公開日 2015年10月07日
第一種特定製品の管理者について
第一種特定製品及びその管理者について
「第一種特定製品」とは「エアコンディショナー」、「冷蔵機器及び冷凍機器(冷蔵又は冷凍の機能を有する自動販売機を含む)」のうち、業務用の機器(一般消費者が通常生活の用に供する機器以外の機器)であって、冷媒としてフロン類が充塡されているもの(第二種特定製品(カーエアコン等)除く)の総称です(業務用冷凍空調機器と呼ばれることもあります。)。この「第一種特定製品」の所有者又は管理責任を負う者のことを「管理者(又はユーザー)」と呼びます。第一種特定製品については、以下のような機器が該当する可能性があります。
(画像引用元:「解体工事の際にはフロン類の回収をしなければなりません!」)
(解体業者向けフロン排出抑制法リーフレット)平成27年2月 環境省・経済産業省・国土交通省発行)
冷凍空調機器を所有するみなさまは以下の点をご確認ください。
- 所有の機器が第一種特定製品に該当するかどうかについて
(不明であれば当該機器の製造業者や納入業者にお問合せください。) - リース、レンタル製品である場合は、管理責任の所在について
第一種特定製品の管理者の責務(管理者の判断の基準となるべき事項)について
第一種特定製品は設備不良や経年劣化が原因で、その使用時に冷媒フロン類が漏洩して大気に放出されることが問題となっております。第一種特定製品の使用時における冷媒フロン類の漏えいを防ぐために、管理者の方々には、「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律(フロン排出抑制法)」のもとで守るべき「判断の基準」(以下の1~4)が設けられました。
1. 機器の適切な設置・適正な使用環境の維持・確保
以下の(1)~(5)に注意して機器を管理することが必要となります。
(1) 設置場所:製品及び配管部分の損傷原因となる振動源が設置場所にないこと。
(2) 製品の点検・整備を行うことのできる空間を確保すること。
(3) 排水板及び凝縮器・熱交換器の付着物を定期的に清掃すること。
(4) 排水を定期的に除去すること。
(5) 製品上部に他の機器を設置する際に、製品を破損させないよう注意すること。
2. 機器の点検
(1) 「簡易定期点検」
- 対象は全ての第一種特定製品。(圧縮機に用いられる原動機の定格出力の大小を問わない)
- 点検は三か月に一度実施。(季節ごとに運転負荷が変動するため)
- 点検者については専門的資格の有無を問わない。(管理者自らが行うことも可能)
- 異音、外観の損傷、腐食、錆び、油にじみ及び熱交換器の霜付き等について点検し、冷媒フロン類の漏えいの可能性について確認する。
(冷蔵機器及び冷凍機器の場合は、うえの内容に加え、庫内温度の異常確認が必要。)
簡易点検の結果、機器の異常やフロン類の漏えいを発見した場合は、速やかに専門業者による点検を受けてください。
簡易点検の具体的な方法や記録簿の例は以下の手引きをご確認ください。
簡易点検の手引き(業務用エアコン編) [PDF:2MB](平成26年10月 経済産業省・環境省・JARAC 発行)
簡易点検の手引き(業務用冷蔵冷凍機器編) [PDF:3MB](平成26年10月 経済産業省・環境省・JARAC 発行)
(2) 「定期点検」
- 一定規模以上の出力を持つ機器が対象となる。
- 機器ごとに定める期間ごとに一度以上の頻度での点検が必要。
- 機器の専門点検については、十分な知見を有する者が検査を自ら行う、又は、立ち会うことが必要。(整備者)
- 直接法及び間接法若しくはそれらの組合せにより、フロン類の漏えいを検知。
≪定期点検対象機器と点検頻度について≫
製品区分 | 区分 | 点検の頻度 |
---|---|---|
冷蔵機器及び冷凍機器 | 当該機器の圧縮機に用いられる原動機の定格出力が7.5kW以上の機器 | 1年に1回以上 |
エアコン | 当該機器の圧縮機に用いられる原動機の定格出力が50kW以上の機器 | 1年に1回以上 |
エアコン | 当該機器の圧縮機に用いられる原動機の定格出力が7.5kW以上50kW未満の機器 |
3年に1回以上 |
