公開日 2017年03月21日
【相談内容】 (徳島県労働委員会)
働き始めて数か月して妊娠がわかりました。上司に伝えたところ、しばらくして解雇を告げられました。理由は協調性がないからと言われましたが、同僚とは問題なく関係を築けていたし、トラブルなどの心当たりはありません。納得がいかないのですが、どうすればいいですか。
【お答え】
男女雇用機会均等法では、事業主は、女性労働者について、妊娠・出産・産前産後休業の取得などを理由とした解雇その他不利益取扱いをしてはならず、妊娠中及び産後1 年以内の解雇は、「妊娠・出産・産前産後休業の取得等を理由とする解雇でないこと」を事業主が証明しない限り無効となることが定められています。(第9条第3項及び第4項)
そのため、相談者のケースでは、妊娠を伝えた後に解雇を告げられていることから、協調性の欠如を解雇理由としているものの、男女雇用機会均等法違反として、解雇が無効となる可能性があります。
また、仮に協調性が欠如していることが事実であったとしても、事業主は、原則としてその是正のための教育、指導を行うことが必要で、直ちに解雇することはできません。
いずれにしても、解雇理由について、会社に対し詳しい説明を求めることをお勧めします。その際、解雇理由証明書を請求することも可能です。(労働基準法第22条第2項)
会社から納得のいく説明がない場合は、労働委員会の「あっせん」制度の利用をご検討ください。あっせんは、公益( 中立)、労働者側、使用者側の三者構成の労働委員が、個々の労働者と使用者の間の紛争解決をお手伝いする制度で、無料でご利用いただけますので、解決方法の一つとしてぜひご検討ください。
なお、男女雇用機会均等法及び育児・介護休業法の改正により、平成29 年1月1日から、すべての事業主に、妊娠・出産等に関するハラスメントについての苦情・相談窓口の整備、ハラスメントがあった場合の迅速かつ適切な対応、再発防止が義務づけられています。労働局の雇用環境・均等室が、ハラスメントに関する相談対応や、内容に応じて事業主への指導等を行っております。
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