12−5 健康診断

公開日 2014年09月10日

更新日 2014年09月05日

【相談内容】 (愛媛県労働委員会) 


 私は、現在40歳で、製造会社に勤務しています。パートとして土日祝日を除き1日7時間労働です。3年勤務していますが、今まで健康診断を受けたことがありません。おかしくはないのでしょうか。

 

【お答え】


 労働安全衛生法第66条は、事業者に、労働者に対し、医師による健康診断を実施するよう義務付けています。
 雇入れ後に行われる健康診断には、大きく分けて一般の健康診断(定期健康診断)と、特別な項目について行う健康診断(特殊健康診断)があります。
 前者は、すべての事業者が労働者に対して定期的に行わなければならないものであり、後者は、労働安全衛生法施行令第22条に掲げられている一定の有害業務を行う事業者に義務づけられているものです。
<定期健康診断>
 雇用主に健康診断を受ける権利を主張できる定期健康診断については、労働安全衛生規則第44条では、「事業者は、常時使用する労働者に対し、1年以内ごとに1回、定期的に医師による健康診断を行わなければならない。」と規定しています。
 ここで、「常時使用する労働者」について、健康診断を実施する必要がある「常時使用する短期間労働者」とは、次の(1)及び(2)のいずれの要件も満たす者とされています(H19.10.1基発第1001016号)。
 (1) 期間の定めのない労働契約により使用される者(期間の定めのある労働契約により使用される者であって、契約の更新により1年以上使用されることが予定されている者及び契約の更新により1年以上引き続き使用されている者を含む。)であること。
 (2) その者の1週間の労働時間数が、同種の業務に従事する通常の労働者の所定労働時間数の4分の3以上であること。
 御相談のケースでは、以上の要件を満たしているようですので、事業主に対して健康診断を実施するよう主張することができます。
 なお、健康診断の実施は事業主の義務ですから、年齢に関係なく、費用は当然事業主が負担することになります。
<特殊健康診断>
 労働安全衛生法施行令第22条に掲げられている特定の有害な業務を対象とする特殊健康診断についても、該当すれば事業主に健康診断を受ける権利を主張できます。
 なお、健康診断の実施は事業主の義務ですから、費用は当然事業主が負担することになります。また、特殊健康診断は、業務の遂行にからんで当然に実施されなければならない性格のものであり、所定労働時間内に行われるのを原則とします。

 

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