公開日 2025年03月28日
1 新年度への決意について
2 県内の教育について
3 高校授業料の無償化について
4 石破総理による新人議員への10万円分の商品券配布について①
5 消防広域化による現場力の向上について
6 新年度の人口減少対策について
7 知事がイメージする事前復興局について
8 石破総理による新人議員への10万円分の商品券配布について②
9 連続テレビ小説「あんぱん」への期待について
10 消防広域化における指令のあり方について
11 選択的夫婦別姓について①
12 選択的夫婦別姓について②
13 旧統一教会への解散命令について
14 旧統一教会と政治との関係について
15 県立美術館所蔵作品が贋作と判定された受け止めと今後の活用について
16 贋作と判定された作品の鑑賞意欲について
17 高知県UIターンサポートセンターでのパワハラ問題について
18 来年度、高知県UIターンサポートセンター理事長への県OB就任について
01 高知県消防広域化基本構想 主な修正点[PDF:222KB]
02 「高知県消防広域化基本構想」及び附属資料[PDF:522KB]
03 「高知県消防広域化基本構想」Q&A[PDF:202KB]
(司会)
ただ今から知事記者会見を始めさせていただきます。
はじめに知事から高知県消防広域化基本構想について、説明があります。
(知事)
高知県におきましては、いわゆる消防の広域化に関しまして、先般基本構想の骨子案を作りました。人口減少が進行する中でも必要な消防力を将来にわたり確保する。その考え方に立ちまして、現在県内15あります消防本部を県域全体で1本化しようという構想です。
これにつきましては、昨年11月にこの骨子案を公表しまして、年末から年始にかけてまして、いわゆるパブリックコメントを実施しました。このパブリックコメントを通じていただきましたご意見26通138件、内容的には138件の意見をいただきましたけれども、これを踏まえまして、県といたしまして骨子案の段階から一部を修正して、高知県消防広域化基本構想を本日最終的に決定して公表させていただきましたので、概略のご説明をさせていただこうと思います。
主な改正点をまとめた表をもとに考え方により3グループに分けて、ポイントになる部分だけをご説明したいと思います。
大きな1点目は、今回の基本構想骨子案をお示しした中で、特に市町村長、市町村関係者から住民の皆さんに最も身近で住民意思を代表する市町村長が、この広域連合の意思決定の中でどう関わっていくか、あるいは影響力を行使できていくか、この辺のイメージが分かりづらいというお話がありました。広域連合の意思決定に市町村長がしっかりと関与できる仕組み、これを幾つか、そういう観点から手直しをしようということです。
1番大きいのは、執行機関の中で広域連合長、代表者をおきますが、これは今回、市町村消防の原則に鑑みまして、これは消防基本法、組織法で書いてありますので、市町村長の中からこの広域連合長は選任をするということを明らかにしました。
また、県内を6つのブロックに分けまして、各方面消防本部というのを置くことにしておりますが、それぞれに担当の管理者を置いて、あと県が持ち寄ります航空センター、消防学校、この担当管理者としては知事になりますから、この7人のメンバーで、役員会という形で、仮称は引き続き仮称ではありますが、広域連合管理者会議という位置付けを明確化しまして、その職責もこの会議の中で広域連合としての条例、予算などの重要事項に関する協議を行う機関だということで、機関を明記して設置するということで、県としての提案をしようということにいたしました。
また、市町村との広域連合の連絡調整の手法につきましても、骨子案の段階では各方面消防本部を窓口として行うというだけでしたけれども、各方面消防本部の管内には多くの市町村長が関与いたしますので、ここにも、各方面消防本部の管理運営協議会という組織を新たにおきまして、各市町村長に入っていただこうと、こういう会議の場で協議のメンバーになっているということを、要は担保に、広域連合の運営に関して意見が言えるという体制をつくっていこうということです。各消防署長、あるいは分署長の場合におきましても、関係の地域の市町村長と厳密に連携を取るということも今回明記しているということにしております。
もう1点、角度は違いますけれども、この広域連合の運営に関しまして、市町村の関与というところを明確に位置付けようという方向での手直しが1点ございます。
これが施設や装備の整備、例えば、消防署の建物を改築しようとか、救急車を新たに買い増ししようとか、こういうような整備の時に、骨子案の段階では、これはいわば中央集権方式にいくということで、県消防本部で一元的に企画して執行するという原則を書いていたわけですけれども、これに対して、今各一部事務組合などで行われている中でも、いわゆる自賄い方式という、市町村が自分で財源を確保して施設の整備をした上で、それを使うのは一部事務組合に委ねるというような形で、施設装備の整備について、構成市町村の主導権をかなり保障するというような方式を行われているということがございます。
消防関係の経費の予算の執行状況などを見まして、これを活用していくという道は残した方がいいのではないかという判断をいたしまして、どの程度、どういう範囲で残していくかということについて、検討会の中で検討して、その結論を基本計画に反映することにしようということを方針として頭出しをしたという辺りが、市町村の意向の反映を強化するという部分の改正・修正点です。
それから主な修正の2点目は、県議会でも議論がございましたけれども、特に、パブリックコメントでいただいた多くの意見は、消防の職員の皆さん等が、特に処遇改善の問題、あるいは人事異動の在り方の問題、これらについてご心配があるという指摘がありました。
そして、特に処遇改善、処遇の統一化の問題は、早めに議論し、解決を目指すべきではないかという議論もありましたので、これに関しましては、基本的な考え方として、今回の広域化の大きな目的は現場力の強化ということですから、まず、第一に優先すべきは職員の配置を見直して現場力を強化する、そこを優先でやっていくという考えは変わりませんけれども、処遇改善、あるいは処遇の統一化というところも第2期になってから始めるということではなくて、第1期から取り組みを始める。そして、条件が整ったところはもう第1期からスタートすると、取り組みを実行していくということを明記し、最終的な達成時期の期限として第2期までだと、この点は変わりませんけれども、こういう、できることは早くやっていこうという趣旨を今回明記したというところです。
