公開日 2019年05月17日
県議選について①
県議選について②
県議選について③
他県の選挙戦について
高知新聞記事掲載の知事コメントについて
佐川町の産業廃棄物最終処分場について
忖度発言をした副大臣について
ラジオのAM波の廃止について
元号変更による県の対応について
GW10連休への県の対応について
大川村議選について
しんじょう君とちぃたん☆をめぐる争いについて
(大野・高知新聞記者)
県議会議員選挙の結果の受け止めについてお伺いします。大きく二つです。一つ目は結果そのもの、議会新人たちの顔ぶれを見ての受け止め、もう一つは低投票率についてです。
一つ目、7日の投開票がありました県議選で改選が行われ、県議会議員の勢力が決まりました。自民党が過半数を維持という結果で、立憲民主党が新しい議席を得たり、共産党が1議席増となるなどの変化もありましたけれども、結果の受け止めとして、この顔ぶれを見ての感想と、新しい議員たちに執行部としてどう向き合うか、そうした県議会の議論に変化があるのかないのか、お考えをお聞かせください。
(知事)
まず、会派の構成という観点からいけば、自公で概ね24議席ということ、前回25議席であったものが今回24議席ということで大きな変化はないということなのではないかと思います。そういう意味では、大きな方向感についてやはり継続的な対応をという方向で、県民の民意というのは示されているということではないと思われます。他方で、新人の方が5名今回新たに当選をされているということで、やはり新人の皆さま方には県民の皆さんのご期待も高いでしょうね。
今回の選挙を通じて、県議会の先生方は県民の皆さまからたくさんのお声をお聞きになってこられたことと思いますから、それをぜひこれからの県政に向けてのいろんな議論に活かしていただければと思います。我々も謙虚に耳を傾けさせていただきたいと、そう思っているところです。
実際、平成23年の4月、私が当時1期目の最後ぐらいでしたけれども、前々回の県議選がありましたが、その直後に議員の皆さまから示唆を受けて、刺激を受けました。あのとき、ひと言で言うと、中山間対策をもっと強化すべきじゃないかというご意見だったわけです。いろんな先生方が中山間地域を回られて聞いてこられる中で、さまざまな側面からやはり対策の強化が必要だというお話があり、そのお声を受けてちょうど半年後ぐらいに知事選
ということになりますので、知事選挙の公約の中で中山間対策の抜本強化ということを掲げさせていただいて、それが例えば今の集落活動センターとか、そういう施策につながってきているわけです。
やはり選挙を通じて訴えられる声というのは迫力があるものでして、今回も選挙戦を通じて多くのお声を聞いてこられたその県民の皆さまの声、これを私もしっかりと聞かせていただきたいと思っています。
投票率についてですけれども、高知県の投票率が46.58%ということで過去最低を更新する結果になったこと自体については、やはり残念だと言わざるを得ません。一つには、この争点の方向性について、白か黒かというような方向性というよりも、同じような課題について、課題を共有しながらそれについての解決策の方向性そのものについては概ね共有しているということがあります。それも一つの背景にあるんだろうなと思います。ただ、やはりもう一段政治に対する関心を高めていくような取り組み、特に若い人については今後も工夫もしなければいけないと思います。
この後者の点について言うと、決して高知県だけの課題ではないと思います。全国の投票率は44.08%で、高知県の投票率よりさらに2.5%低いということであって、過去最低を全国的にもこの地方選挙において更新をし続けてきているという状況にあります。これはなぜなのかと。
例えば政治についての情報について、十分に有権者の皆さまに伝わっているんだろうか。情報の入手の仕方なども随分変わってきている。昔だったらテレビ、新聞、これが非常に重要な要素だった中で、今は例えばインターネットで情報を得るという比率も高まっている。若い人になればなるほど多分そうなってきているのではないか。そういう中で、新聞各社、報道の各社さんも地元の皆さん、高知の皆さんもそうですけど、インターネットを活用した情報発信というのに大変注力をされてきている。
そういう中で、例えば我々の広報のあり方などももう一段、SNSなどをうまく活用していくような形で、時代の流れに沿った情報発信を考えていくということが重要なんではないかと思います。もう一段不断の努力ということになるかと思いますが、政治に対する関心を高められるような仕事というのはしっかりしていきたいと思います。
(大野・高知新聞記者)
