公開日 2024年02月08日
安芸地域本部・SDGsワーキンググループの取り組み(室戸市ほか/安芸ブロック)
1 ワーキンググループ立ち上げ経緯
今般、何かと話題のSDGs。よく聞く言葉でも具体的には何を意味するのか分からない、分かっていても取り組み方が分からない、と感じる人も多いのではないでしょうか。
県では、第4期産業振興計画の重点ポイントに「SDGsの広がりによる持続可能な地域社会づくり」を掲げ、「こうちSDGs推進企業登録制度(以下、「SDGs登録制度」という。)」や「高知県SDGs推進アドバイザー制度(以下、「アドバイザー制度」という。)」などを創設したところですが、未だ県全体への普及には至っていません。
そこで令和4年8月、室戸市・東洋町・北川村・馬路村担当の地域支援企画員4名でワーキンググループを組織し、安芸地域でのSDGs推進をテーマに活動を始めました。
県では、第4期産業振興計画の重点ポイントに「SDGsの広がりによる持続可能な地域社会づくり」を掲げ、「こうちSDGs推進企業登録制度(以下、「SDGs登録制度」という。)」や「高知県SDGs推進アドバイザー制度(以下、「アドバイザー制度」という。)」などを創設したところですが、未だ県全体への普及には至っていません。
そこで令和4年8月、室戸市・東洋町・北川村・馬路村担当の地域支援企画員4名でワーキンググループを組織し、安芸地域でのSDGs推進をテーマに活動を始めました。
2 取り組み内容
(1)情報収集と制度の周知
SDGsの概要や支援策について情報収集を行ったところ、SDGsは「もったいない」などの日本的思想に大きく通じていることに気づきました。令和4年9月時点では、SDGs登録制度の全事業者229社のうち安芸地域は6社でしたが、未登録の事業者の中にも既にSDGsの考え方に沿った事業活動を行っている方が多いのではないかと考えました。もしそうであれば、「SDGsの登録事業者」を増やすことで、既にそれぞれが実施しているSDGsを「見える化」でき、安芸地域のSDGs推進につながるのではないかという仮説を立てました。
この仮説をもとに、いくつかの事業者へ下記の点を意識的に伝えながら、制度活用の声かけを行いました。
SDGsの概要や支援策について情報収集を行ったところ、SDGsは「もったいない」などの日本的思想に大きく通じていることに気づきました。令和4年9月時点では、SDGs登録制度の全事業者229社のうち安芸地域は6社でしたが、未登録の事業者の中にも既にSDGsの考え方に沿った事業活動を行っている方が多いのではないかと考えました。もしそうであれば、「SDGsの登録事業者」を増やすことで、既にそれぞれが実施しているSDGsを「見える化」でき、安芸地域のSDGs推進につながるのではないかという仮説を立てました。
この仮説をもとに、いくつかの事業者へ下記の点を意識的に伝えながら、制度活用の声かけを行いました。
・SDGsはハードルが高いと思われやすいが
現在の取り組みがすでにSDGsの考え方に沿った活動かもしれないこと
・SDGs推進企業登録に向けた書類作成が困難だと感じる場合は
アドバイザー制度を無料で活用できること
・SDGsに取り組むことは地域・日本・世界にとって意義深いことだが
自社の経営リスク等を見直す際にも役立つこと
現在の取り組みがすでにSDGsの考え方に沿った活動かもしれないこと
・SDGs推進企業登録に向けた書類作成が困難だと感じる場合は
アドバイザー制度を無料で活用できること
・SDGsに取り組むことは地域・日本・世界にとって意義深いことだが
自社の経営リスク等を見直す際にも役立つこと
その結果、3事業者(室戸市2社、安芸市1社)がSDGs登録制度を、うち2事業者がアドバイザー制度を活用することとなりました。
(当時、安芸地域では初めてアドバイザー制度を活用)
(2)スカイアンドシー・ムロトに対する支援
アドバイザー制度を活用し、SDGs推進企業の登録まで至った事例を紹介します。
スカイアンドシー・ムロトは、ゲストハウスの運営のほか、室戸産金目鯛を使った「コンフィ」や「室戸のこだわりパウンドケーキ」等を製造・販売している室戸市内の小規模事業者です。地元産食材を多く活用しているためSDGsとの親和性が高く、また外商の際に県内外へ取り組みをアピールする意義は大きいことから、両制度を紹介しました。
アドバイザー制度を活用し、SDGs推進企業の登録まで至った事例を紹介します。
スカイアンドシー・ムロトは、ゲストハウスの運営のほか、室戸産金目鯛を使った「コンフィ」や「室戸のこだわりパウンドケーキ」等を製造・販売している室戸市内の小規模事業者です。地元産食材を多く活用しているためSDGsとの親和性が高く、また外商の際に県内外へ取り組みをアピールする意義は大きいことから、両制度を紹介しました。
すると、「ぜひやってみたい。アドバイザーとともに登録を目指せるのは安心。」との返事があったので、県のリストから食品製造等の専門家を紹介し、日程調整や申請書類作成等もサポートしました。
