令和6年度 地域の皆さんの活動(地域支援企画員からの報告)

公開日 2025年04月01日

「本川手箱きじ」の販路拡大の取り組み(いの町/仁淀川ブロック)

1 本川手箱きじの概要

(1)きじ養殖のきっかけ

 いの町本川地区では、昭和56年頃から地域の特産品づくりとして「高麗きじ」の養殖が始まりました。平成8年のピーク時には約1万羽のきじを養殖・出荷し、本川地区の大きな産業となっていました。しかし、高齢化による生産者の減少や安いブロイラー肉の普及による販売不振等によって、平成20年頃には生産者が一人のみにまで規模が縮小し、きじ養殖事業の存続の危機を迎えました。
 しかし、「地域の特産品を守りたい!」という思いを持った地域の方が本川手箱きじ生産組合を立ち上げ、養殖事業を再開しました。その後、平成21年度に県の地域アクションプランに位置づけられ、平成26年度には組合を法人化し、「本川手箱きじ生産企業組合」として、きじの生産・販路拡大に向けて取り組んでいます。

本川手箱きじ生産企業組合事務所  手箱きじ
  【本川手箱きじ生産企業組合 外観】           【手箱きじ】


(2)手箱きじについて

 手箱きじは、本川地区の吉野川源流エリアの大自然の中にあるきじ舎の中で、ゆったりと放し飼いされています。広々としたスペースで自由に飛び回れるようにしており、きじにストレスを与えない環境を作っています。
 ブロイラーなら約50日で出荷できるのに対し、きじは春~冬までの約240日間大切に育てられています。本川手箱きじ生産企業組合では、自力で殻を割れないヒナを手助けし、密集して圧死するのを防いだり、突っつかれてケガをしたきじは別室で育てるなど、細やかなお世話をしています。

きじ舎内の様子 きじのヒナ
     【きじ舎内の様子】              【きじのヒナ】


 えさには配合飼料のほか、高知県産の果物(梨・ぶどう・スイカ)や、きじのために栽培されたかぼちゃなどの野菜を与えているため、肉にくさみがなく、フルーティーな香りでうまみが凝縮されています。また、標高700mを超える本川地区で厳冬期を過ごすことで、脂つきがよく、身が締まった肉質になるという特徴もあります。

食事中のきじ エサ(野菜)
     【食事中のきじ】                 【きじのえさ】

2 食材としての“きじ”について

(1)きじの食材としての歴史

 きじは、日本人にとって深い縁があり、古来より宮中などで食されてきたハレの日の高級食材です。
 現在でも、宮中の伝統的なお正月のお料理である「御祝先付(おいわいさきづけ)」では、雉子酒(きじしゅ)、天皇陛下の即位に伴う一代一度の重要儀式「大嘗祭(だいじょうさい)」の関連儀式「大饗の儀(だいきょうのぎ)」では焼雉(やききじ)が食されています。

(2)さまざまな料理に

 きじは、定番の出汁を活かした鍋やすき焼き、オーブン焼き、焼き鳥、赤ワイン煮込みなど和食から洋食までさまざまな料理で楽しむことができます。本川手箱きじ生産企業組合のオンラインショップでは、鍋セット、すき焼きセット、コロッケ、きじ重、レバーパテなども販売しています。イベント時にはきじラーメンやきじコロッケ、きじのつみれ汁を販売しています。

きじ鍋 すき焼き 
     【きじ塩鍋】                 【きじすき焼き】

香草パン粉焼き レバーパテ
    【きじの香草パン粉焼き】            【きじのレバーパテ】

3 本川手箱きじ生産企業組合の取り組みと課題

(1)これまでの取り組み

 これまで、手箱きじをいの町本川地区の特産品として定着させることを目的として、地域内のレストランや宿泊施設、観光協会と連携した取り組みや、町内外のイベントへの出店により、きじの認知度向上に取り組んできました。令和2年度からは、県内のきじ生産地である梼原町の(株)四万川と連携し、きじのPRイベント「とさのきじ祭り」を開催し、きじの消費拡大・情報発信に取り組んでいます。

 土佐のきじ祭りチラシ  きじ祭り
              【土佐のきじ祭り】


 一般消費者向けへの取り組みのほか、商談会への出展により、県内外のホテルや飲食店等への販路拡大に取り組んできました。令和6年度には、大型商談会への初出展に向けて、産業振興アドバイザー制度(課題解決型)を活用し、商談会で活用するバイヤー向けの営業資料を作成しました。

(2)課題

 イベントや商談会への出展、メディアの取材等を活用した「本川手箱きじ」のPRを実施してきたことで、県内を中心に認知度が上がってきてはいますが、きじの食材としての認知度は全国的にまだまだ低く、当初の売上目標の達成には至っていません。

(3)課題解決のための取り組み

 今後は、これまでの商談会への出展やイベントでのPRに加えて、県外への情報発信や販路拡大等を通じて、全国的な認知度向上に向けて取り組んでいく予定です。令和7年2月には大型商談会へ初めて出展し、「本川手箱きじ」の認知度向上や新規取引先の獲得に取り組みました。

県産品商談会  スーパーマーケット/トレードショー
【県産品商談会(ぢばさんセンター)】   【スーパーマーケット・トレードショー(幕張メッセ)】

4 地域支援企画員の活動内容

 地域支援企画員として、定例会議への出席や商談会の出展支援、資料作成のサポート、産業振興アドバイザー制度の活用提案など、事業者の課題に応じてさまざまなことに携わってきました。
 引き続き、いの町の特産品である本川手箱きじの販路拡大の取り組みの支援を行い、「手箱きじ」の美味しさや魅力をより多くの方に知ってもらいたいと考えています。

この記事に関するお問い合わせ

 いの町地域支援企画員 電話:088-821-6161

この記事に関するお問い合わせ

高知県 産業振興推進部 産業政策課

所在地: 〒780-8570 高知県高知市丸ノ内1丁目2番20号
電話: 企画調整担当 088-823-9333
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