もう少し補足でお聞きしたいんですけど、県議選の論戦や候補者の訴えなど、いろいろなものをお聞きになったと思いますが、アジェンダ設定というか、テーマとして、どういうものが論議というか発信された選挙戦だったと思いますか。
(知事)
二つでしょうね。人口減少下においていかに暮らしを守るか、それが一つ。もう一つは、やはり防災だと思います。この二つが明確に高知のアジェンダだし、それぞれの候補がそれぞれのお立場で訴えをされてきたということかと思います。
あともう1点あるとすれば国政マター、これはあったでしょうね。消費税問題、憲法改正だとか、そういう問題については確かに議論になって、この点については多分政党によって明確にスタンスが割れていた、違っていたということだと思います。
(大野・高知新聞記者)
投票率について、宿毛・大月・三原選挙区以外は全ての選挙区で投票率が下がるという、都市部であるとか郡部であるとかということに関係なく県全体、先ほど全国でとおっしゃいましたけれども、情報の発信のほかに無関心といいましょうか、棄権する人をできるだけ少なくする手立てというか、例えば県議会の議論の活性化とか、もうちょっと別の選択肢もあるのではないかと思います。
(知事)
そうですね。ただ、僕も高知だけの話ということであれば高知の工夫でということかと思うんですけど、やはり全国的に投票率がほとんどの道府県において過去最低((参考)33道府県)だという状況というのもまた深刻に受け止めないといけない。他方で、多分これはどういうことかと言うと、高齢化がどんどん進んでいく、高齢者層のさらなる高齢化が進んでいく中で、今度若い人たちが新たに有権者になっていく。この若い人たちが十分政治に対して関心を持てるような形になっていないことが年々積み重なって、投票率が落ちていっていると考えるのが多分妥当ではないかと思います。
それを考えると、今の例えば18歳、19歳、20歳ぐらいの若い方々、新たに有権者になられる方々がどういう形で政治の情報を得ていくことが一番効果的なのか。どういうアジェンダ設定というか、どういう機会を持つことができれば政治への関心を高められるのか、そういうことについて、これは多分高知だけの課題ではなく、全国的な課題として検討、考えていくべきなんだと思います。これは政治をやっている側の立場としてもそうでしょうし、恐縮ですけど、報道する立場としてもほんとに20代、18歳、19歳、20歳、21歳の人に政治の情報を届けられているのかということは、全国的にともに共有して考えていくべきことではないかなと思います。
私たちもやっぱり反省するのは、県政情報の発信というと紙媒 体で発信をさせていただく場合が多かったりするわけですけど、今の時代は基本的にSNSとか、それからネットというかICTを活用した形で情報を得るということが若い人は圧倒的に多いのではないか、そこにリーチできるような県政情報の発信をできているのか、そういうことは考えるべきだと思います。現在、SNSを活用した発信に力を入れようとしてきていますが、まだある意味比較的ライトな課題というか、イベント情報や観光情報など、そういうものにとどまっているわけですけど、多分だんだん進化をさせていかないといけないんだろうなと思います。
(石井・NHK記者)
関連しまして2点お伺いしたいんですけど、1点目、先ほど知事のお話でもありましたけれども、若い人を含め関心を高めていく上で、選挙期間もそうですが、日ごろからどう有権者と接するかというところもあるかと思います。知事ご自身政治家のお立場として、ご自身だったらこうやってやるとか、こういう方法がいいんじゃないかと、そういうアイデアといいますかお考えがあれば教えてください。
(知事)
やはり一番いいと思うのは、対話と実行座談会的なことではないかと思います。もう何度もいろんな若い方と討論会というか座談会というか、そういうのをさせていただいたことがありますけど、お話をさせていただくにつけ、ああ、随分関心を持っておられるんだなということを思うことはたくさんあります。実際に話も弾むし、議論にもなるし、ただ、確かに若い方について言えば、例えば知識とか、そういうことについては例えば50代の人に比べれば確かに少ないかもしれないですけども、ただ、他方で、世の中をこれからどう切り開いていこうかということを思っている世代として、関心というのはやはり随分高いんだなと思います
だから、ひと言で言うと、機会があるかどうかというのは非常に大きいのだろうと思います。ただ、その機会があるためにも、その最初のアクセスの敷居をいかに低くするか。その敷居を低くするためにも、日ごろ接する情報の中に自然に政治情報も出ていくような仕組みをどうつくれるか、そこが大きいと思います。
(石井・NHK記者)
