公開日 2020年05月27日
令和元年度 地域の皆さんの活動(地域支援企画員からの報告)
四万十町の取り組み(高幡ブロック)
【地域の概要】
仁井田・影野地区は四万十町(旧窪川地区)の東部に位置し、20集落からなる地区で、平成31年4月現在、801世帯1,572人(高齢化率43.6%)が暮らしています。地域内を国道56号線や鉄道が通っているほか、高速道路で高知市まで1時間足らず、インターチェンジが2ヶ所、道の駅「あぐり窪川」、コンビニエンスストアをはじめ商店もあり、他の中山間地域と比べて利便性は良い地域です。また、この地域で生産される水稲は仁井田米としてブランド化されており、その他の作物も含め農業が盛んな地域でもあります。
一方で、高速道路の延伸による地域内の交通量の減少や遊休施設の増加、また、他の中山間地域と同様に高齢化・少子化・人口減少も進行しており、平成25年7月には住民有志で「仁井田を考える会」を立ち上げ、地域の課題解決に向けた協議を行ってきました。
【これまでの取り組み】
○開所まで
・月1回のペースで「仁井田を考える会」を開催し、平成26年には地区として集落活動センター事業に参加していくことを決定しました。併せ
て、地域住民へのアンケートを実施し、地域の要望を調査したうえで、「台所部会」「交流部会」「サポート部会」「農業支援部会」の4
部会を設置しました。
・平成28年度開所を目標に、平成27年1月には「仁井田みらい会議」へ名称を変更、同年6月には発足以来初めて各部会が連携してブルーベ
リー祭りを行いました。そして、集落活動センター推進事業費補助金を活用し、影野地域にある旧影野保育所(平成24年2月閉園)を拠点と
して平成28年3月12日に集落活動センター「仁井田のりん家」を開所しました。
○開所から3年間
・各部会の個別活動のほかにも、交流部会やサポート部会に台所部会から料理を提供するなど部会同士の連携活動も行いました。
*台所部会 :惣菜・弁当販売(毎週木曜日)、仕出し料理、各種イベントへの出店
*交流部会 :居酒屋、ブルーベリー狩り、ヨガなど各種イベントの実施
*サポート部会:宅老所事業(毎週火曜日)、宅老メンバーで県内外へお出かけ
*農業支援部会:平成29年4月に一般社団法人「四万十農産」として独立
○開所4年目(~現在)
・各部会が開所3年間のうちに自立運営できる事業を見つけ、個別活動に励み、部会同士の連携活動も継続できています。
(例:台所部会はバイキング料理、鍋の振る舞い、イベント出店など地域内外での活動が増加、交流部はヨガをスポットから定期開催へ)
【課題と今後の展望】
これまで集落活動センターの自立運営を目指して、地域おこし協力隊や集落支援員、各種アドバイザー等の支援を受けてきました。しかし、地域住民の高齢化や人口減少による担い手不足により、地域住民のみで新しいイベントの企画・運営、事務局の役割(会計処理や会議で必要な書類作成など)を担うことが年々難しくなっています。
集落活動に携わってくれる方が自発的に増えたり、そういった作業ができる次世代が育つことがいちばんの理想ですが、地域内外からそのような方々を呼び込むことは決して簡単ではありません。地域の担い手を増やし、活力ある持続可能な地域となるためにも、今後一層、集落活動センターの活動を活性化・情報発信をするべく、地域支援企画員として役員会や各部会の会議への参加、各部会の活動の企画・運営への支援等を行っていきます。
【最後に】
集落活動センター「仁井田のりん家」が開所当初に掲げた『無理なく!気軽に!わいわいと!~それがこの地域の活性化に繋がれば~』という方針は、おそらく高知県内、日本全国の中山間地域の維持および活性化に共通して必要なことだと思います。また、この高知県が推進する集落活動センターという取り組み自体、行政でも第三者でもなく、『ここ』に住む『我々』が直面している課題を解決するためのものです。決して他人事ではありません。
皆様もご親戚、ご家族、もしくはご自身の将来についてお考えいただければ幸いです。
【この記事に関するお問い合わせ】
四万十町地域支援企画員 電話:0880-22-0531
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