公開日 2024年02月08日
安芸市中心商店街等の新たな取り組み~まちのにぎわいづくりと地域内の連携~(安芸市/安芸ブロック)
1 安芸市中心商店街等振興計画の策定
安芸市では、県立高校の統合や市役所新庁舎建設に伴う施設移転に加え、高規格道路の整備等が進んでおり、今後、人の流れや商業環境の変化が予想されています。
こうした変化に対応するため、安芸商工会議所が事務局となり市内事業者や関係機関、高校生等が参加したワークショップを開催し、地域資源の洗い出しや取り組みのアイデア出し等を行い、令和4年5月に「安芸市中心商店街等振興計画」(以下、「振興計画」という。)を策定しました。現在、ワークショップにより生まれた6グループ(①イベント ②回遊の仕組みづくり ③交流の場づくり ④自然 ⑤商店街の魅力向上 ⑥情報発信)を中心に取り組みが進んでいます。
2 これまでの取り組み
振興計画に基づき、令和4年度に実施した主な取り組みを紹介します。
(1)農福連携軽トラマルシェ
安芸市で農福連携に取り組む「一般社団法人こうち絆ファーム」の協力により、安芸市が冬春なすの一大生産地であることのPRや商店街のにぎわいの創出を目的として、「農福連携軽トラマルシェ」を6月と1月に開催しました。6月には、軽トラに山ほど積んだなすの詰め放題を、1月には大鍋に作ったなす煮(つみれになす等を入れた具だくさんの味噌鍋)の販売を中心に、地元商店やJA女性部なども出店して開催し、1月には約1,000人の来場者がありました。
(2)高校生マルシェ
安芸本町商店街の空き店舗において、若者の安芸本町商店街への愛着を育み、街のにぎわいを創出することを目的として、「高校生マルシェ」を10月と3月に開催しました。商店街事業者や地元住民等から集めた商品で行うバザーを中心に、高校生ボランティアによるわたあめや飲料品の販売、スーパーボールすくいやボーリング、フォトスポットの設置などのほか、キッチンカーの出店もあり、高校生だけでなく家族連れや近隣住民らでにぎわいました。
(ポスター:安芸高校生作成)
(3)たまり場
「誰でも気軽に交流できる場」として、6月から毎月1回「たまり場」を開催しています。この交流の場では、市内の様々な業種の事業者や金融機関、学校関係者等が毎回20人前後集まり、各グループの取り組みの情報交換やイベントへの協力依頼のほか、それぞれの商売や仕事への想いをみんなで聞いて意見交換するなど交流を深めています。
(4)東洋的漫遊祭と浜弁当とのコラボレーション
市内の複数の事業者が企画するトゥクトゥクを活用した土居廓中~海岸エリアを回遊するイベント「東洋的漫遊祭」に、ワークショップで生まれた「浜弁当(浜でお弁当を食べる地域の風習の復活)」を組み込んで10月に開催することになりました。この企画を「たまり場」で報告したところ、さらに安芸高校と安芸桜ケ丘高校の生徒らによる「かがりビーチ~安芸に火を灯そう~」(浜 zone prime 2022実行委員会主催)も同日に開催しようとなり、いくつもの取り組みがコラボレーションした幅広い年齢層が楽しめるイベントとなりました。
(5)MAPの作成・インターネットでの発信
ワークショップをきっかけに、ふるさとの未来のために活動する事業者が集まった市民団体「For the futuer」が発足し、市内外の方に安芸市の魅力ある場所を知ってもらい訪れてもらうことを目的として、住民ライターが飲食店や商店、見どころを紹介するまち歩きMAPを作成しました。安芸駅のぢばさん市場や安芸市観光情報センター等で配布しています。SNSを活用した店舗情報の発信も現在準備中です。
3 今後の動き
コロナ感染症の影響がある中での取り組み開始となりましたが、イベント会場では、スタッフや来場者から「久々に商店街に賑わいがあった」、「これまで商店街から足が遠ざかっていた高校生が商店街で活動してくれて嬉しい」、「今後も開催してほしい」という声が多く聞かれ、イベントグループのメンバーとして取り組んだ商店街店主らも想定以上の反響に達成感を感じていました。
また、これらの取り組みを通じて、事業者間だけでなく事業者と高校生との交流や関係機関・行政との関わりなど、新しい連携が生まれています。
現在、これらの取り組みはワークショップメンバーを中心に実施されていますが、事業の継続性を考えると、もっと関係者の輪が広がっていく必要があります。今後も市内事業者、学校、行政、市民の交流の場を通して、協力者を増やしながら、様々な取り組みを展開してにぎわいと活力のある中心商店街等を目指します。
4 地域支援企画員としての関わり
上記の取り組みは、安芸地域アクションプラン「No.11 安芸本町商店街を中心とする地域の活性化」に位置づけており、地域住民、事業者、安芸本町商店街振興組合、安芸商工会議所、安芸市等と共に協議を重ね、イベントでの運営支援を行うほか、産業振興アドバイザー制度の活用案内等を行いました。特に高校生マルシェの準備においては、活動資金がない中でどうやってイベント等を開催するかメンバーと頭を悩ませ、イベント内容が事業の目的に合っているかその都度投げかけながら取り組みを実施してきました。
引き続き、ワークショップにより生まれたグループと地域の事業者とのさらなる連携促進を図りながら、関係者と共に、安芸市中心商店街等の活性化に向けて支援していきたいと考えています。
安芸本町商店街振興組合のInstagramはこちら
⇒https://www.instagram.com/aki_honmachi_shopping_street/
高校生マルシェのInstagramはこちら
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