それから、大きな3点目ですが、これはかなり具体的な部分の話になります。一番下に書いておりますけれども、骨子案では県内を5つの方面消防本部に分割して、それぞれについて地域の体制を取っていくという提案をいたしておりましたけれども、この中で特に中央西の圏域が非常に広すぎるというご指摘もいただきました。そうしたこともありまして、県の防災対策の地域本部の体制だとか、国の税務署の管轄範囲とか、そういうのを見ましても6つぐらいに分けるというところが、確かに面積の広さということを考えた場合に、相場感としてより適当ではないかという判断をいたしまして、今回、最終の基本構想をまとめていただきまして、5の方面消防本部体制を6つという提案にしまして、旧中央西を新しい中央西と高幡、この2つに分けるという形で、基本構想として提案させていただこうということにいたしました。
以上が主な修正点でして、これらにつきまして、この基本構想の最終的な取りまとめも含めまして、パブリックコメントにいただいた点について、県として、どういう考え方でいるかということをQ&Aの形でまとめましたので、それを本日、県の消防政策課のホームページで公表しまして、これを来年度、開催します在り方検討会で議論をいただくための叩き台として、県からの提案として提示させていただくと、そういうことにしたところでございます。
なお、1点このQ&Aについて、ちょっと補足的にお配りをさせていただいていると思いますけれども、その中の7ページ目になりますが、Q11給与処遇、Q12異動、この部分が一番、特に職員の皆さんの関心が高かったということですから、内容の概略を、今の時点での県の考え方ということについて、簡単にご説明をさせていただきたいと思います。
まず、この給与処遇の問題です。これは現実に、今15の消防本部がありますけれども、かなり差があるのではないかと言われています。別の資料にも付けましたけれども、いわゆるラスパイレス指数で給与水準を試算してもらいましたら、高知市を100とした時には、郡部の消防本部は90を切るような消防本部もありまして、確かに一定の差があるのは事実ということだと思います。
ただ、その中から、消防本部というのも事情も違うということもありますから、そういう合理的な理由で差が付いてる部分を除いて、一元化する時に解消を図るべき部分がどれだけあるかとか、特に個々人のレベルになりますと勤務成績も違いますから、そこをどういう形で処遇統一を図っていくか、これはなかなか時間もかかる作業ですし、そのためにお金も要りますので、この財源の確保、これ基本的には、今低いところの郡部の町村が財政負担をしてくれるということでないと、多分、高知市がうんと言わないことだと思いますから、そういった財源の確保の問題、これいろいろ時間もかかりますので、これは最終完成するのは、第2期末までということで設定しているということです。
ただ、できるだけ職員の皆さんの不安も多いので、早く検討に着手して、また条件が整った場合は早く実行していく。それはそのとおりで良いのだろうということですので、この点は先ほど申し上げましたように基本構想の中に反映をさせておきました。
そして、さらにより具体的なイメージを持っていただくために、県としてのこういうことで提案をしようと思っているアイデアですが、検討会の中での議論においては、給与制度は新規採用の職員もありますから、新しいのを作らないといけません。作るに当たりましては、便宜上考えますと、高知市の消防局の職員が全体の3分の1ぐらいで最も数も多いわけですから、今の高知市の消防局で取っておられる制度をベースにして、新しい広域連合の給与制度というのをまず設計するのだろうという提案。
その上で、高知市の今消防本部におられる方は、それでいいのですが、それ以外の、例えば、郡部の消防本部から広域連合に移行する方については、よく直近上位の格付けと言われますけれども、今の給与が下がってしまうということでは、なかなかこれは説明が難しいことだと思いますので、今の給与の直上ぐらいのところにある給与表の号棒に格付けを行うと、これが議論のスタートではないかと、そうしたことを前提にして、先ほど申し上げましたような処遇改善というような話の要素等々、かなりこれは実務的に検討していかなければいけないものですから、こういったことを基本に検討していくのであろうと、そういう意味で少なくとも統合していって、今郡部の消防本部におられる方が統合して給料が下がるということはないことを前提に、県として検討すべきであろうという提案をしていこうという姿勢を明らかにしたということです。
次に、この異動がどうなるのか、全県統一になると、いわば全県異動になって、なかなか職員の負担も大きくな るのではないかというご心配もたくさんいただいておりますので、この点についても、現時点での県の考え方をお 示しをしました。
一般的には人事異動は、これはあらゆる組織そうだと思いますが、職員本人と所属側、組織の側、これの意向をマッチングをさせていくという作業だと思っています。その点について、要素として考えますと、まず、職員の側、これは管理者の側も同じですけれども、もう長年にわたって市町村消防の原則が浸透しておりますので、職員の側も慣れ親しんだ地域で、いろいろな経験とかネットワークを生かして仕事をしたいという人が、多分多いのだろうと、大多数とあろうと。
また、管理者の側ですと、市町村長とか市町村議会の方々、その方々の意向が広域連合の意思決定で多くのウエイトを占めますが、こういう方々も、やはり地元の消防署の人員は、地元の事情が分かった人間が多数を占めることが良いとお考えではないかと、これをいろいろな意見交換をして、私たちとしても感触を持っているということです。そういう意味では、ある意味、相思相愛で、やはり地元中心というところがベースになっていくのではないかということですし、ただ一方で、やはり異動によっていろいろなスキルの向上があるとか、あまり地方の小規模な職場だと人事が硬直化して弊害が出てくる。これを広域異動をつうじて是正をしていくという良い面もあるのではないかとか、現実に間接部門を今回集約化していきますから、そうなりますと、今までよりはこの範囲を超えた広域の人事異動が必要となるという客観的な事情は恐らく出てくるだろうということは書いております。
