公開日 2024年02月16日
更新日 2024年09月10日
1 高知県史編さんの背景と目的
前回の県史編さん(昭和38年から52年)から40年以上が経過し、当時より歴史
研究が進展していること、世代交代や大規模災害の発生等により、地域に残されている
貴重な歴史資料の散逸が懸念されることなどから、県政150年にあたる令和3年度から
新たな高知県史の編さん事業を開始しました。
本県のあゆみを後世にしっかりと伝え残すことで、本県の歴史への理解と地域への愛着
を促すとともに、県史編さんにかかる調査活動の場では、将来歴史研究を担う人材を育成
していきます。
2 高知県史編さんの基本的な方向性
令和3年10月に策定した「高知県史編さん基本方針」に基づき、以下の方向性の
もと、8つの分野(古代・中世、近世、近代、現代、考古、民俗、文化財、自然)で
構成される「高知県史」を、20年(令和3年から22年)かけて編さんする予定
です。
・日本と世界の歴史の流れの中で、本県の歴史的な変遷をとらえる
・(本編)図版等を多く活用し、県民に分かりやすく親しまれる記述にする
・(資料編)地域の偏在がないように、本県の特徴的な資料を採録する
・資料はデータ収集を原則とし、将来的に幅広く利活用できるようにする
・市町村や関係団体と連携し、多くの県民が携わる体制をつくる
各分野を担当する専門部会では、それぞれ「編集方針」を策定し、新たな県史の目指す
方向性を共有しながら、日々調査活動に取り組んでいます。
○編集方針・近世[PDF:135KB]
※他の部会も順次公開します。
3 高知県史編さんに関わる組織
○編さん委員会
:高知県知事を委員長とし、全体の進捗管理や重要事項の決定等を行います。
委員長 | 濵田 省司 | 高知県知事 |
副委員長(県史監修者) | 藤井 讓治 | 京都大学 名誉教授 |
委 員 | 古谷 純代 | 高知県商工会議所連合会 副会頭 |
委 員 | 中平 雅彦 | 株式会社高知新聞社 代表取締役社長 |
委 員 | 宅間 一之 | 土佐史談会 会長 |
委 員 | 長岡 辰治 | 高知県高等学校長協会 会長 |
委 員 | 宇佐美 佳枝 | 高知県小中学校長会 副会長 |
委 員 | 桑名 龍吾 | 高知県市長会 会長 |
委 員 | 池田 三男 | 高知県町村会 会長 |
委 員 | 長岡 幹泰 | 高知県教育長 |
委員(古代・中世部会長) | 井上 聡 | 東京大学史料編纂所 准教授 |
委員(近世部会) | 渡部 淳 | 高知県立高知城歴史博物館 館長 |
委員(近代部会) | 羽賀 祥二 | 名古屋大学 名誉教授 |
委員(現代部会) | 大門 正克 | 横浜国立大学 名誉教授 |
委員(考古部会) | 鋤柄 俊夫 | 同志社大学 嘱託研究員 |
委員(民俗部会) | 常光 徹 | 国立歴史民俗博物館 名誉教授 |
委員(文化財部会) | 岡本 桂典 | 高知県文化財保護審議会 会長 |
委員(自然部会) | 原 忠 | 高知大学理工学部 教授 |
○編集委員会
:県史監修者を委員長とし、各専門部会の部会長と副部会長が委員です。編集に
かかる総括的な協議や資料調査・専門部会間の調整を行います。
○専門部会
:県史を構成する8つの分野ごとに設置し、資料調査や各巻の編集・執筆
などを行います。
(各専門部会委員名簿)[PDF:107KB]
○事務局
:高知県文化生活部歴史文化財課県史編さん室に置き、各部会の運営や
調査活動の補助を行います。
4 主な取り組み
○県内外で、資料調査を行っています!
近世部会:江戸時代に久重山村(現在の芸西村久重地区)の村役人を
務めた旧家に伝わる古文書の調査をしました。
近代部会:明治大正期の旧村役場資料(現在の安芸市川北地区など)
を調査しました。
民俗部会:中土佐町久礼の鎌田港の倉庫に保管されている様々な
民具(農林漁業用具、生活用具など)を調査しました。
現代部会:幡多ゼミナール資料館で、ビキニ被曝事件の支援活動
について、聞き取り調査を行いました。
そのほかの現代部会の調査活動はこちらです。
(調査日:令和6年3月25日)旧県立帰全農場及び同窓会組織「帰全会」への調査[PDF:539KB]
○令和6年度から考古部会の調査が始まります!
令和6年4月から、新たに考古部会が立ち上がりました。
県内に多く所在する遺跡や遺物の、新たな意味や価値をお伝えできるよう
調査を進めてまいります。
○歴史資料調査隊養成講座を行っています!
歴史資料調査は、史料(資料)撮影や古文書の解読、目録データの
作成など、膨大な量の作業が必要です。
これらの作業を手伝っていただくために、高知城歴史博物館の協力の
もと、主に高知県内の大学生を対象に「歴史資料調査隊」養成講座
を開催しました。参加者の皆さんには歴史資料の扱い方法や史料(資料)
撮影の方法などを、学んでいただきました。
講座を修了された事を条件に、県の会計年度任用職員(日々雇用)
として雇用し、日々の調査作業を進めています。
実際の講座の様子はこちらです。
<歴史資料調査隊養成講座(資料撮影編)>[PDF:1010KB]
<歴史資料調査隊養成講座(史料解読編)>[PDF:722KB]
○県文化広報誌「とさぶし」に、県史の特集記事を連載しています!
○情報提供のお願い
高知県史編さんにあたっては、地域で受け継がれた歴史資料の調査を実施しています。
ご自宅の建て替えや代替わりなどで、地域に伝え残された歴史資料が失われつつあります。
皆さんの周りで古い文書や昔の道具などの情報がありましたら、ぜひ県史編さん室まで
ご一報ください。
内容をお聞きしまして場合により、調査にお伺いさせていただきます。
また、実物の収集はしておりませんが、資料の保存方法についてはご相談をお受けしております。
ご協力をお願いいたします。
この記事に関するお問い合わせ
所在地: | 〒780-8570 高知県高知市丸ノ内1丁目2番20号(本庁舎5階) |
電話: | 088-823-9112 |
ファックス: | 088-823-9063 |
メール: | 142001@ken.pref.kochi.lg.jp |
住所: | 〒780-0870 高知県高知市本町4丁目1-35(高知県自治会館4階) |
電話: | 088-821-7950 |
ファックス: | 088-821-7953 |
メール: | 142001@ken.pref.kochi.lg.jp |
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