公開日 2022年03月22日
地域商業活性化拠点「はれのば」を核とした中心市街地の活性化(四万十市/幡多ブロック)
1 Shimanto+Terraceはれのば ができるまで
四万十市中心商店街は、長年にわたり中心市街地の賑わいの中心としての役割を果たしてきました。しかし、近年、少子高齢化及び人口減少に伴う消費の減少やニーズの多様化、さらには大型店舗の郊外への立地等により空き店舗が増加するなど、厳しい状況が続いていました。
そうした中、平成22年度に、天神橋商店街の中央に位置する旧土豫銀行跡地が地権者より市に寄贈されたことを受け、市及び天神橋商店街で跡地の活用方法の議論が始まりました。市民アンケートや意見交換会を経て、商店街店主ら有志メンバーでの最終的な議論を重ね、平成29年度には、同メンバーの出資により「四万十にぎわい商店(株)」を設立。同社は、市のプロポーザルを通じて旧土豫銀行跡地活用事業の実施主体として選定され、拠点施設の基本設計を作成。平成30年度には、各商店街振興組合と県市を中心に組織する「四万十市中心商店街活性化協議会」が発足し、「四万十市中心商店街活性化計画」を策定。令和元年度には、国の「商店街活性化・観光消費創出事業補助金」と県の「地域経済活性化拠点施設整備等事業費補助金」を活用し、令和2年4月に「Shimanto+Terrace はれのば」がオープンしました。
2 Shimanto+Terraceはれのば の紹介
はれのばは、「笑顔がある。出会いがある。逢いたい人がいる。」をキャッチコピーとする、地域住民はもとより県内外の観光客等の求める機能を有した地域商業活性化拠点施設です。ここにいる人、ここに来る人、地元や店が魅力となって商店街等に継続的な賑わいをもたらす役割を担っており、施設は大きく分けて3つのエリアに分けられます。
①施設の顔となるテラスを併設したカフェ
にぎわい商店(株)の直営カフェであるcafe n2では、地元の新鮮な農産物を使ったランチや本格エスプレッソマシンを使ったドリンクなどを提供しています。
②飲食テナントエリア
四万十牛本舗いぶき(焼肉屋)、BarCuore(カクテルバー)、まんしゅう四万十中村店(ジャン麺専門店)、コの字サカバmihoki(小料理居酒屋)
の4店舗があり、地元の食材を使用したメニューなどが楽しめます。
③公共スペース
デッキのほかイベント用ステージが設けられており、地域内外からの持ち込みイベントに使用して頂けるよう、無料で貸し出しを行っています。
3 これまでの取り組み:拠点施設の魅力向上と情報発信
①直営カフェの魅力向上(実施主体:四万十にぎわい商店(株))
施設の顔となる直営カフェでは、日頃からメニューの改良や試作に取り組み、新たなサービスを提供しています。また、建築物としても高い評価を受け、様々な賞を受賞しました。(グッドデザイン賞、日本空間デザイン賞大規模商業空間部門銅賞、高知県木の文化賞、高知県建築文化賞)
②イベントの実施、運営支援(実施主体:四万十にぎわい商店(株))
新型コロナウイルス感染症の状況を見ながらではありましたが、ビアガーデンや音楽祭、写真展などの実施、e-sports大会や高知県芸術祭オープニングイベントなどの持込みイベントの運営支援を行いました。
4 これまでの取り組み:中心市街地エリアへのシャワー効果
①中心商店街に人を呼び込む仕組み作り(事業実施主体:四万十市中心商店街活性化協議会、四万十にぎわい商店(株)、四万十市)
・身内で商店街ツアーの実施
商店街の店主同士で互いの店を訪問しサービスを受け、互いにフィードバックを行うことで、各店舗の強みの明確化や広告、宣伝のブラッシュアップを行いました。
・玉姫さまおまちLOILOIプロジェクト
四万十市商店街振興組合連合会女性部「四万十玉姫の会」では、全国商店街支援センターの繁盛店づくり支援事業を活用し、Youtubeでの「四万十玉姫の会おかみさんチャンネル」の開設、公式LINEアカウントの開設、商店街マップのリニューアル、玉姫の会ポスターの作成などを行いました。
②チャレンジショップ事業(事業実施主体:天神橋商店街)
天神橋商店街にチャレンジショップを設置しています。令和2年度は2名のチャレンジャーが卒業後、中心商店街に出店しました。現在は、2名のチャレンジャーが将来の開業に向け、チャレンジショップに出店しています。
5 今後の動き
コロナ禍のオープンでしたが、はれのばをきっかけに、「賑わいが戻ってきた」、「これまで商店街で見かけることが少なかった中高生や子育て世代などの姿を見かけるようになった」といった商店街店主の方々の声が聞かれるようになりました。また、定期的に開催していた従来のイベント等がコロナの影響で延期となる中で、商店街と連携したイベントや持込みイベント等の実施により、地域の皆さんは新たな賑わい創出に一定の効果を感じているようです。
今後も引き続き直営カフェの魅力向上と主催イベントの実施、持ち込みイベントへの運営支援に継続して取り組みます。また、中心商店街から中心市街地までへのシャワー効果が拡大されるよう、身内で商店街ツアーや商店街広報誌の発刊、玉姫の会の取組みに加え、まちのポータルサイトでの情報発信なども行っていく予定です。
6 地域支援企画員としての関わり
これらの取組みは幡多地域アクションプラン「地域商業活性化拠点「はれのば」を核とした中心市街地の活性化」に位置づけており、中心市街地の活性化を目的に四万十市や関係機関などと連携しながら支援を行っています。具体的には、毎月開催される、にぎわい商店(株)役員会や玉姫の会定例会、チャレンジショップ運営委員会などに地域支援企画員も参画し、みなさんと一緒に知恵を出し合い活性化に向けて取り組んでいます。また、産業振興アドバイザー制度の活用提案やイベント情報の提供、各関係機関との調整などを行っています。
今後も、商店街の皆様と一緒に、はれのばを核とした中心市街地の活性化を目指して、地域支援企画員として全力で支援していきたいと考えています。
7 最後に
はれのばや商店街では、イベント情報などをホームページやSNSで発信していますので、興味がある方はぜひご覧ください!
はれのば→ https://harenoba-shimanto.com/
cafe n2 → https://www.instagram.com/cafe._n2/?hl=ja
天神橋商店街→ http://challengetenjinbashi.blog.fc2.com/
玉姫の会→ https://tamahime4.wixsite.com/shimanto
この記事に関するお問い合わせ
四万十市地域支援企画員 電話:0880-34-1103
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