ただ、トータルとして見ました時に、全体的な傾向値としてみれば、一部の職員は広域的な異動が、今よりは増えるという傾向が出てこようかと思いますが、大多数の消防職員の場合は、引き続き地元、管轄区域内での異動が中心になるのではないかと、県としても、今の時点で想定していますという見解を明らかにしております。
いずれにしましても、この具体的な人事異動の在り方は、来年度設けます在り方検討会の中で議論していただくというテーマだと考えております。
こんな点を、パブリックコメントに対するご質問・ご意見に対します、県の今の時点の考え方ということで、ご紹介させていただいて、来年度、これをベースに議論をお願いしようということにいたしております。
(司会)
続いて、幹事社質問をよろしくお願いします。
新年度への決意について
(今橋・テレビ高知記者)
一つ目の質問ですけれども、濵田知事の新年度への決意についてです。高知県は人口減少や南海トラフ地震など、さまざまな課題を抱えていますが、濵田知事は来月から人口減少に適応したスマートシュリンク、賢い縮小に取り組むだけでなく6期目を迎える南海トラブ地震対策の行動計画をバージョンアップしてから新年度を迎えます。
改めて、濵田知事は、どのような決意で新年度の県政運営に臨むのかお聞かせください。
(知事)
改めまして、新年度の県政運営に関する決意ということです。
いろいろな課題がありますけれども、大きく2つに集約しますと、人口減少問題への対応、そして、南海トラフ地震への備えだと思っています。人口減少に関しましては、まずは、人口減少に若者人口の減少に歯止めをかけていくというのが最大の取り組みです。実行1年目となりました昨年は、県内の出生数ですとか、県外への転出超過、大変、統計的に全国的に見ても厳しい数字で、いわば出鼻をくじかれるような厳しいスタートになりました。
そうした中で、特に新年度は3つの点について力を入れていきたいと考えています。
一つは、若者の所得向上です。これは県内での若者に魅力のある仕事を提供する社会増減対策でもありますし、若者の所得を増やすことで、結婚出産の背中を押していく自然増減の対策にもなるという意味で、重視しなければいけないポイントだと思います。
そうした中で、国が最低賃金の1,500円の引き上げを目指すというような方向も打ち出している中で、いろいろな意識調査を見ますと、県内企業はとてもついていけないという声が、全国の中でも多いというような、我々としては危機感を感じざるを得ない状況にあります。
そうしたことを考えまして、来年度は切り口を各産業分野ごとに対応を検討していってはどうかと、例えば、卸小売業とか、製造業とか、あるいは飲食サービス業とか、それぞれ業界ごとに、例えば、この業界は非正規が多いので平均賃金が低いとか、あるいは正規は多いのだけれど賃金水準が低いとか、いろいろ特徴もありますし、それぞれの業界ごとに、例えば、デジタル化でもどんな取り組みが有効だったかというのは、いろいろ景色が違う部分もあるのではないかと思いますので、これを県だけではなく、業界の団体にもご相談をしながら、若手の経営者の方々にも参画いただいて、産業分野別にどういう対策を取っていったらいいのか具体的な成功例などもお聞きして、イメージを具体的に提示ができるように。
そして、これは来年度前半からも作業に入って、秋口までには方向を取りまとめをして、県としてさらなるプッシュが必要な部分は、令和8年度以降の予算とか施策に反映させていくと、こういうようなことで取り組んでいきたいというのが1点目です。
2点目は、共働き・共育ての推進でして、これも主は出産・育児に対する女性の負担軽減を通じて、出生数を増やしていくというのがメインターゲットの施策ですが、ただ、これは県民の皆さんの意識改革を図っていくことを通じて、高知も意外と進んでいるねという、変わったねという意味で、特に若い女性に高知に帰ってきてもらう時に後押しになるのではないかと。社会増を促す効果もあるという意味で、これも重視したいと考えております。昨年は、この共働き・共育ての共同宣言というのを行いましたけれども、これを一過性ではなくて、宣言に参加いただいた28の業界団体の方々にご協力いただいて、しつこく、しっかりとフォローしていこうと、PDCAを回していこうということです。
今考えておりますのは、5人以上の県内の企業には男性の育休の取得状況を毎年調査をするのですが、その調査結果を個別の企業ごとに公表させていただいて良いですかというお問い合わせもさせていただいて、良いですよというところは、県のホームページに一覧で載せるような形で公表していくとことができないかなと。法律上は300人以上の会社しか公表義務がありませんけれども、ある意味、公表ができるところは、我が社はブラックではありませんと、ホワイトですということを宣言していただけるという意味もあろうかと思いますので、そんな仕掛けも含めて、これを業界団体の方々にもご協力をいただいて、官民挙げて、男性育休取得促進、共働き・共育てを、さらに県民運動として高めていこうと考えております。
そして、第3が重なりますけれども、やはり産学官民の連携、オール高知の体制で取り組むというところ。さらなる強化だと思います。今申し上げました若者の所得向上も共働き・共育ても、役所だけ県庁だけではなく、経済会あるいは大学などもご協力いただいてやっていくということですが、そのための産学官民連携の体制も新たに整備していくということも取り組みたいと思っています。
以上、県の努力もそうですが、国においても大都市機能の地方分散などもしっかりしていただく必要がありますから、そうした提言もしていくということ。それからご質問の際にいただきました人口減少へのいわば適応策として、いわゆる賢く縮む4Sプロジェクト、これをただ今申し上げました消防の広域化とか周産期医療体制の確保、あるいは公共交通の確保、こういった分野で挑戦していくということです。
人口減少が全国に先駆けて進んでいる本県だからこそ、全国のさまざまな改革をリードしていく必然性があると考えますし、小さい県だからこそいろいろ小回りが利いて産学官でぱっと意思決定をして、迅速に動ける、こういう強みを生かしたい。そして、ないものねだりではなくて、持てる強みを生かして、全国初、日本一を目指していく。こういう気概で全力を尽くしていきたいと思っております。
