公開日 2024年03月13日
【相談内容】 (徳島県労働委員会)
障害者を対象とした就労継続支援の事業所で働いていますが、賃金が安く、最低賃金を下回っているのではないかと思いますが、就労継続支援の事業所では最低賃金は守らなくていいのでしょうか。
【お答え】
国の「障害者への就労支援施策」としては、一般企業への就労を目指して、就労の機会を提供する「就労系障害福祉サービス」があり、いわゆる就労継続支援「A型」や「B型」の事業所等において、一般企業での就労を目指した訓練を行っています。
就労継続支援「A型」と「B型」の違いは次のとおりです。
○就労継続支援「A型」の利用者・・・・雇用契約に基づく就労が可能な方
(労働基準法上の労働者)
○就労継続支援「B型」の利用者・・・・雇用契約に基づく就労が困難な方
(利用者の出欠、作業時間等は利用者の自由)
「A型」の利用者は、労働基準法上の労働者であり、雇用には労働基準関係法令を遵守することとなります。最低賃金を下回る賃金を支払っている場合は違法となります。利用者の労働基準関係法令の適用に関する苦情・疑義等の解決等については、事業所の所在地を管轄する労働基準監督署が行います。
一方、「B型」の利用者は、労働基準法の適用はなく、利用者の出欠や作業時間等は利用者の自由です。雇用契約を結ばないことから、事業所は「工賃」として成果の報酬を支払います。利用者からの苦情・疑義等について、事業所内で苦情解決が図られなかった場合は、市町村、または都道府県が必要な指導を事業所に対し行います。
ご相談者様のケースの場合、最低賃金を下回っているとのことですので、就労継続支援「B型」の可能性があります。まずは、お勤めの事業所もしくは市町村に「A型」か「B型」かを確認してみてください。
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