公開日 2022年07月26日
更新日 2024年03月26日
県営水力発電所
物部川(流路延長71キロメートル、流域面積508平方キロメートル、一級河川)の永瀬地区に物部川総合開発計画の根幹をなす永瀬ダム(多目的ダム)を建設省(現在の国土交通省)と共同施工により昭和32年3月に建設しました。その下流に高知県が電気事業として吉野ダム、杉田ダムを建設し、これら3つのダムが湛える物部川の流水を活用して永瀬発電所、吉野発電所、杉田発電所の3箇所で水力発電事業を行っています。
また、水力発電事業の一環として流域山間部で水源涵養林の育成を目的とした「公営企業局の森」事業(主に広葉樹の植林、育成)や、流域の香美市がダム周辺地域で実施する環境整備事業経費の一部を助成する「ダム周辺環境整備事業交付金」などを通じて、自然環境保護や地域振興にも貢献しています。
また、水力発電事業の一環として流域山間部で水源涵養林の育成を目的とした「公営企業局の森」事業(主に広葉樹の植林、育成)や、流域の香美市がダム周辺地域で実施する環境整備事業経費の一部を助成する「ダム周辺環境整備事業交付金」などを通じて、自然環境保護や地域振興にも貢献しています。
水力発電の仕組み
発電の仕組み
無限に再生される水を利用する水力発電は、貴重な純国産の資源循環型クリーンエネルギーです。
・ | 雨は、海水が太陽に熱せられて蒸発した水蒸気が雲となり、大気に冷やされ雲が雨になって地上に降りそそいだものです。 やがてそれは川となり、海へ戻っていきます。これを「水の循環」といい、水力発電は永遠に再生される資源[水]を利用しています。 |
・ | 水力発電は、発電時に地球の温暖化の原因とも考えられる二酸化炭素をほとんど排出しないため、環境にやさしい発電です。 |
・ | 日本は、発電に必要な燃料(石油、石炭、ウランなどの有限な地下資源:最終的には必ず枯渇する)のほとんどを輸入に頼っています。 日本は少資源国ですが、雨には恵まれています。水力は風力や太陽光と同じく、大切な国産の自然エネルギー資源なのです。 |
・ | 水力発電は、他の発電方式に比べて地球にあるエネルギーを最も効率よく電気に変えることができる発電システムです。 |
高いところにある水を低いところへ流して水車を回す力に変え、水車につないだ発電機を回して電気を作るのが水力発電です。
水力発電の発電方式は水の利用面と落差を得るための構造面の2つの側面から分類できます。
構造面からの分類・・・次の3種類があります。
- 川の上流に取水堰を造って水を取り入れ、水路をとおして上流の水を下流の発電所へ流して発電する水路式
- ダムで水をせき止め、高いところと低いところの差を作り、ダムのそばで発電するダム式
- 離れたダムから水を水路で下流の発電所へ流すダム水路式
水の利用面からの分類・・・次の4種類があります。
- 川の水を大きな池に貯め込み、年間を通じて発電運用する貯水池式
- 川の水を池に貯め込み、夜間や週末の電力消費の少ないときには発電取水を抑えるなどして、電力消費量の増減に合わせて水量調節をする調整池式
- 川の水を貯めることなく、そのまま発電に使用する流れ込み式
- 上下に大きな池を作り、夜に下池から上池へ水をくみ上げ、昼にその水を使って発電する揚水式
杉田発電所の発電システム
高知県公営企業局の運転する3発電所の1つ、杉田発電所のしくみを紹介します。
杉田発電所はダム式・貯水式の発電所です。
一般に水力発電所で発電する電力は、流す水の高低差が大きいほど、また量が多いほど多くなります。
杉田発電所は落差が約35メートル、水の量は最大で毎秒40立方メートルを使って、最大11,500キロワットの電力をおこします。
水の取り入れ口で大きなごみが流れ込まないように、前に格子がとりつけられています。
電圧を高くすれば電気を遠くへ効率よく送ることができるため、発電機でつくった電気を約66,000ボルトに変換します。
水が流れる力を回転する力に変えます。
発電所から消費する場所の近くまで電気を送ります。
約11,000ボルトの電気を発生します。
水車や発電機の働きをコントロールします。
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