南海トラフ地震対策は、第6期の行動計画を決めまして、想定死者数の減少に向けて、能登半島地震、あるいは南海トラフ地震の臨時情報の教訓も生かして、対策強化をしていく。4つの視点、一つに自助共助の強化、第2に避難環境の整備、第3に復旧復興の事前の備え、第4に災害に強いインフラ整備、この視点で強化・加速化していくということですが、特に3点目の事前復興に関しましては、先般黒潮町で事前復興の町づくり計画ができましたけれども、こうした形で全国的にも先進的な取り組みが進んでいるということもアピールしまして、今創設が検討されております防災庁に、是非この事前復興を総合的にバックアップするような機能を持たせていただきたい。 ついては、事前復興局というような組織をつくって、その事務所を本県に置いてもらえないかというような提言もしていきたいと思っておりますし、財源確保という観点で、本年6月に国で策定されます国土強靭化実施中期計画について、十分な規模の財源予算の確保が図れるようにということを国に求めていきたいと思っております。
引き続き、私自身がさまざまな挑戦の先頭に立ちまして、人口減少の中でも活力にあふれる高知、南海トラフの迫ってくる中でも安心して暮らせる高知、この実現を目指して、確実に前進が図れるような、そんな年にしたいと思います。少々長くなって恐縮でございました。
県内の教育について
(今橋・テレビ高知記者)
次に県内の教育についてです。高知県教育委員会は、教職員の不祥事が相次ぎ、今年度13人に懲戒処分を下す異例の事態となっています。この危機的状況に教育長をはじめとする緊急会議が1月に開かれましたが、その声は教育現場には届いていないように感じます。4月からは子どもたちの新しい学校生活が始まります。濵田知事は今の教育現場の現状と原因、知事として何をしなければならないのかお考えでしょうか。
(知事)
教職員の不祥事は、今年度、既に13件の懲戒処分が行われておりまして、近年では最多の水準になっていると大変遺憾に思っておりますし、そもそも子どもの本来模範となるべき教職員の不祥事はあってはならないことと、私自身も大きな危機感を持っております。これは教職員に限らず、こうした不祥事への対策、第一に必要なのは、いわゆる信賞必罰ということだと思います。逸脱行動があった場合には、しっかりと事実関係を確認した上で、ペナルティはペナルティとして、しっかり科していくということは当然必要だと思いますし、また教育委員会におきましても、こうした部分の対応と全ての公立学校に不祥事防止委員会も設置していただいて、特に校内研修に力を入れるという形で、さまざまな取り組みを行っていただいていると思います。
私も教育委員会で作ってもらっているリーフレットなども拝見しましたけれども、これであなたの人生を失いますよ、退職金もゼロ、共済組合の資格もなくなる、家族も家も失うというのは、かなりちょっと危機感をあおるということかもしれませんけれども、かなり激しいような形で警告も発しながら、この不祥事の防止に向けての取り組みをしていただいていると思います。
教育長からの緊急メッセージということも出していただいておりますが、さらに、今教育委員会でも全国的な対策の事例などの情報収集もしていただいて、より効果があると思われるものについて、これを実行に移していくという準備もしていただいていると思いますので、そういったものについて、しっかりとやっていただくように我々としてもモニターをし、また必要な支援していこうと思っています。
ただ、私自身の気持ちを一言加えますと、やはり人間誰でも魔が差すとか、いろいろな誘惑に駆られて、こうした不祥事に結果的に手を染めてしまうということはあり得るのだろうと思います。これは私も含めて誰もがです。 ただ、普通は多くの場合は、あるところでブレーキが働くということだと思いますが、それがいろいろな事情でなかなか働かないような中で、こんな不祥事が起きているということだと思います。その一つの要因として私があり得ると思いますのは、学校というのが一種閉ざされた世界で、先生と児童生徒、あるいは限られた固定的な人間関係の中で、外の目も入りにくいという独特な環境もあるということが、そういった魔が差しそうな時に、おい待てよと自分に問いかける第三の自分といいますか、別の自分が出てくるといいますか、そういう想像力を働かせるところが、いささか機能しにくい状態になっているのではないかと思います。
その意味で、我々として協力できる対策があるとすれば、学校の先生、そして、児童生徒がもっと地域と交流を深めていただくということではないかと思います。学校の先生ということに関して言えば、まさしく、今やろうとしている高校の再編計画の魅力化は、地域の市町村などとも一緒になって、学校の方々も一緒になって取り組んでいただく必要があると思いますし、児童生徒に関しましては、人口減少の対策という側面も含めまして、キャリア教育を大幅に充実しようとしていこうとしております。
そういう授業を一緒になって進めていく中で、学校の先生、あるいは児童生徒の皆さんが地域と触れ合いを増やしていくことが、ひいては、こうした不祥事を減らしていくというところの素地づくりに役に立てればという思い ですし、来月の県立学校長会議に私自身出席しまして、ただ今申し上げました私自身の思いも含めて、各校長に訴えがけをしたいと考えております。
(司会)
それでは、各社からの質疑に移ります。社名とお名前の発言の後に、質問をお願いします。
高校授業料の無償化について
(井上・高知新聞社記者)
まず、高校授業料無償化についてお伺いいたします。自民党、公明党、そして日本維新の会が高校の授業料無償化について合意しました。これによって、公立と私立の入学の動向なども変わるのではないかという指摘もあります。先ほど知事も述べられた県立高校振興再編計画というものも定めておりますが、この計画のもととなる入学者の動向も変化するのではないかと思いますが、その辺りの受け止めと今後の影響に対するお考えをお聞かせください。
(知事)
今回の高校の授業料の無償化の動きの大きな構図としては、かねて子育ての経済的支援、これを地方自治体の財政力に関わらず、全国一律で充実していくべきだということを申し上げておりましたので、その文脈に沿って出てきているということ自身は評価したいと思います。