もう1点が、そういった知事の姿勢も反映しているのかもしれません。NHKが7日に行った出口調査で、知事への県政運営の評価を聞きましたところ、大いに評価すると答えた人が40%台、ある程度評価すると答えた方が50%台で、9割以上の方が評価すると答えました。
全ての選挙区でやったわけではないので、全県一概にということではないかもしれませんが、こういった結果というのはその県政運営の評価、いい評価と今後への期待という部分もあると思いますが、ご自身が秋に選挙を控える中であることも踏まえて、その結果をどのようにお感じになるか教えてください。
(知事)
そういうふうに言っていただくこと自体は、大変光栄なこと、ありがたいことでありますが、今言われたように支持する、支持しないというのは、恐らく結果について満足している、満足してない、満足してなくても今後に期待して支持するということも入るでしょうから、結果としてはやや甘めに数字として出るんだろうと思います。
私どもとして、以前より申し上げているように人口減少下においてかつてのような経済の縮みということ、これをいかに防いで、今は拡大する経済に転じつつありますが、この傾向をより確実なものにいかにできるかどうか、この点についてさらに力を入れていかなければなりませんし、また、その力を通じていかに人口の社会増減、これを良い方向に転じさせていくか、これも大きな課題です。さらに防災・減災対策についても引き続きやらなければならないことも多いですし、ある意味アジェンダははっきりしています。そして、やるべき方向もはっきりしていると思っています。ただ、それをいかにより着実に、さらに次の一手も考えながら対応していけるか。ここのところはクリアですよね。引き続きしっかり頑張りたいと思います。
(大野・高知新聞記者)
県議選で、前回の会見でも政治家としての尾﨑さんに県議候補への支援のお話をお伺いしましたが、実際に特別に力を入れて応援をしたとかいうことはありましたか。
(知事)
ひと言で言うと、こちらから押し掛けていくことはいたしませんので、基本的にお話を受けて、現職の方についてお伺いをさせていただくというスタンスで臨まさせていただきました。
やはり時々の情勢とかによって、私のほうにお話がありまして、それを受けさせていただいたということかと思います。
(大野・高知新聞記者)
今日、本紙のほうで少しだけ触れさせていただきましたが、田中さん(県議)のところは割と直前だったので、なかなか思い切ったなというか踏み込んでいるなというふうにも僕らは受け取りましたが、その辺はどういう。
(知事)
私が、告示日が3月29日であるので、10日前までという、自分の中のルールを決めていて、それまでの間にお話があった方、もう1人、その後にも1件行っています。
(大野・高知新聞記者)
それは特に肩入れしたとか、そういうことですか。
(知事)
肩入れしたのかどうかということでいけば、それはもう間違いなく、この4年間一緒に仕事をさせていただいてきて本当に私は信頼できる方だと思っていましたので、その気持ちを素直にお伝えしたと、そういうことです。僕も12年やらせていただいていますので、そういう意味では、いろんな政治家の皆さんとも絆というかそういうものもできてきて、一定ルールは決めさせていただいておりますが、その中においては対応させていただいたということです。
(大野・高知新聞記者)
もう1点、これも少し前回お聞きしたかもしれませんが、首長が、市町村長さんが県議の候補を応援するということ、これもまた往々にしてあることなんですけれども、ある選挙区では現職の対立候補を首長は応援したけれども、結果としては現職が勝ちということで、後にしこりが残るということも心配されるような結果のところも幾つかありまして、そういう状況というのは、県政運営上何か影響とか心配などはあるものですか。
(知事)
ひと言で言うと、それは首長が政治家として、時々の情勢に応じて判断することでしょう。だから、やはりそこはそれぞれがその政治的情勢を踏まえて、それについて判断をし対応する。そしてまた、当然首長ですから、結果の責任も取るということじゃないでしょうか。その結果の責任の取り方はさまざまだと思いますけれども、その結果を受け止めて、それに対する対応をするということじゃないかと思います。
(野間・時事通信記者)
統一選の関係で、ちょっと県政以外になると思いますが、統一選の注目されている選挙として、大阪府知事と市長のダブル選がありました。結果的には大阪維新の会が勝利したと思いますが、ああいった入れ替え選挙という手法について、どういったご感想がありますか。
(知事)
