公開日 2025年04月01日
佐川町における交流人口の拡大と地域の活性化を目指した道の駅の取り組み(佐川町/仁淀川ブロック)
1 令和5年 高知を賑わせた町 佐川町
令和5年春、世界的植物学者・牧野富太郎博士がNHKの連続テレビ小説のモデルとなり、博士の生誕地として全国的に注目を集めた“佐川町”は、高知県の中西部に位置し、人口は約1万2,000人、全体面積の約70%を森林が占め、虚空蔵山や勝森、蟠蛇森など山々に囲まれた自然豊かな町です。
また古くは、土佐藩筆頭家老・深尾氏の城下町として栄え、造り酒屋の酒蔵や商家を中心とした歴史情緒溢れる町並みが今なお残っており、土佐の三大名園の「青源寺」・「乗台寺」や日本のさくら名所百選に選ばれた「牧野公園」など観光資源にも恵まれた町です。
さらに、ドラマの放映と同じ令和5年6月、地域の魅力を発信し、地域を元気にする新たな拠点として「まきのさんの道の駅・佐川」がオープンし、ドラマとの相乗効果もあり、県内外から多くの観光客が訪れ、さらに佐川町の名に注目が集まった1年となりました。
その「まきのさんの道の駅・佐川」の取り組みや地域支援企画員の関わりについて紹介していきます。
【佐川町役場前の風景】
2 地域の核となる道の駅の整備
佐川町は農業が基幹産業であり、主に、全域で水稲栽培が行われているほか、苺、梨、文旦、生姜、ニラ、茶、乳牛等の産地としても知られています。これら一次産業の従事者は、高齢化、担い手不足等により年々減少しており、耕作面積の減少による影響は、農産物生産量の減少や耕作放棄地の拡大に及んでいます。
一方、酒蔵(司牡丹)や旧商家住宅を中心とした歴史的建造物が建ち並ぶ上町(うえまち)地区への観光客は増加傾向にあるものの、観光バス等での大人数の来訪者に食事提供できる施設が限られ、町内周遊や町内での滞在時間が伸びない等の課題が生じており、地域資源を十分に生かしきれていませんでした。
このようなことから、地元生産者の所得向上と仕事の創出に加え、上町地区など町内への周遊促進・交流人口の拡大による地域の活性化を目指して、町内の農産物や加工品の販売、地元の食材を使った料理の提供による「地域連携機能」と地域の魅力や特色などを全国に発信するための「情報発信機能」を有する新たな拠点施設の整備が計画され、住民参加型のワークショップや検討会を重ね、国の農山漁村振興交付金と県の産業振興推進総合支援事業費補助金の活用により令和5年6月25日に「まきのさんの道の駅・佐川」がオープンしました。
【「まきのさんの道の駅・佐川」外観】
3 道の駅の取り組み
(1)地元農産物の販売拡大・消費拡大に向けた取組
道の駅には佐川町の農産物を中心に販売する産直コーナーや仁淀川流域の事業者の商品を取り揃えた物販ブースがあります。地元事業者達と協力して商品開発にも取り組み、佐川茶を使用したサブレや、ニラを使用したソース、苺を使用したジャムやキャンディーなど「まきのさんの道の駅・佐川」でしか購入することのできない商品も販売しています。
【産直コーナー】 【地酒コーナー】 【苺ジャム(ブラン.アトリエ×道の駅)】
また、道の駅の独自ブランドとして「gochisou Lab.KOCHI(ごちそうラボこうち)」を立ち上げ、オリジナル商品としてバウムクーヘンや司牡丹の米麹で作った甘酒と、その甘酒で作ったソフトクリームなどを製造・販売しています。
特にバウムクーヘンは、産業振興アドバイザー制度を活用して東京都からパティシエを招へいし、そのレシピ作りや製造方法、販売方法等について指導・助言いただきました。
その結果、佐川町産の米を自社製粉し、小麦粉不使用で仕上げたグルテンフリーの「生」米粉バウム、その名も「ごちそうバウム」が完成しました。また完成したバウムクーヘンはSOFTとHARDの2種類があり、SOFTはしっとり、ふんわりとした食感で、お子様でも食べやすくなっています。余計なものは加えないシンプルな味わいで、HARDはさっくり食感と、香ばしいバターの風味で、土佐市で作られる「塩杜氏・田野屋銀象」の「完全天日塩」をプラスし、ちょっぴり大人な味わいに仕上がっております。
現在も新たなオリジナル商品の開発に取り組んでおり、これからの展開が非常に楽しみです。
【ごちそうバウムSOFT】 【ごちそうバウムHARD】
さらに、“さかわの地乳”を使用したアイスやソフトクリームを販売する「YOKOBATAKE-ice」や、道の駅店内でパンを製造し焼きたてを販売している「ブラン.アトリエ」、レストランとして町産の米・野菜等の食材や、食文化を生かした佐川町の魅力が伝わる料理・サービスを提供する「西村商店」をテナントとして迎え、来客者を佐川町の味で楽しませています。
【ブラン.アトリエ】 【YOKOBATAKEーice】 【西村商店】
(2)地域の魅力発信の取り組み
総合案内では、仁淀川流域を中心に周辺の観光情報やイベント情報などを発信する体制が整っており、道の駅内でのチラシの配布やSNSを活用した情報発信も行われています。
また、道の駅の来客者からの問い合わせにも対応できるよう仁淀川流域の各市町村観光協会とも連携を図り、情報発信だけでなく情報収集にも力を入れています。
【総合案内】
(3)多世代交流の取り組み
木育・多世代交流ミュージアムとして「佐川おもちゃ美術館」が併設されており、また道の駅館外には、大型複合遊具、ふわふわドーム、障害のある子どもも遊べるインクルーシブ遊具等を設置した遊具公園がオープンされるなど、親子連れを中心に世代や障害の有無に関わらず1日遊べる佐川町の新たな人気スポットとなっています。
【佐川おもちゃ美術館外観】 【佐川おもちゃ美術館内観】 【おもちゃで遊ぶ様子】
【遊具公園】
4 課題と今後の展望
夏の猛暑による影響を大きく受け、全国的に野菜や果物の不作が続いており、道の駅の産直コーナーでも思うように商品を揃えることが難しい状況が続いています。来客者の期待に応えるためにも、生産者から道の駅に出品してもらえるよう引き続き関係を築いていく必要があると考えます。
また、道の駅の「ごちそうバウム」については、道の駅の柱商品としてさらに売上を伸ばしていけるよう、知名度向上に向けた取り組みと当初から計画されていたECサイトを活用した販売を進めていく必要があると考えます。
5 地域支援企画員の活動内容
地域支援企画員への着任のタイミングが道の駅のオープン直前と重なり、前述したオリジナル商品の開発や道の駅のホームページ作成に産業振興アドバイザー制度を活用しながら関わらせていただきました。
そのほかにも、道の駅と他市町村の観光協会との連携に向けて繋ぎの場を調整し、また、食品に関する分析や相談に対しては、工業技術センターや保健所との相談の場を調整するなど、道の駅のオープンに向けて微力ながら貢献できたのではないかと感じています。
これからも佐川町と地域の事業者の思いや理想に寄り添い、共に考え、成功に向けて後押しできるよう支援してまいります。
「まきのさんの道の駅・佐川」のホームページやInstagramもぜひご覧ください。
「まきのさんの道の駅・佐川」ホームページ/Instagram
この記事に関するお問い合わせ
佐川町地域支援企画員 電話:0889-22-5801
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