ただ、今お話ありましたように、特に今回の3党合意の方向性によりますと、公立と私立が同じ額ではなくて、結果的に、私立の方にかなり手厚い支援をしていく、授業料に対する支援としていくということになりますので、この水準があまりにも高過ぎると公私間のバランスを失してしまいかねないという恐れがあるのだろうと思います。今、想定されています私学の平均46万円ぐらいでしょうか。仮に、この水準でいくとしても、 現に大阪あるいは東京などで起きていることを見ますと、相対的に公立高校の人気が低下していると、あるいはしつつあるというような指摘も非常に多くされているわけです。この点は全国知事会の文教・スポーツ常任委員会でも問題意識を持っておりまして、各知事から公立高校への悪い方の影響を懸念する声が出ておりますし、国によります公立学校への支援をより手厚くすべきだという意見が相次ぎ出されているという状況だと思っております。
こうした方向性については、3党の中でも、あるいは文部科学大臣も同じような問題意識を持っていただいていると考えておりますので、本県としましても、先ほど申し上げましたようなお話があったような、特に中山間地域の公立高校・県立高校の魅力化というところに、何て言うのでしょうか、悪い意味でのブレーキをかけることにならないように、公立高校の魅力化という部分についても、財政的な支援も含めて目配りをしていただくということを国においても考えていただきたいということは、知事会などとも一緒になって働き掛けをしていきたいと思っております。
石破総理による新人議員への10万円分の商品券配布について①
(井上・高知新聞社記者)
もう1点、石破総理の商品券配付問題について、お伺いいたします。石破総理の事務所が自民党の衆院議員1期生15人に1人当たり商品券10万円を配付したという問題が発覚しました。これに対しては、法令違反の可能性があるという指摘もありますし、また、これは党の慣例として古くから続いているとも報道されています。このことに対する知事のお受け止めをお聞かせください。
(知事)
このいわゆる商品券問題について、初めてこの報道に速報で接した時点で、私自身、正直驚いたというのが率直な第一印象でした。石破総理のご説明などを聞きました中で、端的に言えば、会合の際のお土産代でポケットマネーで出したものだと、政治活動ではないのだというご説明でして、従って法律に触れるようなものではないというご説明はされておられますし、その部分に関しては、確かに理屈はそのとおりなのだろうという受け止めはしております。
ただ、やはり一般の庶民の常識からして、会合のお土産に10万円というのは、ちょっと水準として大き過ぎるのではないかというのが、恐らく率直な国民の皆さんの受け止めだと思いますし、そうした意味で、国民の皆さんの納得と共感が得られているような状況かというと、私はそこまではいけてないのではないかと思います。
もちろん、石破総理ご自身は、今回としては深い反省ということを繰り返しておられますので、石破総理自身が近々同じようなことをまたやられるということは多分ないのだろうと思いますけれども、私自身考えましても、そうしたロジックが通用するのであれば、極端な例ですが、誰か別の政治家が、これは会合のお土産だと言ってポケットマネーだから100万円出してもこれは政治活動ではないんだと、収支報告しなくていいんだと言っても話としては、理屈が通ってしまいかねないということであろうと思います。例えば、そうしたところについては、自民党も企業献金などに関しては、禁止ではなくて公開と言われているわけですから、例えば、そういうものも公開の対象にしていくべきではないかというような議論が、例えばあってもいいと思います。ちょうど企業献金の規制の議論も大詰めにきておりますから、ぜひ、石破総理には、自らリーダーシップを発揮していただいて、ただ今、私自身が申し上げたような提案、これは思い付きの点はありますが、も含めまして、昨年来の政治と金を巡る国民の皆さんの政治不信を払拭するような、具体的な行動を、総理のリーダーシップで起こしていただくということを大いに期待したいと思っております。
消防広域化による現場力の向上について
(羽賀・朝日新聞社記者)
まず、先ほど発表がありました消防広域化の件で一つ伺います。現場力の向上を先ほど知事もおっしゃいました。間接部門が統一化することで、現場力が向上するとは思うのですけれども、昨今、山火事が各地で相次いだりとか、県民・国民の関心が高い時に、一つ、縮小するのではないかと思われるようなことをされると、かなり県民の間でも疑問や反発も起こると思うのです。この広域化が、なぜ現場力の向上につながるのか、もう少し、知事の具体的な考えをお聞かせいただけますか。
(知事)
これは4Sの中に縮小する部分と伸長する、伸ばす部分があるというお話でして、縮小しようとしているのは間接部門だということです。要は、今の消防の組織の中で命令する仕事をする人、管理部門だったり、通信指令センターで119番通報を受けて、この部隊動けと、これを24時間体制で15の消防本部でやっていると、ここに相当の人と労力が割かれているし、指揮台の整備にもお金がかかっているということですから、これは警察並みに県内1カ所で110番の対応は、県警本部1カ所でやっていますから、そこでやることで、相当そこの部分は縮めても対応ができるだろうと、そこに縮めたところで人員のゆとりができて、現場の強化に回せる人が必ず出せる、出てくるということが、今回の現場力強化の大前提ですから、かつてのように、右肩上がりでどんどん全体を増やしていくという時代であればともかくですが、人口減少の中で、なかなかそういう構図が難しいとすれば、全体フラットの中でも、こういう間接部門から直接部門といいますか、現場に直接出動する方に人員を回していくという形での消防広域化、これをぜひやっていって、今お話あった山林火災などの対応を含めて、現実に、県民の皆さんの周りで活動いただける消防隊員が、相対的に増えていくような体制を目指したいというのが私の考えです。
新年度の人口減少対策について
(羽賀・朝日新聞社記者)