政治家として自分の主張の是か非かを問うといったときに、そのための一つの戦術としてああいう手段を取るということについて、それは十分あり得ることじゃないですか。何の意味もなく、ああいう形でクロスで立候補するということになるとやはり批判も出てくるでしょうけど、これは明らかに都構想を進めるか否かについて是か非かを問うための手段であるのは明確なわけで、そこのところを有権者も受け止めて、今回の選挙結果になったということじゃないでしょうか。政治手法というのは多様であって、それは構わないのではないかと思います。有権者が判断するということかと思います。
(野間・時事通信記者)
島根と福岡のほうでも知事選があり、自民党が推薦した候補が敗れたという結果に終わりましたが、それについて何か受け止めのようなものはありますか。
(知事)
自民党がというより、やはりそれぞれの候補とそのそれぞれの候補を取り巻く政治情勢ということだったのではないかなと思います。明確な自民対野党という構図になったというより、自民党が強い地盤の中において、やはりその中において自民党内での意見の違い、考え方の違いで、ああいう選挙構図ができたということじゃないでしょうか。
(中田・高知民報記者)
高知新聞さんの選挙のコメントで、意外だった面があったというお話でしたけども、意外だったというのはどういうことなんでしょう。
(知事)
それはちょっとノーコメント。
(佐伯・朝日新聞記者)
佐川町の産業廃棄物最終処分場の件ですけど、この間、地元の加茂地区の住民の方も現地見学に行きましたけれど、佐川町のあそこにするかどうかというのは、まだ県としては最終有力候補地だという状況だと思うんですが、高知県として場所を決めるのはいつごろまでにしたいと思ってらっしゃいますか。
(知事)
今、我々はあそこがベストだと思って提案をさせていただいています。ただ、当然住民の皆さんのご理解を得なければなりませんから、そのことについて十分なご理解が得られるよう努力をしていくということです。今の段階で期限を決めてということをすべきではないというふうに思いますけれども、ただ一つ言えることは、この産業廃棄物処理施設について、現行の施設が満杯になってしまって、その時点においてその後継の施設ができてないということになると、県民生活は大混乱に陥るわけです。だから、そうならないようにするために、新施設の整備ということについて長年検討を進めてきているわけです。そういう意味においては、後々混乱が生じないようにしなければならないということは確かだと思います。ただ、かと言って、やはり住民の皆さんのご理解ということが第一ですから、ここのところは丁寧な上にも丁寧に対応させていただくということかなと思います。
(大野・高知新聞記者)
忖度発言で更迭された副大臣の言動についてどのようにお考えでしょうか。
(知事)
私も道路関係の政策提言というのは散々してきたわけです。高知は、道路が大事ですからね。だから、ひと言で言うと、道路のこの事業の選定過程というのがいかに厳格かということを知っていますから、忖度によって突然その順位が変わったり評価が変わったりすることはあり得ないと思います。
ですので、忖度によって道路事業が決まるということはないと思います。ですから、ああいう意味でああいう形の発言をされたということは、正直なところ本人も舞い上がっていたとおっしゃっていたと思いますが、事実でないご発言ということではないかと思います。
道路事業というのは、基本的にはいかにその効果があるかということについて、例えば計画段階の評価とか新規事業着手前の評価だとか、そういう段階を踏んで検討を重ねていくわけであって、その検討を重ねられた結果、多段階のチェックを経てオッケーとなって初めて事業化となるのであって、そういう意味からいけば、そういう評価をとばして基本的に事業化の方向に決まったとか、かじを切ったということにはならないということではないかと思います。
(大野・高知新聞記者)
であるならば、何でああいうことを言っちゃうのかなというのは。
(知事)
ご本人が反省しておられるとおりじゃないかと思います。
(中田・高知民報記者)
違う話題です。ラジオのことですが、ラジオのAM波の廃止を民放連が求めていて、将来的にFM波のみに移行したいという話です。
北海道などは広いからFMだけじゃ無理だから残るみたいな話もありますが、四国の話は余りテーマになってないんですが、特に高知県は非常に民放ラジオを高齢者で聞いている方も多いんですけども、影響が出るんじゃないかということを僕は非常に心配しておりまして、そこはどう受け止められていますか。
(知事)
ちょっとまだ余り深く考えてなかったので、よく検討してみます。AMでないと十分カバーできないような地域がやはりあり得るということですかね。
(中田・高知民報記者)
かなりあると思います。
(知事)
中山間地域とか、そういうところを心配されるということですか。分かりました。ちょっと検討させていただきたいと思います。
