川内 六男

公開日 2009年09月20日

更新日 2014年03月16日

左官

 伝統の土佐漆喰を使用した壁塗り技法を習得。本物志向の顧客を獲得するため、県内で良質の土を探し求め「土佐の色土」として売り出すなど、常に挑戦を続けている。



◆「技」のみどころ ≪こだわり≫
 
 土佐漆喰は、他の漆喰と比べ厚みがあります。材料に麻ではなく藁を使用するなど、台風など雨風にさらされることが多い高知でも十分に耐えることが出来るよう改良されてきたものです。これまでも吉井源太旧邸の修復作業などを手掛けてきましたが、建築当時から今日まで技法にほとんどかわりがないことが分かり、代々受け継がれている伝統の重みを感じています。
 

◆「夢」 ≪挑戦・目標≫

 京都の左官職人は「土」にこだわりを持ち、代々受け継いでいます。そこで、仲間と共に高知の各地から「土」を探し集めて、「土佐の色土」として売り出す取り組みを始めました。土佐漆喰とブレンドしたハンダ壁、海藻糊とブレンドしたのりごね壁、洋風パターン壁など、自然素材を使用することによって、合成顔料では醸し出すことの出来ない風合いを表現し、本物志向の顧客の目にとまる作品づくりに取り組んでいます。
 

◆「ひとこと」 ≪託したいこと≫
 
 現在、土佐漆喰を塗ることができる左官職人が少なくなっています。職人になるまでに5年から10年と長期間の訓練が必要ですが、高知より全国に誇ることのできる伝統技術です。いつまでも受け継いでもらえるよう、若い人の活躍を期待しています。


材料、土佐の色土及び作品
             材料                        土佐の色                  土作品(土佐の色土)

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