もう1点、先ほど人口減少対策3本の柱をおっしゃいましたけれども、先月の会見の時は、新年度の目標として若者の増加、婚姻数の増加、出生数の増加、この3本の柱をおっしゃったかと思います。婚姻数の増加がどこへ行ってしまったのかなと、特に日本の場合、婚外子が少ない状況の中で、少子化を防ぐためには婚姻数を増加しなければならないというのが、知事のかねてからのお話だったかと思うのですが、ここはどこへいってしまったのでしょうか。
(知事)
別に消えてしまったわけではございませんで、さらに新しく上書きをした部分を今日申し上げたということです。婚姻数のこと、これは出生数の増加に、最近の統計の動向を見ても数年後に直結すると思っていますので、これは非常に大事な要素だと思います。
昨今の若者の思考を考えますと、いわゆる自然な出会いということをいろいろな場面で増やしていくことが大事で、このことは、新年度の予算にも盛り込んで実施していこうということですから、今日、スペースの関係上、言及しませんでしたけれども、これは当然やっていくということです。
その上で、さらに年明け以降、大変厳しい統計数字が出てるというようなこと、あるいは県議会でも様々なご意見をいただいたことも踏まえて、プラスアルファの取り組みとして、今日申し上げたような部分をさらに追加して、令和7年度、8年度にかけての取り組みになるかもしれませんが、これでやっていこうというような趣旨でご明を申し上げました。
知事がイメージする事前復興局について
(栗原・時事通信社記者)
知事が先ほどおっしゃった事前復興局についてなのですけれども、知事が具体的にイメージする事前復興局の姿というものはありますか。また、防災庁の基本的な枠組みが6月にはまとめられるのではないかと言われておりますが、知事の提言はその前になるのでしょうか。
(知事)
後段については、当然それでなければ意味がないと思っていますので、新年度4月、5月には、かなり集中的に上京して提言活動をするつもりですので、その中で提言してまいりたいと思います。
事前復興局のイメージですが、具体的に、例えば、黒潮町で事前復興まちづくり計画がまとまってきたという中で、いろいろご相談を受けていてこれはと私自身も思いますのは、やはり、どうしても国の予算は縦割りですから、高台復興の造成は国交省がされるということですが、例えば、その高台の上に、今低いところにある福祉施設を移転しようとした場合に、例えば、その福祉施設の厚労省の補助金は事前復興というような局面をイメージした設計になってないと、老朽化したので建て替えるというのが基本的なメニューになっているので、これは危険な浸水地域だから上へ持っていきたいと意見を言っても、まだ新しいですよねと言ってなかなか話が通らない。例えば、そんな話を聞いておりますから、これは事前復興の重要さということに鑑み、防災庁のような第三者的なポジションで横断的に見ていただける国の役所が、地方の現場の味方になってもらって、強い勧告権などを持って、それは、そういう補助金も高台移転に使えるように、もっと柔軟な設計にしろというような意見を言ってもらう。あるいは復興庁が東日本大震災の復興の実施部隊をやっておりますけれども、そうしたノウハウは事前復興にも活用ができると思いますから、一つの提案としては、今、復興庁が持っております復興の実施機能を新しい防災庁に一本化して、事前復興はワンストップで防災庁の事前復興局、仮称ですが、局で全部話が済むという体制をつくると。それを先進的に取り組んでいる高知県に本拠を置いていただくというようなシナリオで、ぜひ誘致を図りたいと訴えてまいりたいと思っております。
石破総理による新人議員への10万円分の商品券配布について②
(栗原・時事通信社記者)
あと、もう一つですけれども、先ほどの商品券の関連の話ですけれど、知事が初報に接された時に驚いたとおっしゃいましたが、この驚いたっていうのは、石破総理がこういうことをしないだろうと思われていたから驚かれたのか、それとも違うのか、いかがでしょうか。
(知事)
石破総理がということもありますけれども、私はどちらかというと、この政治と金っていうのがセンシティブになっている時に、10万円というお金の商品券を15人にお配りになったというような報道でしたので、その点に驚いたというのが率直な感想でした。
連続テレビ小説「あんぱん」への期待について
(中川・NHK記者)
来週の31日から連続テレビ小説「あんぱん」の放送が始まります。これに対する知事の期待と、県の観光施策にどう生かしていきたいか、改めてお考えを伺うことができればと思います。お願いします。
(知事)
なか1年でですね、2年ぶりに朝ドラが高知を舞台に帰ってきてもらいまして、本県出身のやなせたかし先生ご夫妻をモデルにしたドラマが、また半年間、朝のお茶の間に全国に流されるということですので、ちょうどこの期間は大阪・関西万博との期間がズバリ重なるということもありますので、一つは、大阪・関西万博で大阪、関西に来られる内外の方々に高知というところに目を向けていただいて、観光で足を運んでいただける、大いにきっかけにしたいということがあります。
もう一つは、今回は、このエンジン役は「ものべすと」という物部川流域の3市を中心とした地域博覧会ということになりますけれども、これを、この地域に限定せずに、今年度からやっております「どっぷり高知旅キャンペーン」と連携をすることによって、県内各地の体験観光であるとか、あるいは長時間滞在型の分散型ホテルの取り組みだとか、こういうものとうまくドッキングをさせて、県内全体の周遊であったり、長期間滞在であったり、こういったところに結びつけていくということをターゲットにして、新年度の高知県観光の新しいピークを目指す起爆剤にしたいという思いでおります。
消防広域化における指令のあり方について
(中田・高知民報記者)
消防広域化で、先ほどのお話の中で、縮小するのは管理部分だと、管理部門や指令部門、指令を統一してやるというお話しでしたけれども、ちょっと指令が間接部門なのかというのは、ちょっと疑問に感じました。要は、直接利用者というか、県民の第一報を直接受ける最前線みたいなところで、そこがぱっと判断して、何を出すかということはかなり地域性と相まって、例えば、四万十市の話を高知市の人が受けても、適切な指示はなかなかできないと思うのですけれども、そういう意味で、間接だから一本化するみたいな話っていうことの、その皮膚感覚が、なかなか、今しっくりきてないみたいなところも背景にあるのかなと思って聞いたのですが、いかがでしょうか。
(知事)
