公開日 2009年03月16日
更新日 2014年03月16日
1 日時 平成19年1月16日 火曜日 午後1時30分から午後5時まで
2 場所 高知共済会館 3階金鵄
3 出席者7名出席(欠席の岡村会長に代わり、青木副会長が司会を行う。)
4 議題
(1)今後の検討スケジュール(案)資料1
委員からの確認事項
・条例の施行規則については、条例文の検討の時に、各条の議論を深める段階で同時に行う。
(2)条例に盛り込む項目とその方向(たたき台)資料2
・条例に盛り込む項目とその方向(たたき台)
「避難生活や被災生活を送る」「生活を再建する、産業・都市を再生する」「地域の防災力や備えを強化する」「その他」まで、協議を行った。
●「災害ボランティア活動」
委員からの意見
・被災後、行政の対応より、民間の機動性や多様性が活きる場面が多い。
・ボランティア活動は、行政から強制されるものではない。「責務」で書くのはおかしい。「連携」ならありうる。条例に公の立場から書く場合は、あくまで活動のための環境整備やコーディネーターの育成の支援といったサポートにとどめるのがよい。
・ボランティア活動といっても、様々な活動があることを前提に骨子案をつくること。
・被災現場では、(困ったことに)ボランティアをいつわる人も出てくる。
●「避難生活」
委員からの意見
・ピーク時、避難者は25万人にも及ぶ。行政では、普段からそれらに対応するような投資がされていない。自分達が生きるために、避難所生活が見えている、見えていないでは大きな違いがある。
・各家庭への社会投資として、文化的な生活を維持するための能力や生きる知恵を身につけてもらうために行政は力をいれるべき。
●「事業所の防災対策」
委員からの確認事項・意見
・事業者の定義として、個人事業者も入る。
・BCPに盛り込むべきことを誰がどのようにして作るべきか問題。
・地震は、事業所で働いている最中に起こることもある。あらゆる地域、(事業所も含め)あらゆる場所で備えがされ、蓄積されていくべき。
●「条例を推進するための仕組み」
委員からの確認事項・意見
・行動計画とは、要するに条例を具体的に進めるための活動を計画だててすべきだという考えから。
・作る主体は誰なのかなど、細かい議論が今後もっと必要。
●全体的について
委員からの意見
・県あげて取り組んでいくべきこと、高知県の各部署がどういう指導をしていくのか、その内容が今後はっきり分かるようになるべき。
・公助と自助・共助等の民間がやるべきこととのメリハリをつけていくべき。それぞれの役割を明確にすべき。
(3)骨子案の検討
ア 骨子の体系資料3
ポイント
・基本理念の条を南海地震条例では設ける。
・地方自治法の改正で、市町村主語の規定は、書けない。たとえ市町村の防災担当課がOKしたとしても、市町村議会の同意まで意味するものではないから。
・県民に公表する骨子案には、導入部に条例の必要性や条例の性格も書く。
・資料3では、事象別に体系付けをした。事象別に分けるメリットとしては、事象とそのためにすべきことを関連づけて書くことが出来る点。事象がイメージしやすく、必要性が理解しやすい。
デメリットは、何度も似たようなことが(例えば「訓練」)がたびたびすべきこととして出てくることになる点。
・資料3は、項目としてあげられたことの現時点でのとりまとめ。追加修正はこれからの検討内容。
副会長から
・名は体をあらわすので、項目の検討が(今後すすんで)たまってきたら、趣旨や基本理念や条例の名称にフィードバックさせることとして、現在の名称その他は仮置きとする。
他の委員からの意見
・事象別に章を体系づけるのは、インパクトもあるし、とっつきやすくて良いのではないか。
・「揺れから身を守る」の名称に違和感を感じる。「命を助ける」あたりは、章の名称と中身の項目があっていない。
・確かに、「命を助ける」の章の全体的なすわりが悪い。
・事象別の並びにとりあえずすることは、先の役員会で決めたことだが、事前の措置、発生時の措置等、時系列に役割を書いた方がわかりやすいのではないか。
・多くの県民がイメージ不足であるため、(事象の)イメージ→目的→役割分担→防災文化のしくみへと書いていくのもよい。
イ 条例の性格等について資料4
ウ 条例の趣旨・基本理念等資料5
南海地震条例(仮称)骨子案の作成開始にあたって(青木副会長から)資料6
副会長から
・法令は、一定の抽象化をするので、お互い誰がどんなことをするのか、構造がはっきりみえるようにしないといけない。
・この条例には、医療・福祉の視点や警察法的な視点や公共事業的な視点も入り込んでいるので、どの辺をポイントや中心にすえていくべきか課題となる。
・命や生活に関わることなので、「人権」を出発点として規定していくべき。条例で、自助を義務づけることを条例の出発点として書くのはおかしい。なお、自分の命や財産に権利の目を向けるのであって、公助・共助に恨みを向けるものではない。
・県民が使えるものにしたい。わかりやすく作ることが大事。
他の委員からの意見
・「県民運動」というのは、民が中心になってやる運動。公は、支援するという意味。基本理念全体に、公の部分が裏にかくれすぎていると、県民側から見えるのではないだろうか。「条例を作ったら、何をしてくれる?」という批判心を持った人もいる。
・自助・共助・公助は、地震発生時は、公がすぐには役に立つものではないという意見は定式化されて語られ、7:2:1だといわれるが、備えの取り組み自体も7:2:1か?
・自助・共助の意識を根付かせることを「県民運動」というのではないか。公の取り組みについては、条例の施行のための計画をする段階で機能できる。
・公助・共助・自助という用語は、わかりやすいから使われているが、基本的に線はないように思う。そもそも線をひかなくてもいいのではないか。具体的な行動計画になると、いずれも隠れることはなくなると思う。
・県民運動や県民文化を根付かせるという考えは、ソフトでいいんじゃないかと思う。性急なやり方は、人心と乖離することもあるので。
・「生き抜くこと」を権利として、公的にはっきり認められて定着すると、自分は自分の生き抜く権利が守れないから、行政や共助の団体に対して、「守ってくれないといけないんじゃないか」という要求がでてくるのではないか。
・法律の中で、権利は、「自然権」と「請求権」に分かれる。
・一方で、県民に、行政から自助を押しつけられたと違和感や反発を感じる人もでてくるのでは。自助はどういう中身かはっきり書いていくべき。
・権利・責務・役割という言葉の使い方によって、とりかたいろいろ。自助・共助が重要だが、公助は何してくれるかと思うので、県の責務をはっきりうたってくれると安心できる。
エ 骨子案での言葉の使い方資料7
オ 骨子案文検討票(揺れから身を守る)資料8−1
委員からの意見
・語尾が努力義務で終わっている。現世享楽的な県民気質を理解して書くべき。何年度までにという目標を置かないと、いつまでたっても備えず、絵に描いた餅に終わる。
・条例を毎年かえるわけにはいかないから、(目標については)年度計画などを作って、議会に報告させるなどの手法もできる。そういう計画を作ることを条例に盛り込むこともできる。
・揺れから身を守ることについても、工場などの事業者や団体についても、行動規範を書くべき。
※「大津波から逃げる」「火災から身を守る」は、検討に入らず、資料配付にとどまった。実際の検討は、次回。
(4)その他
・次回検討会の開催日時は、平成19年2月16日 金曜日 午後1時30分から午後5時まで
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