公開日 2016年03月01日
【相談内容】 (香川県労働委員会)
昨年の4 月から、正社員として働いています。年次有給休暇を取得したいのですが、詳しく教えていただけませんか。
【お答え】
使用者は、採用後6 か月継続して勤務し、全労働日の8 割以上出勤した労働者に対し、6 か月経過後に10 労働日の有給休暇を与えなければいけないとされています。また、以降1 年毎に1 日ずつ、そして3 年6 か月後からは2 日ずつ加算され、最高20 日を限度として与えなければなりません(労働基準法第39 条)。これは、労働基準法が定める最低限度の基準ですから、事業所の就業規則等で上回ることは構いません。
お尋ねの場合では、6 か月経過後の10 月に、10 日の有給休暇が与えられなければなりません。採用日によって、年次有給休暇の取得が可能となる日は異なりますので確認してください。
年次有給休暇の取得については、1 日単位が原則ですが、使用者の同意があれば1 日単位取得の阻害とならない範囲で半日単位や、事業所に労使協定があれば5 日の範囲内で時間単位の取得ができます。
使用者は、労働者が指定した時季(日時)に休暇を与えなければなりません。事業(所属する課や係など)の正常な運営に支障がある場合には、付与する時季を変更することが可能ですが、取得することができるよう配慮することが求められます。したがって、年次有給休暇の取得を申請する場合は、業務の状況なども踏まえて、労使協定や就業規則等を参考に、早めに行うことが望ましいと言えます。なお、使用者は、年次有給休暇の取得を理由として、不利益な取扱いをしたり、取得の理由や目的を付与の条件としてはなりません。
年次有給休暇の権利取得後1 年間に取得できなかった付与日数は、あと1 年間繰り越され取得することができますが、2 年間内で取得できなかった年次有給休暇は時効によって消滅します。(労働基準法115 条)
なお、事業所によっては、労働基準法が定める年次有給休暇とは別に有給の特別休暇制度が設けられていることがあります。任意の制度ですので、取得の条件については、就業規則等で確認されておいた方がよいでしょう。
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