間接部門ということで大括りにしましたけれども、県民の皆さんの目の前で、現場へ出ていくという意味でなくて、オフィスの中で、いわゆる、一種バックオフィス的な仕事という意味で、間接部門と捉えてください。おっしゃったように119番通報を直接受けて、県民の皆さんと直接やり取りをし、指令をしていくという意味では県民の皆さんへのサービスの大事な部分になっているのは事実ですし、そうした中で、今お話があったように地域の実情が分かる職員がいなくて適切な指令ができるのかと、そういう問題はもちろんあると思います。
ただ、先ほど申しましたように110番通報で警察がそれやっておりますから、スタッフの配置というものの中で、今記者からお話があったように、高知市内にしか習熟していないスタッフだけでは足りなくて、例えば、幡多地方の土地勘がある人間も、ローテーションで指令センターに入らないといけなのではないかと。これは、この点警察もそういう工夫はされていると聞いてますから、それは考えていかないといけないと思っております。
選択的夫婦別姓について①
(中田・高知民報記者)
選択的夫婦別姓ですけども、2月県議会で槇尾議員の質問がありまして、そこで知事がお答えしていた内容が、選択的夫婦別姓やるべきなのだけれども、イデオロギー的な反対の人も多いと。だから、中間点として通称拡大もやり、それから徐々に議論して、さらに前進していけばどうかという答弁だったと聞きました。ちょっと、何というか、以前よりも踏み込んだというか、本来、議論をやっていくべきだというお話をされたように私は感じたのですが、その辺のちょっと認識の変化みたいなのがあったのでしょうか。
(知事)
そこはやや微妙なところはございますが、私が一番大事にしているのは、現に、旧姓使用をしたいニーズがある女性、女性に限りませんけれども、方々のニーズに応えられていないと、これは何とかしたいというのが最優先ということです。その時に、1番端的な解決法は、おっしゃったように、いわゆる選択的夫婦別姓という、かつて法制審議会で法務省がまとめた案だということは、そうだと思いますが、現実に今もご紹介いただきましたけれども、それでは、いわば思想的、哲学的な部分で、ある意味、生理的な反発を覚えられる保守派の方もおられますので、そこのところの哲学の部分でガチンコの状態だと、今までもそうですけれども、結局、成案が得られないと相打ちになって、現状から変わらないということになってしまうのではないかと。今の政治資金の話もそういう所があるかもしれませんが、それは、私は、もうそろそろ避けないといけないのではないかと。やはり、手を打っていかないといけないということですし、そういう意味では、わが身をまず別姓の賛成論者ということに置いたと仮定をした場合で、ということです。
ということで、一足飛びにそこに行けないとすれば、一歩前進で、現実に困っている方々が、併記ではなくて単記で置き換え型で名前が使えると、これを法律で保証する、預金通帳や登記もできるようにしていくいうところをまず実現した上で、その次の段階としての目標として、いわゆるアイデンティティの部分ですかね、そこを追求していくという立場に立って、別姓を支持される論者の方々と話し合いをしていただいて、通称使用の方々とどこで折り合えるかと、ギリギリのところを合意を得ていただいて、まず現状を動かしていくということを優先に考えていただけないかなと、こういうような思いを申しあげたところです。
選択的夫婦別姓について②
(中田・高知民報記者)
ということは、今仮定というお話でしたけれども、ご自身の認識は、仮定すればというお話でしたけれども、やはり、聞くに、通称使用で事足りるという立場ではないと今おっしゃったと思いますけれども、そういうことですか。
(知事)
そこは、ですから、最後にいろいろアイデンティティという哲学部分、思想部分は、どうしても残ってくることだと思います。一方で、やはり家族の絆ということを大事に考えられる方々も現にたくさんおられますから、そうした方々の気持ちも汲んで、どう国民的合意を図っていくかというのが私は大事だと思っています。
旧統一教会への解散命令について
(浜崎・高知新聞社記者)
旧統一教会をめぐる問題ですけれど、昨日、東京地裁が教団に解散命令を出しました。知事、県内の被害者とも面会をされていると思いますし、今回、解散命令が出たことの受け止め、被害者救済などに向かっていくのかというところの、まず受け止めをお伺いします。
(知事)
今回の判決は、私も報道で承知しているだけですけれども、不当かつ違法ないわゆる献金の勧誘活動などによって、大分多くの方々が被害を受けられているというところを踏まえまして、3例目ということになると思いますが、宗教法人としての法人格を否定するという司法判断が下されたということだと思います。
そういう意味ではこの判断、大変重い判断だと思いますし、これが、被害者の方々の救済というところに、道を 広げていくための、少なくても何らかの糸口になっていくということが、期待されるのではないかと思っております。
旧統一教会と政治との関係について
(浜崎・高知新聞社記者)
関連して、安倍晋三元総理の襲撃事件を受けて、政治と団体との深い関係が知られるようになったかと思います。政治家もよく関連団体に行って、知事も就任前に関連団体に挨拶に行かれたと思いますけれども、選挙の挨拶には行ったけれども、相手方が問題のある団体だと知らなかったと言われて、霊感商法とか高額献金とか、十分にこれまで関心を払っていたかというと、私たちマスコミも含めて不明を恥じなければならないところもあるかと思いますけれども、教団と政治との関係の実態解明というのは、現段階で至っていると知事はお考えでしょうか。
(知事)
そうですね、これについては、一定程度の整理はされてはいるということではないかと思います。お話がありましたように、政治と宗教の関係、いろいろ微妙なところはありますけれども、ある意味、広くいえば人を動かしていくという意味では同じような要素がありますし、宗教団体とはいえ、政治的な活動を行う自由は、それはそれで保障されるべきだし、あるということだと思いますので。ただ、これが今回のような違法、不当な献金の勧誘活動といったことで、結局、家庭の破滅を招いてしまうようなところまでやっていくという団体と、いわば、節度を越えたような形での密着があったのではないかというところが、世間的には、社会的には大きな問題視をされたということだと思いますので、基本はそういう関係は断ち切った上で、しっかりと政治に向き合っていくという、大きな方向性は出ているということだと思いますので、そうした中で、現実に被害に遭われた方々の被害の回復であったり、家族の方々との関係の回復であったり、そうしたところを我々としてどうサポートできるかというところが、むしろ我々として、意を用いていかなければいけない部分ではないかなという思いを持っております。
