公開日 2024年03月05日
ペットを飼うことは家族が増えるのと同じです。その命に責任と愛情を持って適切に飼いましょう。
ペットについて正しい知識を得る
動物の種類に合った飼い方や生態、本能や習性について、獣医師などの専門家に相談したり、専門家の書いた本などから正しい知識を得ましょう。
また、飼い主が守らなければならないことについてどのようなことがあるか知っておきましょう。例えば、犬の飼い主には『市町村役場での飼い犬の登録』、『毎年1回の狂犬病予防注射の接種』、『登録の鑑札と注射済票を飼い犬につけること』といった義務があります。
健康管理と繁殖制限措置
正しい知識に基づいて、飼養環境を整え、適切な食事をあげましょう。毎日しっかりと世話や観察することで、いち早く異常をみつけられるでしょう。いつもと様子が違うときは、早めに動物病院を受診しましょう。
繁殖を予定していないのなら、繁殖制限措置を行いましょう。犬や猫などの場合、望まない繁殖を防ぐ確実な方法は不妊・去勢手術です。
犬は年1~2回出産し、1回に出産する子犬の数は5~10頭ほどです。猫は年3回程度出産し、1回の出産で4~8頭の子猫を産みます。きちんと世話できる以上の数をかかえてしまうと、適切な世話が行き届かず動物を苦しめるばかりでなく、臭いや鳴き声などで近所の人たちに大きな迷惑をかけてしまいます。
不妊・去勢手術は望まない子犬や子猫が産まれないだけでなく、性的なストレスによる問題行動が減り、生殖器の病気や性ホルモンの影響による病気のリスクが減ります。
犬や猫はもちろん、人も幸せであるためにも、不妊・去勢手術をしてください。
必要なしつけ
しつけをすることは、ペットとのコミュニケーションにもなり、絆を強くします。基本的なしつけができているペットは、普段から周りの人にも愛されるだけでなく、災害時に避難先でも受けれられやすく、ペット自身のストレスを軽減することができます。
突然の災害は人にも動物にも大きなストレスがかかります。慣れない避難所で、大勢の人や見知らぬ動物と一緒の生活になりますので、鳴き声などコントロールできるように普段からしつけをしておきましょう。また、ケージ等の中でも、おとなしく落ち着いていられるように普段から慣らしておきましょう。
飼い主の明示
・もしも、離れ離れになった時、すぐに飼い主が分かるように普段から身元を示すものをつけましょう。
・突然の災害はもちろん、屋内飼育している場合でも、普段の生活での思いがけないアクシデントで飼い主と離れ離れになるかもしれません。
・迷子になったペットは、自分で飼い主の名前、住所を私たち人間に伝えることはできません。
・迷子になった犬や猫を見つけても、飼い主の連絡先が分からなければ飼い主の元に返すことはできません。半永久的に識別可能なマイクロチップ(MC)の装着や連絡先を書いた首輪、迷子札、犬なら鑑札や注射済標をつけるなど複数の対策をとりましょう。
・MC以外は、破損・汚損していないか、連絡先等が読み取れるのか点検をしましょう。
※MCは、保健所、市町村、警察、動物病院に読み取り機があり、登録番号を読み取ります。
〇動物の愛護及び管理に関する法律では、所有者明示を動物の飼い主や占有者の努力義務としています。 (犬は、狂犬病予防法により鑑札(求めをしている市町村はMCも可)、注射済票の装着が義務です)
飼い主の連絡先を書いた迷子札を首輪につけましょう
マイクロチップについて
飼い主のマナーと社会に対する責任
排泄物の放置、放し飼いによる迷惑、犬の散歩時にリードから放すなど、ペットが嫌われる理由のほとんどは、動物によるものではなく、飼い主のマナーが悪いことが原因です。排泄物の放置は周りの人にとって不快なだけでなく、衛生上も問題があります。また、飼い主が気づいていなくても、鳴き声や毛等の飛散、排泄物、臭いなどを迷惑に感じている人もいます。放し飼いやリードから放すことによるペットの飛び出しやかみつき事故などで、人も動物も怪我をする危険があります。
ペットを大切に思うあまり、周囲への配慮を忘れることがないようにしましょう。
命を預かる責任
「動物の愛護及び管理に関する法律」には、ペットの飼い主の責務として次の6つのことが明記されています。
1.ペットの健康と安全の保持、周囲への迷惑防止
2.病気の正しい知識を持ち、その予防に必要な注意を払う
3.ペットが逃げたり迷子にならないよう必要な対策をとる(逸走防止)
4.動物がその命を終えるまで適切に飼う(終生飼養)
5.不妊・去勢手術をする(繁殖制限)
6.飼い主の明示(所有明示)
飼い主になるということは、その命に責任を持つということです。飼い主には、ペットがその命を終えるまで適切に飼う責務があります。
しかし、どうしても飼えなくなったときは、新たな飼い主を探すことも飼い主の責任です。できるだけ多く周囲の人に聞いてみる、チラシやポスターを作成する、新聞等に広告を掲載するなどして新たな飼い主を探しましょう。
※犬や猫等を捨てた場合、「動物の愛護及び管理に関する法律」により100万円以下の罰金となります。
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