公開日 2022年09月20日
磁石の誤飲事故
磁石は磁石同士、磁石と磁石に付く金属でくっつく性質があります。この特性により、誤飲した場合には、消化管を挟んで引き合って固定され、自然に排泄されなくなることがあります。磁石の圧力がかかった部分の血流が止まり、そのまま時間が経過すると壊死して消化管に穴が開いたり、腸閉塞を引き起こしたりして、開腹手術が必要になるほど重篤な症状を引き起こすおそれがあります。
ネオジム磁石製のマグネットセット
球や立方体の形状の小さなネオジム磁石そのものを、数十から数百個をセットにした製品が、マグネットボールやマグネットキューブ等と呼ばれ、インターネット通信販売サイト等で販売されています。商品名やうたい文句として、「パズル」、「おもちゃ」、「玩具」又は「知育」といった表示が多く見られます。また、磁石に着色したカラフルな製品も販売されています。
マグネットセットには以下のような特徴があるため、誤飲事故にはより注意が必要です。小さな子どもには、マグネットセットを触らせないようにしましょう。
○磁石単体の大きさが数ミリと小さく、小さな子どもが容易に誤飲するサイズ
○数が多いため、一部が無くなっても気付きにくい
○ネオジム磁石は一般的なフェライト磁石の10倍以上の磁力があり、挟み込む力が強い
消費者へのアドバイス
(1)強力な磁力を持つマグネットセットは子どもの使用を想定した玩具ではありません。子どもには触れさせないようにしましょう。
マグネットセットの磁石を複数個誤飲すると、消化管を挟んで磁石が引き合い、消化管に穴が開くおそれがあります。
マグネットセットは子どもの使用を想定した玩具ではありません。子どもがいるご家庭では購入を控えましょう。また、既にお持ちのご家庭では、子どもに触れさせないよう、子どもが容易に持ち出せない場所に保管するようにしましょう。
(2)誤飲した可能性がある場合には、すぐに医療機関を受診しましょう。
強力な磁力を持つマグネットセットの磁石を複数個誤飲しても、すぐに症状が現れるわけではありません。
子どもが複数個の磁石を誤飲した可能性がある場合は、直ちに医療機関を受診しましょう。また、受診する際は、商品やパッケージを持参するなどして、医師に誤飲したものに関する情報をできるだけ伝えるようにしましょう。
参考リンク
国民生活センター「強力な磁力を持つネオジム磁石製のマグネットセットの誤飲事故が再発!」(2022年9月14日)
消費者庁「「磁石」や「吸水樹脂ボール」の誤飲に注意! - 飲み込んだ後、開腹手術を要する事故が発生 - 」(2022年3月24日)
経済産業省「ネオジム磁石製のマグネットセットによる子どもの誤飲事故の防止について(注意喚起及び協力要請)」(2022年6月24日)
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