですし、4月も県内で震度6弱、被害は比較的少なかったですけれどもあり、また8月には臨時情報も初めて出るというようなことがありまして、本当に身を持って南海トラフ地震の切迫ということを、日々実感させられるような状況が続いているのではないかと思います。そうした中ですので、国で積み重ねられている、様々な知見、議論、最新のものを反映して県の防災対策、防災対策は本当に終わりはないなという思いを強くしておりまして、それぞれの事象ごとに新しい課題が浮かび上がってきておりますので、それを丁寧に検証して対応していくと、そういう中で今回インフラの整備であったり、国の被害想定の見直しに対応した県としての作業であったり、こうしたものを緊急にお願いをしたいということで、予算のお諮りをするという判断に至ったところです。

人口減少対策における所得向上策について
(川内・高知放送記者)
 2点目ですけれども、人口減少対策ですが、プロモーションとかも予算にありますけれども、先日、知事公邸で若者と意見交換会があったと思いますが、そこで年収の壁みたいなお話も出てきたと思いますけど、やはり、プロモーションも大事ですけれど、賃上げですよね、賃金が全国平均と比べて低い高知県について、そこへの対策が重要だと思うのですが知事は今後どのように取り組んでいくおつもりでしょうか。

(知事)
 特に、今の少子化で結婚するカップルが減ってきている中の大きな要因には、この間の話で出会いの機会もありますけれども、やはり特に最近の非正規、今、逆方向の努力もされていますけれども、非正規労働の、かつてに比べ広がりという中で、年収が十分でないという中で、経済的に自信がないというお話も相当ベースとしてはあるのだと思います。
 もちろん、県だけでは出来ることではない、国の労働政策であったり、産業政策全般で、てこ入れをお願いしないといけない部分も多かったりしますけれども、県としても地域の経済政策、産業政策として、若者に魅力があって稼げる、また高い給料を払える産業を育成していく。このことが農林水産業であったり、建設業もそうですし、また業種として、特に若者に魅力を感じていただくことが多いと思われる事務系、IT系の職場というところを増やしていくということも含めて、県としても企業誘致であったり、新しい起こす方の起業の促進であったり、こういったことの後押しを、いわば地道に進めていかなければいけないと思っております。

高知空港新棟事業費の増加について⑤
(中田・高知民報記者)
 空港についてお伺いします。一連、今いろいろお話がありましたけれども、予算が大きく増えた主たる要因は、知事がおっしゃっている面積を広げたというのは、中身を見れば理解できるというか、動線を変えたり、より安全にするとか休憩場を取り込むとか、そこは、いわゆるまともな修正というか、そういうふうには見えました。そこというよりも、消費税の話が象徴的ですけれども、他の南海トラフ地震の対策なども、当然公共施設に必要なレベルのものが、はなから計上されていないとか、まともな精査がされていなかったのではないかと。コンサルタント会社がポンと出してきて、それをそのまま、中身の精査もないまま、通っていたような、それを持って去年の12月議会に、こういう事業をやるから設計予算を認めてくれみたいないことを議会にも説明したということで、ちょっと、県庁の仕事の仕方として、これで良いのかなというのは、すごく感じたのですが、いかがでしょうか。

(知事)
 その点は、厳しく重く受け止めないといけないと思っています。お話があったように消費税の負担を計上していなかったというのは、何というのですか、財政負担の規模を示すという意味では、元々数字として失格というような要素です。お話があったような形で、何というのでしょうか、もう少し精査をして現実に近い、これでゴーサインを出してくださいとお願いをする以上は、現実性のあるところで精査をした数字で、たたき台であるにしても、ご提示をして、ご相談はすべきであったというところは、これも甘んじて、そのお叱りを受けないといけないと思っております。
 私自身も、そういう意味では今年に入りまして、割合早い時期に状況報告を受けまして、どう対応していくかっていうことを相談したわけですけれども、これも早い時期に県議会の皆さまにもこれはご報告をしなければいけないということがありましたので、先の6月議会の中でご質問いただいたことに対する答える形でありましたけれども、こういった事情があって事業費の増加とか、工期の遅延といった点が避けられないような状況にあると、これは第一報としてご報告は差し上げた上で、今回精査をして出させていただいたということです。昨年秋の段階で、ある意味、今思えば、功を急いだような形で、これだけ安く早くできますということで、実現可能性に問題なしとしかねないような形でのご報告を差し上げて、そういう意味では、今思えば議論をミスリードしかねなかったという点は、これは深く反省をして、しかし、長い目で、大きな方向性として考えた場合に、これは必要な事業であるという判断をしましたので、今回、そうした反省も含めてご報告をさせていいた上で、県民の皆さんのご理解をいただきたいということで、9月議会でご説明をし、ご理解を求めたいと考えております。

