公開日 2015年09月18日
【相談内容】 (愛媛県労働委員会)
突然解雇され、社長と話合いの場を持ちましたが、私の要求は受け入れられませんでした。このままでは納得がいかないので、個人として労働委員会などの機関を利用して解決を図りたいと思っています。どのような機関の利用が考えられますか。
【お答え】
労働委員会では、労働相談を受け、解決に向けた助言を行うほか、当事者間でトラブルが解決しない場合には、個別的労使紛争(個別労働関係紛争)のあっせんの申出(申請)を受け付けています。
労働委員会のあっせんは、労働問題の専門家のあっせん委員(あっせん員)が、当事者双方から主張をお聴きし、解決に結びつく合意点を探りながら話合いによる解決をお手伝いする制度です。公益、労働者、使用者を代表する委員が、3人一組で対応することが特長で、労働者・使用者それぞれの立場を理解している委員が関わりますので、安心して利用できます。
なお、料金がかかりませんし、申出書(申請書)も簡易な様式になっていますので、手続きは個人で十分可能です。
労働委員会以外では、各県の労働局(厚生労働省)において、紛争調整委員会によるあっせんを行っています。
また、弁護士会や社会保険労務士会などが、調停やあっせんを行っている場合があります。
他には、裁判所を利用することも考えられます。通常訴訟や民事調停など各種の手続きがありますが、ここでは労働審判制度を御紹介します。
労働審判は、労働審判官(裁判官)と労働関係の専門家である労働審判員2名で組織された労働審判委員会が、個別労働紛争を、3回以内の期日で審理し、適宜「調停」(話合いによる解決)を試み、「調停」がまとまらなければ、「労働審判」(事案の実情に即した判断)を行い、柔軟な解決を図る制度です。「労働審判」に対し、異議申立てがあれば、訴訟に移行します。
3回以内の期日で審理を行いますので、早期に的確な主張や立証を行うことが重要です。本人だけで手続きを行うことも可能ですが、多くの事件では、弁護士が代理人となっているようです。裁判の申立て手数料のほか、弁護士費用もかかることになりますので、費用面を十分考慮する必要があります。
なお、詳しくは、それぞれの機関にお問い合わせください。
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