公開日 2025年02月14日
更新日 2025年02月14日
野見・須崎湾貝毒情報(二枚貝類の採取及び出荷の自粛要請)
貝毒は、貝毒原因プランクトンを二枚貝類が摂食することにより、一時的に二枚貝内に毒素が蓄積するものです。
令和7年2月4日に野見湾でサンプリングしたカキから、同年2月14日に国の規制値(4.0マウスユニット/g)を超える36マウスユニット/gの麻痺性貝毒を検出しました。
この検査結果を受けて、県では、野見・須崎湾周辺の住民や漁業関係者に対し、須崎市、近隣漁協を通じ、カキ、ヒオウギガイ、アサリなどの二枚貝類の採取及び出荷を自粛するよう要請します。
今後は、この海域の貝毒原因プランクトンの生息状況を調査するとともに、農林水産省通知に基づき定期的に貝毒検査を行い、その結果3回連続で規制値以下となった場合に二枚貝類の採取及び出荷の自粛要請を解除することとしております。
検査結果は、随時高知県水産業振興課ホームページでお知らせします。
採取日 | 結果判明日 | 検査対象 | 麻痺性貝毒量(MU/g) |
令和6年2月4日 | 令和6年2月14日 | カキ | 36MU/g |
現在県内において、野見・須崎湾以外の海域では貝毒発生は確認されておりません。
貝毒とは?
■貝毒とは
二枚貝(アサリ、カキ、ムラサキイガイなど)が貝毒の原因プランクトンを餌として食べることにより体内に毒素を蓄積させる現象のことです。
■貝が毒化する仕組み
貝はプランクトンを餌としています。プランクトンの中には貝毒の原因となる毒素を持つものがあり、海域でこれらのプランクトンが発生すると、貝がこれらのプランクトンを食べ、徐々に毒素を体内に蓄積し毒化していきます。ただし、貝毒の原因プランクトンは常に発生しているわけではありませんので、常時、貝が毒化しているものではありません。また、貝毒は、原因プランクトンが海域からいなくなると徐々に貝の体内から減っていきます。
■貝毒の種類と症状
貝毒はその症状により麻痺性貝毒、下痢性貝毒などがあります。
貝毒の種類 |
原因プランクトン | 症状 |
麻痺性貝毒 | アレキサンドリウム・パシフィカム アレキサンドリウム・カテネラ ギムノディニウム・カテナータム など |
食後30分程で舌、唇、顔面、手足のしびれなどが起こり、最悪の場合は呼吸麻痺などで死亡することがあります。 |
下痢性貝毒 | ディノフィシス・アキュミナータ ディノフィシス・フォルティ など |
食後30分~4時間以内に下痢、腹痛、嘔吐及び吐き気が起こり、通常は3日以内に回復し、現在のところ死亡例はありません。 |
■貝毒の監視及び規制
県では、アサリやヒオウギガイなど二枚貝の食品としての安全性を確保するために、貝毒の原因プランクトンの発生状況調査と二枚貝の毒量の検査を定期的に行っています。
この検査で規制値を超える毒量(下表参照)となった場合は、出荷の自主規制が行われます。また、マスコミなどを通じて、潮干狩りの方々などにも注意を呼びかけます。
貝毒の種類 | 規制値 | 概要 |
麻痺性貝毒 | 4.00MU(マウスユニット)/gを超える値 | 麻痺性貝毒の場合、1MU/gはむき身の抽出液1mlを体重20gのマウスの腹腔部に注射したとき、マウスを15分で死亡させる毒量のことです。 |
下痢性貝毒 |
0.16mgOA当量/kgを超える値 |
下痢性貝毒の検査は平成29年4月1日より機器分析法へ完全移行となり、オカダ酸(OA)群に対して0.16mgOA当量/kgの規制値が定められています。 |
※ 麻痺性貝毒の人の最低致死量は、体重60㎏の人で約3,000MUといわれています。
■本県における近年の麻痺性貝毒発生状況
規制開始日 | 海域 | 検体 | 毒量 |
平成14年4月24日 | 野見湾 | アサリ | 4.2MU/g |
平成15年4月25日 | 須崎湾 | アサリ | 20.5MU/g |
平成22年7月12日 | 宿毛湾 | ヒオウギガイ | 4.5MU/g |
平成23年5月11日 | 宿毛湾 | ヒオウギガイ | 14MU/g |
平成24年5月16日 | 宿毛湾 | ヒオウギガイ | 30MU/g |
平成25年7月10日 | 宿毛湾 | ヒオウギガイ | 9.8MU/g |
平成26年5月14日 | 宿毛湾 | ヒオウギガイ | 15.0MU/g |
平成28年3月22日 | 宿毛湾 | ヒオウギガイ | 5.0MU/g |
平成29年3月30日 | 宿毛湾 | ヒオウギガイ | 35.0MU/g |
平成29年4月17日 | 野見・須崎湾 | カキ | 12.0MU/g |
平成30年4月19日 | 甲浦港 | カキ | 45.9MU/g |
平成30年6月13日 | 宿毛湾 | ヒオウギガイ | 4.5MU/g |
平成30年11月15日 | 宿毛湾 | ヒオウギガイ | 4.9MU/g |
令和2年5月27日 | 宿毛湾 | ヒオウギガイ | 11MU/g |
令和3年2月12日 | 野見湾 | カキ | 25MU/g |
令和6年2月2日 | 野見湾 | カキ | 16MU/g |
本県における近年の麻痺性貝毒発生状況[PDF:23.2KB]
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