機器の定期点検については、フロン類の性状及び取扱いの方法並びにエアコンディショナー、冷蔵機器及び冷凍機器の構造並びに運転方法について十分な知見を有する者が、検査を自ら行い又は検査に立ち会うこととされています。点検を第一種フロン類充塡回収業者に委託される場合は、委託先の充塡回収業者が、フロン類の充塡(点検)及び回収の両方を実施する事業者であるか、回収のみを実施する事業者であるか(有資格者であるか)についてお問合せいただきますようお願いいたします。機器の整備等を行う十分な知見を有する者の要件については、こちらをご確認ください。
3. 冷媒フロン類の漏えい時の適切な対処
-
繰り返し充填の禁止
定期点検や機器の整備時にフロン類の漏洩や機器の故障が発見された場合、漏洩防止のための措置を講じなければなりません。
原則、修理が終わるまでフロン類の充填は禁止されています。
4. 整備の記録と保存(点検・整備記録簿の作成)
- 点検・修理・整備・冷媒の充填・回収の履歴を機器ごとに記録し、保管する必要があります。
※ (一社)日本冷凍空調設備工業連合会(JARAC)が参考となる記録簿の様式を公開しています。
フロン類の漏えい量報告について
管理者が所有する第一種特定製品から漏えいしている冷媒フロン類の量を認識できれば、管理意識の向上につながります。
そのため、管理者は機器整備の際に、第一種フロン類充填回収業者から交付される回収証明書・充填証明書の内容をもとに、フロン類の漏えい量を算定する必要があります。
一定量以上(1,000 CO2-t以上)のフロン類の漏えいがある場合、管理者は算出されたフロン類の漏えい量を事業を所管する大臣に報告する必要があります。
また、報告対象となる事業者の事業所であって、1つの事業所からの算定漏えい量が1,000 CO2-t以上となる事業所についても併せて報告の対象となります。
詳細は以下の資料をご確認ください。
- 「フロン類算定漏えい量報告マニュアル」(環境省公開)
報告対象となる可能性のある管理者の目安
- 総合スーパー等の大型小売店舗(床面積10,000㎡程度の店舗)を6店舗以上有する管理者
- 食品スーパー(床面積1,500㎡程度の店舗)を8店舗以上有する管理者
- コンビニエンスストア(床面積200㎡程度の店舗)を80店舗以上有する管理者
- 飲食店(床面積600㎡程度)を820店舗以上有する管理者
- 商業ビル(床面積10,000㎡程度のビル)を28棟以上有する管理者
- 食品加工工場(床面積300㎡程度の工場)を20ヵ所以上有する管理者
算定漏えい量の算定方法
フロン類の量は直接に把握ができないことから、算定漏えい量は第一種フロン類充塡回収業者が発行する充塡証明書及び回収証明書から以下のような式で算出します。
算定漏えい量(CO2-t) = ∑(冷媒区分ごとの((充塡量(kg)-整備時回収量(kg)×GWP))
機器廃棄時の注意(行程管理制度について)
行程管理制度についてはこちらをご確認ください。
建築物解体時の注意
建設物その他の工作物の全部または一部を解体する工事を発注しようとする管理者(特定解体工事発注者)から工事を請け負う建設業者は、解体工事の対象となる建設物、その他工作物について、第一種特定製品の有無について確認し、確認結果を管理者(特定解体工事発注者)に、確認結果を記載した書面を交付して説明する義務があります。詳細は、こちらをご確認ください。
その他
フロン排出抑制法や第一種フロン類充塡回収業者の概要については以下のページに掲載しております。
この記事に関するお問い合わせ
所在地: | 環境対策課 :〒780-8570 高知県高知市丸ノ内1丁目7番52号(西庁舎5階) |
電話: | 計画推進・一般廃棄物 担当 088-821-4590 |
新処分場 担当 088-821-4595 | |
産業廃棄物 担当 088-821-4523 | |
環境・再生利用 担当 088-821-4524 | |
ファックス: | 088-821-4520(環境対策課) |
メール: | 030801@ken.pref.kochi.lg.jp |
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