第10回高知県南海地震条例づくり検討会会議要旨

公開日 2009年03月16日

更新日 2014年03月16日

1 日時  平成19年4月17日 火曜日 午後1時30分から午後5時まで
 

2 場所  高知共済会館 3階金鵄
 

3 出席者10名出席
 

4 議題
 
前回第5章までの検討を行ったため、今回は残りの第6章から第10章までの検討を行い、最後に全体の体系について振り返った。
  
(1)骨子案について資料2
 
資料3 各委員等からの骨子案に対する意見等への対応について
  
●第6章 災害から命を救う
<各委員からの意見>
・特に意見はなし
  
●第7章 被災者の生活を支える
<各委員からの意見>
・「社会秩序の維持」という言葉が気になる。「人権に十分配慮した」又は「最小限度の」という言葉を前に入れられないか。
・ボランティアの自主性や独立性を尊重する必要がある。
・「専門ボランティア」の具体的イメージがつかみにくい。応急危険度判定などがそれならば、例示で書いておく方がよい。一般ボランティアとして専門性を持ってボランティアセンターに来られる方との違いがわかるように書いた方が誤解がない。
<結果>
専門ボランティアの規定の仕方を工夫する。
  
●第8章 震災からの復興を進める
<各委員からの主な意見>
・どういう人たちが関連して、何をすることを復興と称するのかによって議論が違ってくる。復興の定義とは?
・応急、復旧、復興は、被災の規模によって、短くなったり、長くなったりする。被災の度合いも地域ごとに異なるので、時間も重なっている場合もある。年次については、強くしばらなくてもいいと思う。
・南海地震を想定している割に、復興の章が条例の中で貧弱に見える。もう一歩踏み込めないか。
・100年ごとに南海地震が繰り返すことが分かっているのだから、防災都市づくりをどうするかの考えを入れないといけないと思う。
・復興計画にも、この条例づくりのように、県民が参加できる仕組みが望まれる。復興に対するそれぞれの地域や人のビジョンが違うため。
・高齢化など高知県が抱えている問題もあり、高知県独自の定義を作ってはどうか。
・海側、山側といった地域性によっても、被害状況によっても、復興ビジョンが違う。ビジョンを煮詰めるために県民の意見を聞くという手続を組み込めたらと思う。
・復興は相当時間がかかる問題。地域の人が、どのような地域を作るのか考える。それぞれの地域で、復興委員会をつくり、何から先に復興するかは、その地域ごとに考えていくべきこと。
<結果>
この項目については、次回も引き続き協議していく。
  
●第9章 震災に強い人や地域づくりを進める
<各委員からの主な意見>
・「共助」とはなんぞやということを大まかにはっきりさせるべき。自分は、ブロック塀を安全にするのは、共助だと思うが、自助だという人もいる。「共助」イコール「自主防災組織」というスタイルにならないよう、共助にもバリエーションがあって、その中のひとつが「自主防災組織」だというほうがよい。
自主防災組織に抵抗感を示す人は、戦前の隣組制度のイメージや都市部に顕著な近所付き合いに対する抵抗感などがあると思う。地域が過疎高齢化のため自主防災組織がもてないところもある。
阪神・淡路大震災のときに「相互救助支援」が必要だったと言われているが、それが「共助」、いつのまにか「自主防災組織」づくりに置き換えられているように思う。
自主防災組織のことを書く前に、ワンクッション書いておく必要があると思う。自助の延長上に「相互救助支援」がある。
・「自主防災組織」は「自主的」に「地域のことは地域で守る」という意思をもった住民が作っているものである。どこかが防災を担わなければいけない。
・自主防災組織の活動には、動ける人しか入れないイメージがあり、「自主防災組織」に「参加」ではなく「参加・協力」としたらというのは、そういった理由からだ。
・生き残る手段や考え方の普及をしていく人づくり、組織づくりは大事。地域における人づくり、特にリーダーをつくらないと何も始まらない。人づくりをしないと地域では広がらない。
・教育も大事
・災害時要援護者の個人情報は、情報を収集して管理するというより、記憶という把握のされ方の方が効果がある。
・災害時要援護者の個人情報を把握している主体の「自主防災組織等」の「等」は、どこまでを指しているのか。近所の人に、災害時要援護者として個人情報を知られたくないという気持ちもするのではないか。
・地域には、自主防災組織以外にも社会福祉協議会もある。地域を見守る福祉ネットワークの動きもある。
<事務局からの説明>
「災害時要援護者を地域で支え合う仕組みづくり」については、現在の案にも規定していることを説明。
<結果>
この項目については、次回も引き続き協議していく。
  
●第10章 総合的な南海地震対策を進める
<各委員からの主な意見>
・行動計画としては、このような項目でカバーできるので、方向性としてはよろしいと思う。
・南海地震対策のピークをいつと見定めるのか。目標の期間については中期、長期といった定めか、年次で目標を定めるのか。
・南海地震がいつ起こるかは分からないので、いつが南海地震対策のピークとも定めにくい。目標を定めても、予算が伴わないと意味がない。
<事務局からの説明>
・国の地域防災戦略にあわせ平成26年までの目標を県はすでにいくつか持っているので、第一期の目標は、それに併せて平成26年までとすることも考えられる。
  

(3)骨子案の検討
骨子の体系資料1
<各委員からの主な意見>
・「震災に強い人づくりや地域づくりを進める」は、南海地震対策上最も大事な事柄であり、ハード整備と比べ、安価に行えること。防災教育を学校で行っていくことも大事。よって、第9章を総則の後の第2章にもってきてはどうか。
・そうなると、県民の備え、事業者の備えなどからいきなり条例がはじまり、どうしてそれらのことを行わなくてはならないのかが伝えられない。また、各事象ごとにどう人は行動すべきなのかがめだたなくなる。
・第9章を目立たせたいのならば、章の上に「編」という区分けを用いて、条例を数個の編とし、「9章」の章名を目立たせてはどうか。
・体系の順序は、検討会で行った災害事象ごとの議論の順序にあわせている。これで骨子案の体系の順序はよいと考える。
・総則の県、県民、事業者、市町村の(責務)は(役割と責務)という名称になれないか、検討してもらいたい。
<事務局からの説明>
市町村については、分権の関係から、県条例に責務は書けないことを説明。責務は総則に書き、各役割は各論の条の中で具体的役割分担が書かれていることを説明。なお、(責務と役割)という見出しを持った県条例が存在するか調べて次回報告する。
  

(4)その他
 

・次回検討会の開催日時は、平成19年5月8日 火曜日 午後1時30分から午後5時まで


この記事に関するお問い合わせ

高知県 危機管理部 南海トラフ地震対策課

所在地: 〒780-8570 高知県高知市丸ノ内1丁目2番20号
電話: 企画調整  088-823-9798
地域支援  088-823-9317
事前復興室 088-823-9386
ファックス: 088-823-9253
メール: 010201@ken.pref.kochi.lg.jp
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