公開日 2024年03月27日
更新日 2024年02月22日
土佐はちきん地鶏事業の活性化の取り組み（大川村／嶺北ブロック）
１ 土佐はちきん地鶏の特徴
土佐はちきん地鶏は、高知県原産の土佐九斤（とさくきん）の雄を大軍鶏（おおしゃも）の雌に掛け合わせた雄と、白色プリマスロックの雌を交配して高知県畜産試験場が開発した地鶏です。
肉質はブロイラーに比べて脂肪が少なく、ほどよい歯ごたえがあり、冷凍してもドリップ（肉汁漏出）が少ないため、アミノ酸などのうまみ成分が失われにくいという特徴があります。
２ 大川村で生産～処理加工～販売まで一貫体制！
畜産を村の基幹産業として取り組んでいる大川村では、平成20年度から土佐はちきん地鶏の本格的な生産を始めました。一定の気温を維持することが必要となる地鶏の飼育において、大川村の環境は厳しいですが、村の豊かな自然の中で、ストレスのない平飼いにより、ゆったりとした環境で大切に育てられています。
種鶏による卵の生産・孵卵・育成までは(株)むらびと本舗が担っており、現在、年間約６万羽を出荷しています。生産開始当初は村外の業者に委託していた処理加工ですが、平成29年度に国の地方創生推進交付金と高知県産業振興推進総合支援事業費補助金を活用して、村が「大川村土佐はちきん地鶏食鳥処理施設」を整備し、(一社)大川村ふるさとむら公社において処理加工と販売を担うことになりました。
これによって、生産～処理加工～販売までの一貫体制が村内で構築され現在に至っています。
３ これまでの取り組みと課題
土佐はちきん地鶏の販売を担う大川村ふるさとむら公社では、関東や関西圏等での地道な営業活動を展開し、県内外の外食産業事業者等との取引も拡大しています。最近では、ハンバーグやソーセージ、ぽん酢などの加工品の製造や販売にも力を入れており、嶺北地域や愛媛県西条市・新居浜市の市町村役場や病院、高知県庁や県との包括協定企業（生命保険会社など）にも訪問販売に出かけるなど、加工品の売上増にも積極的に取り組んでいます。
しかしながら、コロナ禍における外食産業の低迷による飲食店向けの販売低下や、他県の有名地鶏と比較しても県外ではまだまだブランド力が弱いため、土佐はちきん地鶏の販売実績は、まだ道半ばとなっています。
４ 地域支援企画員としての関わり・今後の展望
土佐はちきん地鶏の知名度アップと売上増に少しでも貢献できるように、地域支援企画員として、大川村ふるさとむら公社が行うイベント販売等に同行し、土佐はちきん地鶏・大川村の観光PRをさせていただきました。（村内での「はちきんカーニバル」や「謝肉祭」、東京原宿での「スーパーよさこい」や、「ロハスフェスタ東京2023」）
また、県庁販売や包括協定企業の高知オフィスへの訪問販売の支援もさせていただき、土佐はちきん地鶏の販売促進に微力ながら関わることができたと思っています。
一番大事なことは、土佐はちきん地鶏事業が軌道に乗り発展していくことです。むらびと本舗や大川村ふるさとむら公社の収支状況、事業の進捗状況を定期的にヒアリングし、課題等を速やかに関係者で共有することで、収支改善や販促活動における適切な支援が迅速に実施できるように心がけています。
土佐はちきん地鶏は、地鶏ならではのやわらかすぎず硬すぎない歯ごたえと、ヘルシーさが特徴です。焼く・揚げる・炒めるといった様々な料理に適した高品質でおいしい地鶏です。
今後も首都圏飲食店等をターゲットに販路拡大とブランド化を目指すとともに、「はちきん食べようカーニバル」や「謝肉祭」などの各種イベントを継続実施し、今以上の知名度向上につながれば、他県の地鶏にも負けない本県を代表する特産品の1つになると考えています。
大川村、むらびと本舗、大川村ふるさとむら公社が一丸となって、土佐はちきん地鶏事業の経営改善を図っていきながら、人口約360人、離島を除くと全国で２番目に人口が少ない大川村が、畜産でもっと元気になるように、今後も土佐はちきん地鶏事業の発展のため、関係者の皆さんと連携しながら地域支援企画員として全力で伴走支援していきます。
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土佐町・大川村地域支援企画員 電話：0887-70-1390
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