アドバイザー派遣は計3回行われ、初回はSDGsの概要や取り組む意義等の説明、2回目以降は登録申請に必要なチェックリストの作成を行いました。
この場への同席を通じて、普段の取り組みが結果的にはSDGsに繋がっていたり、チェックリスト作成が新たに取り組むSDGsを見つけるきっかけにもなることに気づきました。一方チェックリストは、「差別を防ぐ教育・相談体制の整備」や「経営理念の社内共有」など、会社等の組織を前提とした項目となっているため、個人事業主にとっては埋めづらい項目があることも実感しました。
スカイアンドシー・ムロトからは「実施事業の多くが既にSDGsの考えに近いものであること、SDGsの取り組みに事業規模は関係ないことが分かった。また、改めて今後の経営方針を考える機会にもなったので、ビジネス的にも有効な手段だと思った。」との感想をいただき、ワーキンググループの活動としても手応えのあるものとなりました。
アドバイザー派遣は計3回行われ、初回はSDGsの概要や取り組む意義等の説明、2回目以降は登録申請に必要なチェックリストの作成を行いました。
この場への同席を通じて、普段の取り組みが結果的にはSDGsに繋がっていたり、チェックリスト作成が新たに取り組むSDGsを見つけるきっかけにもなることに気づきました。一方チェックリストは、「差別を防ぐ教育・相談体制の整備」や「経営理念の社内共有」など、会社等の組織を前提とした項目となっているため、個人事業主にとっては埋めづらい項目があることも実感しました。
スカイアンドシー・ムロトからは「実施事業の多くが既にSDGsの考えに近いものであること、SDGsの取り組みに事業規模は関係ないことが分かった。また、改めて今後の経営方針を考える機会にもなったので、ビジネス的にも有効な手段だと思った。」との感想をいただき、ワーキンググループの活動としても手応えのあるものとなりました。
左写真はチェックリスト作成を行っている様子。
左からスカイアンドシー・ムロトの河合代表、右手前がSDGs推進アドバイザーの岡本氏
右奥が支援員です。
3 今後の動き・展望
室戸市内には、令和5年度でのSDGs企業登録を目指している事業者がいるため、引き続き支援していきたいと考えています。
今回のワーキンググループ活動を通じて、改めて日頃の活動の多くがSDGsに結びつきやすいと実感しました。今後は、スカイアンドシー・ムロトを一つのモデル事例として、安芸地域の事業者に積極的に声かけを行い、それぞれの活動のなかに既に根付いている「SDGs」を可視化し、外部に発信するきっかけづくりをしていきたいと考えています。
今回のワーキンググループ活動を通じて、改めて日頃の活動の多くがSDGsに結びつきやすいと実感しました。今後は、スカイアンドシー・ムロトを一つのモデル事例として、安芸地域の事業者に積極的に声かけを行い、それぞれの活動のなかに既に根付いている「SDGs」を可視化し、外部に発信するきっかけづくりをしていきたいと考えています。
【制度等に関する情報】
○こうちSDGs推進企業登録制度について
→https://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/120801/sdgs-touroku.html
○高知県SDGs推進アドバイザー制度について
→https://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/120801/sdgs-adviser.html
○こうちSDGs推進企業登録制度について
→https://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/120801/sdgs-touroku.html
○高知県SDGs推進アドバイザー制度について
→https://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/120801/sdgs-adviser.html
【企業紹介】
○スカイアンドシー・ムロトHP
→https://skyandsea.jp/
○スカイアンドシー・ムロトHP
→https://skyandsea.jp/
この記事に関するお問い合わせ
室戸市地域支援企画員 電話:0887-22-0846
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所在地: | 〒780-8570 高知県高知市丸ノ内1丁目2番20号 | |
電話: | 企画調整担当 | 088-823-9333 |
成長戦略担当 | 088-823-9049 | |
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メール: | 120801@ken.pref.kochi.lg.jp |