公開日 2025年04月16日
上吉野川橋について
1.上吉野川橋の概要
上吉野川橋は、県道本川大杉線に位置する早明浦ダム湖にかかる吊り橋で、昭和46年3月に架設されました。橋長は約321mあり、高知県が管理している吊り橋4橋の内、最も長い橋となります。また、後に架設された本州四国連絡橋(瀬戸大橋、明石海峡大橋など)のパイロット橋であったことでも知られており、ケーブルの架設に異なる2種類の工法(上流側=AS工法、下流側=PWS工法)を使用している世界でも例のない珍しい橋です。
2.工事の目的及びこれまでの整備状況
高知県が管理する道路橋(約2,600橋)は、現在、約半数が建設から50年以上を経過しています。老朽化が進行した橋や耐震対策を施されていない橋は、最悪の場合落橋し、人命だけでなく社会システムにまで影響を及ぼしてしまいます。上吉野川橋は建設から54年が経過している高齢化橋梁であり、かつ高知県の第二次緊急輸送道路である県道本川大杉線に位置していることから、早急な耐震補強及び修繕対策が課題となっていました。
こうしたことから、上吉野川橋では平成26年から優先的に耐震補強工事を実施するとともに、修繕工事についても平成30年から対策を進めています。※耐震補強工事は令和元年に完了済。
耐震工事事例①:落橋防止装置設置完了写真[JPG:98.3KB]
耐震工事事例②:橋脚補強(PCコンファインド工法)完了写真[JPG:136KB]
3.施工中の工事について
■契約までの経緯
今回の工事では、人体に有害なポリ塩化ビフェニル(PCB)が含まれている主ケーブルの腐食箇所を修繕することにより橋の延命化を図ることが求められていました。しかしながら、吊り橋という特殊な環境下での作業となるため、安全性を十分に確保することに加え、確実に修繕するための工法が求められるなど技術的な課題もあったことから、現地の状況に即した最適な施工を行うため「公募型プロポーザル方式」により技術提案を広く公募し、候補者選定を行うこととしました。
主な流れとしては「公告→現地説明会→参加資格確認→技術提案審査」の順に行い、審査の結果、妥当であると認められた技術を本工事の修繕工法として採用し、令和7年1月17日に契約しました。県内でもあまり事例のない取り組みであったため、求める参加資格条件や審査内容の起案整理に時間を要しました。
■施工内容
①工事に必要な足場を設置し、PCB除去のための準備を進めていきます。
②主ケーブルの防食機能を有するラッピングワイヤーを撤去後、アンチメック工法により主ケーブルの被覆を行
うことで防食機能を高めます。
③その他、腐食した主塔内部や高欄の塗装塗り替えを行います。
今後のスケジュール
1期工事(左岸側):完成予定 令和8年1月14日
2期工事(右岸側):完成予定 令和9年2月28日
この記事に関するお問い合わせ
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