公開日 2017年02月02日
【相談内容】 (徳島県労働委員会)
従業員5人ほどの物品販売会社に3年前に採用され勤務してきましたが、先日出勤したところ、会社の入口に「倒産」と書かれた紙が貼られていました。
社長とも全く連絡が取れない状態で、従業員全員、最後の1ヶ月の給料は支払われていません。また、倒産で直ちに解雇であれば、解雇予告手当も当然支払われると思います。
このような場合、未払賃金の請求はどうすればいいのでしょうか。
【お答え】
企業倒産による未払賃金の請求については、「賃金の支払の確保等に関する法律」(昭和51年法律第34号)に基づき、その未払賃金の一定の範囲について、独立行政法人労働者健康安全機構が事業主に代わって支払う「未払賃金立替払制度」があります。
この制度の対象となる「倒産」には、破産法や民事再生法等に基づく法的手続開始について裁判所の決定又は命令があった場合(法律上の倒産)と中小企業において「事業活動に著しい支障を生じたことにより、労働者に賃金を支払えない状態になったこと」について労働基準監督署長の認定があった場合(事実上の倒産)とがあります。
また、この制度で立替払いの対象となる未払賃金は、退職日の6ヶ月前の日から立替払い請求の日の前日までの間に支払期日が到来している「定期賃金」及び「退職手当」に限られていて、賞与その他臨時的に支払われる賃金、解雇予告手当、慰労金や祝金名目の恩恵的又は福利厚生上の給付、実費弁償としての旅費等は対象にはなりません。
立替払いされる額は、未払賃金総額の8割となっていますが、退職日の年齢により金額に限度額が設けられており、未払賃金総額が限度額を超えるときはその限度額の8割となります。
このように制限もありますが、賃金を確保できる可能性はありますので、一度労働基準監督署に相談してみてはいかがでしょうか。
詳しくは、下記の独立行政法人労働者健康安全機構のホームページを参考にしてください。
参考
独立行政法人労働者健康安全機構「未払賃金立替払制度」のホームページ
http://www.johas.go.jp/tabid/417/Default.aspx
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