高知空港新棟に関する運営コストについて
(中田・高知民報記者)
 分かりました。それが、やはり19億円から36億円とかいう、ちょっと、とてつもない増額でして、そこはやはり、例えば他の部署の県庁職員などからも、財政的なことはシーリング、シーリングと厳しく言われるのに、これは何だと言って、そういう憤りの声も職員からも聞こえます。もうこれは本当に反省してもらうべきかなと思いますけれども。あと、運営コストのことも、今回のネットワーク会議でも言及がなくて、去年の秋までは、一応コストは精査中のような話でしたけれど、これぐらいの利用があったらこれぐらいだみたいな運営の話も今回消えておりまして、何ていうか、タガが外れたように見えてしまうのです。予算もボンと増える、コスト面も言及がない、そこはいかがでしょうか。

(知事)
 この点は、私、数字の報告を受けた時点で、ないしは6月議会の答弁を協議する過程の中で、ただ今申し上げましたように、面積が増えるという中で、しかし賃料の増加を見込める部分もあるはずなので、トータルの運営、実質的な県の財政負担という点について、どういう、ある意味いい影響もあるはずなわけですから、その点も精査するというのは、当然やらなくてはいけないし、早くしろという指示をしております。今現在、まだちょっと報告が返ってきておりませんけれども、今回の議会でご議論いただく過程の中で、しっかりその点はご報告したいと思っております。

知事の政治資金パーティーについて①
(中田・高知民報記者)
 最後です、すみません、全然、話変わりますけれども、8月25日の政治資金パーティーですけれども、私も取材をしておりましたけれども、出席者は約1,000人ということだったと思いますが、券は2,300枚売っていると後援会からお聞きしております。あそこのキャパシティ自体が1,000人ぐらいのところだと思いますけれども、はなからこの2,300、やはり半数以上は来ない人というか、それが、知事がパーティーは、いまのある中で実施されるべきだというお話からしても、それ逸脱しているのではないかと。大半は来ない人、券を売る時に来る人、来ない人とさび分けて売っているのかどうか、ちょっと分かりませんけれども、それは、やはり実態的におかしくないでしょうか。

(知事)
 この点は、今回、特に立食形式でしたので、座席を固定ということではありませんから、大体2時間ぐらい予定している中での入れ替わりということは想定しましたので、結果おっしゃったような数字に、まだ締めはできておりませんけれども、なるのかもしれませんが、会議といいますか、パーティーの後半はかなり帰られた人も多くて、会場にもゆとりがあり、料理などもかなり残っている状態でしたから、潜在的に構えとしては、結果、来られた方が1,200人であっても、これは数字はちょっと目の子ですけれども、例えば1,800人とか2,000人、来られても対応はできる構えはしていたというつもりはあります。実際、ご来場いただけない方には、インターネット中継もご覧いただけるというようなことも含めてご案内をさせていただきましたので、パーティー券をお買い求めいただく中で、この機会に濵田の政治活動を応援してやろうということで、少し多めにお買い求めいただけるという方に関しましては、そういったインターネット中継といった点も含めて、そういう意味では、ある意味対価性がある形のサービスというのですか、させていただいたと思っております。

知事の政治資金パーティーについて②
(中田・高知民報記者)
 参加者は1,200人でよかった、料理は確かに余っていました、何というか、食品ロスでもったいないなと思いながらも見ましたけれども、料理が少ないという印象はなかったですけれども来場者は1,200人ということですか。

(知事)
 数字として、今、私でここで責任持ってお答えできる数字は、今、持ち合わせていませんけれども、直後に担当者と記者がやり取りしていた中で1,000人とか1,200人とかを想定として、そんな数字は申し上げていたような記憶はございます。

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