第7回INAP報告書(コロンボ港)

公開日 2013年03月27日

更新日 2014年03月30日

2005年10月25日

第7回INAPシンポジウム:コロンボ港

SLPA−世界への挑戦

人口が2000万人(識字率:約95%)を超えているスリランカでは、海運事業は国家経済の大きな割合を占めている。国内に港は5港あり、その中でもコロンボ港は国内最大、また南アジアでも最大のコンテナ港である。国内にある全ての港はスリランカ港湾庁により管理されている。

サプライチェーンの現状や展望によって、国内外の競争の広がりが運送業者、港湾関係者などに多大な影響を及ぼした。

サプライチェーンは市場から始まり、在庫管理につながる。
完成品に関して言えば、市場に運ばれる前に“物流センター(DC)”倉庫を通過する。
世界規模のサプライチェーンを行うよう、DCの数と場所は使用者の需要に応じて決まる。また他の輸送リンクとの隣接も重要である。このような理由から、ハブ港は海運業界で大きな役割を果たすと言える。

巨大化し続ける市場のため、メガシップの建設、アライアンスを通じての航路の増数また合弁企業の設立による巨大船舶また巨大港の開発が必要となっている。これら巨大港はメイン航路から外すことはできず、さらに、水深、クレーン、価格の面で見合わないと寄港は出来ない。

現在、極東、東南アジア、西地中海、カリブ海、東南アジアに少なくとも5港の巨大ハブ港が存在する。
9000TEU以上を輸送する船舶も既に運航が始まっている。

以下の4つの事項によって、港湾ビジネスは失敗する。
−受容力の欠乏
−港湾規制
−低い生産性
−マーケティングの欠乏

SLPAが管理するコロンボ港が2004年に取り扱った貨物は、コンテナ貨物220万TEU(2450万トン)、一般貨物280万トン、石油400万トンとなった。

現在、コロンボ港で取り扱われているコンテナ貨物は12%の割合で増加している。


ユニバーサルチャレンジへのコロンボの計画
短期:
近い将来寄港する巨大船舶に見合うような受け入れ態勢と体制の強化。
2007年にプロジェクト完了予定。
・ 350m以上の船舶が停泊できるようターミナル埠頭の延長
・ ヤードを広くするための埋め立て
・ ポストパナマックス型船舶で使用できるクレーンの設置
・ 水深を増すための浚渫

長期:
“コロンボ南港”の建設と開発
第1段階
新しい防波堤またコンテナターミナル3箇所の建設
第1段階には3ステージあり、1つのステージ毎に1200mの埠頭の建設が含まれている。これにより240万TEUの貨物取扱が可能となる。

新設ターミナル3箇所により取扱貨物量合計は750万TEU、また水深は18mとなる。

スケジュール
ステージ1: 2009年
ステージ2: 2016年
ステージ3: 2021年

第2段階
防波堤の延長、新たな1200m埠頭の建設(240万TEU取扱可能)

スケジュール: 2025年

AIR-SEAハブ
AIR/SEA貨物ロジスティックスセンターが計画中。
センターでは空港から港湾施設まで独立した直接アクセスを確保。

この施設はコンピューターで制御され、倉庫、経営管理センター(MCC)による検疫、通過貿易(Entreport Trade)を行う計画がされている。


ネットワーク

姉妹港構想を基に、我々は意見交換やネットワークリンクの強化に努める。
−構造開発&海運政策
株式取得などによる港間の投資、また海運事業開発、協力船隊の設立などが2港間の同意によりできうる事業である。

−ジョイントベンチャーパートナー
貨物量を確保・増加できるよう、共同ターミナル運航協定(Joint Terminal Agreement)を結び海運業者を誘致する。

−クルーズ
○ 昨年109万人がクルーズ旅行を行い、2010年までにその数は170万人まで伸びると予想されている。
○ アジア諸国は過ごしやすい気候の中、様々な文化、美しい景観、多様な料理を楽しめる魅力に富んでいる。


この記事に関するお問い合わせ

高知県 土木部 港湾振興課

所在地: 〒780-8570 高知県高知市丸ノ内1丁目2番20号
電話: 総務担当 088-823-9882
ポートセールス第一担当(貨物・高知新港振興プラン) 088-823-9888
ポートセールス第二担当(客船対応・企業誘致) 088-823-9890
ファックス: 088-823-9657
メール: 175201@ken.pref.kochi.lg.jp
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