県立美術館所蔵作品が贋作と判定された受け止めと今後の活用について
(竹村・NHK記者)
県立美術館の贋作問題についてお聞きします。先日、県議会の常任委員会で県として、県立美術館所蔵の「少女と白鳥」という作品について、科学調査の結果なども踏まえて贋作だと判断したという報告がありました。改めて、30年前といえども、税金1,800万円が投じられて購入された絵画が贋作だったということについて、知事の受け止めと、それとあともう1点、今後、美術館として今回、贋作だった作品も県民の皆さんの関心があるということで公開する方針だということを示されていましたけれども、今後、絵画について、どのように県として活用していきたいか、その2点について伺えればと思います。
(知事)
お話ありましたように、専門家の鑑定を踏まえますと、いわゆる贋作であるという判断をせざるを得ないということは、県として結論を出しましたし、これは県民の皆さんの税金でご負担いただいております1,800万円という予算で購入した。これは、贋作と分かって買ったわけではなくて、これは真作だと信じて購入したのが、結果そうでなかったというわけですから、県民の皆さんにはその点で大変申し訳ない気持ちがございます。
ただ、一方でこの購入に関して、当時、通常求められるレベルの注意は十分払っていたという評価はしていただいていいのではないかと思いますし、私もNHKの特集番組を拝見して思いましたけれども、贋作というと、本物の絵があって、それを模写してこれは本物だと言って売っているイメージがあるのですが、今回のはそうではなくて、作品リストからして作家のこうした作品があるらしいと、ただ未発表だというところを、ある意味創作絵画的に画風を真似て描いて、これはこの人の絵だといった、そういった意味の贋作ということですから、なかなか贋作真偽の判定というのが、技術的にも難しい事案ではあったのは確かではないかなと思います。
ただ、その上で、それは免責っていいますか、だから、いいってことにはならないと思いますので、これは相手もある話になりますけれども、購入先の画商とは、返金などについて交渉はさせていただきたいと思いますし、こうしたいろいろな経緯をたどって、ただ、私も番組を拝見して、ちょっと開き直りのように聞こえるかもしれませんが、改めて思いましたのは、私自身、美術の審美眼の問題かもしれませんが、とかく、例えば、シャガールの何とかとか、ゴッホの何とかとか、そういうブランドみたいなところで、この絵はいいなと思うものの、その絵画自身を見て心を動かされるかどうかということで、絵の評価ができているだろうかと、私自身、胸に手をおいてみますと、これはかなり怪しい部分もあるかなというような思いも持ったわけでして、ある意味、そういった問題提起も含めて、今回の経緯についてご説明させていただいた上で、絵そのものを県民の皆さんにご覧いただくという機会を提供するというのは、今回の総括・反省の意味も含めて意味があることではないかなと思いますので、私とし ては、そういう方向で対応をするように関係部局に指示をしたいと思っております。
贋作と判定された作品の鑑賞意欲について
(竹村・NHK記者)
ちなみに、知事は絵画が公開されたら見に行かれたいと思われますでしょうか。
(知事)
機会を得ていきたいと思います。
高知県UIターンサポートセンターでのパワハラ問題について
(井上・高知新聞社記者)
県の外郭団体のUIターンサポートセンターのパワハラ問題について改めてお伺いいたします。この問題については、第三者委員会によって1月にパワハラ1件が認定されたほか、根深い職場環境の悪化ということも指摘されました。センターが本日午前中の理事会で報告した内容では、パワハラが認定された案件にかかった職員を懲戒処分としましたが、これまでの管理・監督責任という意味では、県から派遣されたセンターの幹部職員にもあると思うのですが、まずこの受け止めをお伺いします。
(知事)
今回のいわゆるパワハラの事案は、関係の従業員からの訴えもあって、いろいろな経過がありましたけれども、あくまで県とは別人格でありますUIターンサポートセンターの問題で形としてはありますから、我々としてもアドバイスをしてセンターにおいて体制を組んで、第三者委員会で調査をしていただいて、結論を得て、それを踏まえて処分が行われたということだと思います。
まさしく、パワハラの行為に及んだ当該職員については懲戒処分ということ、そして、もう一人については文書の注意処分ですね、直接的な監督者については、口頭の厳重注意という形で処分されたとの報告受けております。
お話にありましたように、これも県と非常に密接な、予算上も人事上も関係のある団体ですので、幹部の職員に県の職員が現職派遣されていたというのは事実です。
幹部職員として、職務環境の改善を図りうる立場にあったということは事実だと思いますので、そうした意味で、今回のセンターの処分を踏まえて、これと整合を取る形で県の当時派遣した職員、まだ現職でおりますので、処分についても検討し、やはり口頭の厳重注意処分を2名の職員に対しては、先だってさせていただいたというのが事実関係です。
来年度、高知県UIターンサポートセンター理事長への県OB就任について
(井上・高知新聞社記者)
もう1点ですけれども、来年度からセンターの理事長には、これまでは県の部長級であったり、副部長級の方が派遣されていましたけれども、来年度からは、県のOBが働くことになるかと思いますが、それは何か背景があるのでしょうか。
(知事)
これは、OBだからとか現職だからというよりは、年齢層を一定程度、年齢層というのですかね、候補となりうる方々のグループの中で諸事情を勘案して、最も適材適所と考えられる人材を配置しようという判断をしたということです。
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