松本 勉

公開日 2024年02月02日

更新日 2024年01月31日

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高校卒業後の昭和58年に有限会社左官 松本組に入社。土佐漆喰彫刻の名人である祖父・茂明(しげあき)氏からその技能を学び、「土佐漆喰彫刻」を現在に伝える継承者となる。
松本氏が創り出す龍彫刻は、龍の頭や波しぶきなどが大胆に壁から張り出し、立体的で躍動感がある。
また左官業40年の知識と経験をいかし、土佐漆喰で建造された伝統的な建物の屋根や壁などの復元修理おいても、建物と風景の調和を意識した独自の技法を用いるなど優れた技能を有している。
所属団体の役員として各種講習会で土佐漆喰の講師を務めるほか、県内の技術学校や工業高校で左官講習を行うなど、土佐漆喰の魅力と技能の伝承に努めるとともに、後継者の育成に貢献している。

◆技のみどころ <こだわり>
 土佐漆喰彫刻に限らず左官仕事全般に言えることですが、材料に流動性がある間だけが勝負どころです。
 その限られた時間内で技を仕掛けていく。
 ある程度は、経験からおさめていけるのですが、何か表現方法が閃いたときに、一気に形を作っていく感じです。

◆「夢」 <挑戦・目標>
 左官仕事には、物理的な制限が少ないのが特徴と言えます。
 塗り続けられる限りですが、大きな造形物等に挑戦してみたいです。
 高知には土佐漆喰という優れた材料があり、その独特な素材で何か心に留まる造形物や建築に携われたらと思っています。

◆「ひとこと」
 「土佐の匠」認定いただき、大変うれしく思っています。
 育ててくださった先輩方や、仕事をくださるお施主様、設計士様、工務店様等、お世話になった方々に感謝し、これからも精進していきます。

◆これから「ものづくり」の道に進もうとする方へ
 限られた時間の中で均一な精度の物を作っていく。
 それは、熟練された技術力と経験から作られると思います。
 また一方で、それに代わる新しい作業方法を模索していくのも、ものづくりの大切なところだと思います。
 ぜひ若い方の発想もいただきながら、後世に残していくべき技術にも興味を持っていただきたいです。

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中村高等技術学校で指導を行う松本氏 松本氏が制作した土佐漆喰の龍彫刻

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