公開日 2015年09月24日
平成26年度 地域の皆さんの活動(地域支援企画員からの報告)
大豊町の取り組み(嶺北地域ブロック)
■地区の概要
・大豊町は、公民館単位に12地区85集落で構成されています。
このうち、西峰地区は7集落で構成されており、大豊町の中でも特に高齢化が進んでいる地区です。
徳島県の祖谷との境に位置し、幹線は国道439号線で、役場から21kmの距離にあり、車で約50分かかります。
主な産業は農林業で、特に冷涼野菜のトマトやシシトウ、ピーマン、秋豆などは市場において高値で取引されています。しかしながら、高齢化による農業人口の減少に伴い耕作放棄地が増え、出荷量は減少しています。
- 京柱峠からの風景
- 西峰7集落について
■設立に向けて
・平成26年3月29日、西峰地区(新旧)区長協議会において、町から、「地域の要望に応え、地域の支え合いと地域コミュニティー再生の活動拠点となる施設の建築とその活動について支援するので、平成26年度中の集落活動センター立上げを目標に、皆さんでさらに検討していただきたい」と提案があり、この提案を参加者が了承。これにより、集落活動センター立ち上げに向けた話合いがスタートしました。
・4月18日、西峰地区区長協議会において、集落活動センター設置に向けた検討を進めていくための地域の主たるメンバーを選出し、設置に向けた検討の各集落の合意をどのように得ていくかなど、今後の進め方について話し合いを行いました。
■地域おこし協力隊・集落支援員の導入
・集落活動センターの立ち上げの準備と立上げ後のセンター活動に従事する人材として、平成26年4月に地域おこし協力隊1名と集落支援員1名が着任しました。
■設立に向けての具体的な協議
・平成26年5月2日、西峰地区区長協議会、民生委員、老人クラブ会長、自主防災会長、公民館関係者、ヘルスメイト、地区園芸組合長、保護司、猟友会関係者等、地域の活動団体が網羅された構成で、集落活動センター「西峰」(仮称)設置推進委員会が立上がりました。
・その後、ほぼ毎月1回のペースで、地域の現状と課題の整理、地域資源の洗い出し、地域の将来像、活動内容、運営組織、活動拠点などについて話し合いを行いました。その間、地区住民全戸を手分けして戸別に訪問し、検討経過の報告や意見を聴取しながら、平成27年3月までに10回の協議を重ね、3年後のイメージとスケジュールを作成しました。
■活動に向けた新たな動き
(1)西峰音楽キャンプ
・地域おこし協力隊と集落支援員が、地域の方々への感謝の気持ちと、地域外の方々との新たな交流の場になればという思いを込めて、新たなイベント「西峰音楽キャンプ」を、平成26年11月1日に開催しました。
・地区外で音楽活動をしている方々に演奏していただき、また学生や地区外で活動している団体等による特産物の販売もありました。
・当日は残念ながら、雨天のため体育館での実施となりましたが、当初は、会場を旧西峰小中学校のグランドを予定し、キャンプファイヤーやまき風呂のドラム缶風呂も用意するなど、アウトドア感の遊び心も加わり、新たな交流が生まれる兆しが見えてきました。
(2)林業用コンテナ苗の生産
・森林に囲まれた地区であること、農産物生産等で多くの住民が育苗の経験があること、新しい造林技術として林業用コンテナ苗の生産が進み始めたこと、遊休施設となっている旧西峰小中学校のグランドという造成不要の土地があることなどから、新たな産業の取り組みのアイデアとして、スギのコンテナ苗の生産に取り組んでみようということになりました。
・まずは、概要を掴むため、高知県立森林技術センターに講師をお願いし、平成26年10月20日に勉強会を開催しました。
・11月28日には、実際に林業用コンテナ苗の生産に数年前から取り組んでいる香美市の生産者を訪問し、栽培の現場を視察しました。
・そして、平成27年3月13日に開催された県林業種苗生産事業者講習会を6名が受講し、生産者の登録を行い、4月からの試験生産に向け、資材等の準備に取りかかりました。
■取組みのキャッチコピー「しあわせの里 西峰」!!
・取組みを進めるために、皆が気持ちを一つにできる言葉・キャッチコピーを作ってはという意見が出され、皆がアイデアを持ち寄り、平成27年3月15日第10回目の協議で、25の提案の中から、それぞれ提案者がプレゼンし、みんなで投票により決定。
・「幸せ」と「手と手を取り合い助け合う(しわ合わせ)」という2つの思いが込められています。
■集落活動センター「西峰」、運営組織「西峰地区活性化推進委員会」
・これまでの検討内容をまとめ、平成27年3月22日に、区長協議会や公民館、老人クラブや消防団などの既存の団体の代表者と、移住してきた方の代表者などで構成する運営組織「西峰地区活性化推進委員会」の設立総会を開催し、集落活動センター「西峰」を開所しました。
■今後の取組み
・各団体や地域のこれまでの支えあいの取り組みをベースに、コミュニティーの維持・再生を図るため、生活・安全部会、交流部会、産業部会の3部会の体制で、健康づくり・防災活動など7つの分野の中から、まずは、自分たちでできることから始めていきたいと考えていきます。
■地域支援企画員のサポート
・平成26年度は、集落活動センターの立上げに向けた準備ということで、役場プロジェクト推進室や地域おこし協力隊・集落支援員と連携し、地区での協議の進め方や勉強会の開催などを中心にサポートしてきました。
・平成27年度は、集落活動センターとしての活動がスタートしています。この秋には活動拠点となる施設も整備されることから、特に新たな交流や産業づくりの取組みを中心にサポートしてまいります。
大豊町地域支援企画員
電話0887-72-1281
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