(大山・高知新聞記者)
元号のことなんですが、5月1日から元号が変わりますが、県民生活に影響があるような変更点だったり、庁内の変更点だったりというのを一応お聞きしておきたいと思います。
(知事)
改元への対応というのは、万全を期すべく今準備を着々と進めているところでありまして、庁内の文書でありますとか行政文書とか、そういうことについて遺漏なきよう万全を期していきたいと思います。現段階で特に問題となるような事項はない。着実に準備は進んでいると思います。
(大山・高知新聞記者)
10連休の対応なんですけど、県庁は特別な対応をとったり、県の施設がとったりというようなこともあるんでしょうか。
(知事)
おっしゃるとおりです。この10連休の対応、例えば医療面において大丈夫かとか、それから高知の場合は観光施設の問題もあったりしますから、このことについてはこの10連休対策についての総括というのを来週とか、そういう時点でやっていきたいと思います。それぞれ遺漏なきよう準備はしているところですが、それを私自身もチェックしたいと思います。
(石井・NHK記者)
統一選の後半戦に関してなんですけれども、大川村議選が予定されていまして、大川村はかなりいろんな議論があったかと思います。
低投票率と合わせて、議員のなり手不足というのが全国的に大きな問題になっている中で、大川村はいろんな議論をこれまで2年間やっており、なり手になりそうな方も説明会にはいらっしゃったりとか、そういう動きもあるかと思いますが、選挙戦になったりとか新たななり手が出れば、こういういろんな議論をいろんな自治体でやっていけば、政治に対する関心だとか、そういう何かある意味モデルケースになりそうな気もします。そのあたりはどのようにお考えでしょうか。
(知事)
そうですね。ほんとにおっしゃるとおりだと思います。確か前回の会見でも申し上げたと思いますが、今回ああいう形で和田村長が問題提起をされて、それで関心を惹起して、こういう形で議員に立候補しようとする人が増えてきた。これはほんとに素晴らしい流れだというふうに思います。ですから、やはり政治に対する関心を持ってくださる方が出てくれば、間違いなくなり手にもなろうかという人も増えてきて、今の若い人たちもそういう思いを持っておられる方がたくさんいらっしゃって、やはりいかに関心を持ってもらうようにするか、そのためにはいかにその若い人たちに届くような形で発信をするか、それが非常に大事じゃないでしょうか。改めて、私自身を含めそう思っています。
(知事)
ちなみに、高齢化が進んで若い世代が少なくなっていくならば、議員になろうとする人の確率がほぼ同じなら、絶対数は減っていきます。だとすると、若い人の中でなろうとする人の割合を増やさないといけないので、そういう意味において、より長期的なことを言わせていただければ、その関心を高める工夫はもっとしなければならないし、もっと言うと、議員になるというか政治家になろうとする人についての、参入障壁といいますか、これを押し下げるようなことも考えていくべきではないかということは、これは長期的な課題としては考えないといけないと思います。
今、若い人(の人口)は高齢世代の半分です。だけど、同じ議席数を確保しようとしたとき、2倍の確率で立候補することになる。それがなかなか難しくて、だんだんなり手というのは確保しにくくなるという流れも大きく言えばあるでしょうし、今後も出てくるだろうと思います。
例えば公職に立候補するときは、公職は全部辞退しないといけない。だけど、例えば諸外国の中では必ずしもそうではない。落選したらそのまま元の仕事を続けるという場合も普通にあったりする。例えばそういうこともいずれ、今すぐではないけれども中長期的には検討をしていくとか、そういう形で若い人がなりやすい、政治に挑戦しやすいという風土づくりもまた考えないといけない課題になるのではないでしょうか。それは大きい流れとしては思います。
(野間・時事通信記者)
直接県政とは関係ないと思いますが、高知県内の部分ですが、高知県須崎市でマスコットキャラクターのしんじょう君が類似しているということで、東京の会社が運営しているちぃたん☆という(キャラクター)と仮差し止めをめぐって争っていると思いますが、そちらについて何か受け止めがあればよろしくお願いします。
(知事)
背景にはこのしんじょう君、これは県民・市民のというか、須崎市民のキャラクターでありますから、このしんじょう君の取り組み、これはしっかりイメージも含めて守っていきたいという須崎の皆さんの思いがあるということではないかなと思います。
ゆるキャラにかかわることですから、できるだけ早く穏やかに解決するという方向にいければいいなと思います。