公開日 2018年01月10日
実録!林道ができるまで
1.全体計画の立案
5万分の1や2万5千分の1の地形図を使って林道の通る所のおおまかな場所をきめます。
上記を元にして、5千分の1の地形図に林道の通る所を入れます。
図面を基に、実際に現地で林道の中心線が通る所を簡易測量し全体の路線や設計金額などを決めます。
2.実施測量及び設計
全体計画を基に、現地で詳細な測量を行い平面、 縦断、横断図を作成し設計書を作成します。
3.起工測量・丁張
工事の始めに、(2)実施測量の杭が設計書の内容とあっているか確認し、また、工事の時に必要な基準点などを設置する。
起工測量を行った後、土工・構造物の基準となる高さ・方向・位 置等を示す丁張を設置します。
4.切土・盛土
切土は設置した丁張を基準にしながら、路面や構造物の基礎部まで地山を掘削します。掘削する勾配は、土砂や岩のところで勾配は異なります。
盛土は、路面より地山の低いところや擁壁の裏側などを、切土で発生した土砂などを入れ転圧しながら路面まで盛り上げます。
5.擁壁工
擁壁工は、切土・盛土等による土構造物の路面や法面等の崩壊、浸食を防止するために設置します。
擁壁には、コンクリート擁壁、コンクリートブロック擁壁、土と補強材を使った補強土壁、木材等を組み合わせた井げた擁壁、鉄線布団カゴ等をつっかたカゴ擁壁、鋼材・木材等外枠にし中に石や土砂等を入れた枠組擁壁等があり現地に適した擁壁を選んで設置します。
写真は、路側擁壁の基礎部コンクリート打設が終わったところです。
6.排水施設工
排水施設工は、林道に流入してくる地表水・地下水を現地に適した排水施設より速やかに林道敷外に排水します。
排水施設には、谷部に設置するコルゲートパイプ、ヒューム管、ボックスカルバート、地表水を排水する鉄筋コンクリートU型フリュ―ム、コルゲートU型フリュ―ム、コルゲート半円管、自由勾配側溝、現場内横断溝等があり現地に適した排水施設を選んで設置します。
写真は、谷部にコルゲートパイプを設置した所です。これから、受口の擁壁を施工し盛土をして路面を作ります。
7.法面保護工
法面保護工は、土砂を切取った法面や盛土部の侵食、風化、崩壊を防止しするため植生の導入や構造物により法面を保護をします。
植生を導入する法面保護には、種子散布工、植生基材吹付工、植生ネット工、構造物による法面保護には、モルタルやコンクリート吹付工、吹付枠工、法枠工、丸太柵工等があり現地の地形、気象、地質等の諸条件により適切な工法を選んで施工します。
写真は、法面にネット張り、法尻に丸太柵工を施工して最後に種子吹付をしている所です。
8.防護施設工
防護施設工は、車やダンプトラックなどの林道外への飛出しの防止や走行中の視線誘導による事故の予防のために設置します。
防護施設には、飛出しや視線誘導の効果がある、ガードレール、ガードケーブル、コンクリートや鋼製の防護壁、視線誘導だけの視線誘導標などがあります。
写真は、ガードレールを設置しているとこです。
9.標識工
標識工は、林道を利用する人に目的地、目的地までの距離、幅員、林道周辺の必要な情報や交通の安全を確保するために必要な林道の構造やいろいろな危険を予告するために設置します。
標識の種類には、林道の起終点の標識、案内標識、警戒標識、規制標識、指示標識、補助標識などがあります。
写真は、警戒標識の勾配標識を設置したところです。
10.舗装工
舗装工は、通行車両の円滑な通行及び周辺の環境保全のために施工します。
舗装工には、アスファルト舗装とコンクリート舗装の2種類があります。
写真は、アスファルト舗装のアスファルトを施工している所です。
11.完成
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