公開日 2024年05月01日
更新日 2024年06月10日
国土の開発がますます進む中で、私たちの高知の土地の姿を調べる国土調査の成果は、いろいろなところで活用されています。
1 地籍調査
国土の調査には、地籍調査、土地分類調査、水調査とがあります。この中で地籍調査は、市町村が主体となって、一筆ごとの土地の所有者、面積、地目、地番、境界を近代的な測量方法で調査するものです。
この調査により、一筆ごとの土地の情報が数値情報としてコンピュータで管理されることになります。
字限図(地籍調査前)
字限図は、測量技術が十分発達していなかった明治初期に、調査作成されたもので、位置、形状、面積などが不正確なものが多くあります。
地籍調査の実施は、住民間や官民間の土地の境界紛争などのトラブルを未然に防ぐことにつながります。
また、災害が起こってしまった場合でも、元の位置を容易に確認することができ、復旧作業を円滑に進めることができます。
地籍図(地籍調査後)
この調査の成果は、地籍簿、地籍図に取りまとめられ、不動産登記に反映されるほか、私たちの生活に関わり深い、街づくりや公共事業の実施に活用されるなど、大きな役割を果たしています。また、コンピュータの発達により行政のあらゆる分野での活用が図られようとしています。
2 県下の状況
現在、本県の地籍調査は34市町村のうち、9町村が完了しており、残りが25市町村となっています。
このうち、令和6年度は24市町村及び1森林組合が事業を実施しています。
また、地籍調査の進捗状況は、令和5年度末で60.1%(要調査面積5,705.52平方キロメートルに対し調査済面積3,426.60平方キロメートル)となっています。
3 次のようなことで困ったことがありませんか?
●自分の土地に家を建てようとしたら、隣人から自分の土地にはみ出している、と言われた。
●隣家との境界に塀を設けようとしたら、境界がわからなかった。
●祖父が持っていた土地があるので、現地に行ってみたら、どこか分からなかった。
●土地を買ったら面積が違っていた。
●土地を売ろうとしたら、地番がわからなかった。
●地すべりなどで土地の位置が変わって、自分の土地がどこか分からなくなってしまった
それでは、あなたの貴重な財産である土地に対して、なぜこのようなトラブルが起こるのでしょうか?
現在登記所に備え付けられている地図(字限図)や登記簿などは、明治初期に実施された地租改正の際の調査結果を基礎としています。
このため、このようなトラブルが発生する原因となっています。
地籍調査は、このような問題解決の手助けになります。
あなたの財産を守る地籍調査を進めましょう!
4 地籍調査は、何の役に立つのか?
あなたの土地が、登記所で正しく保存されることにより、財産が保護されます。
調査成果である地籍簿及び地籍図の写しは、一定の手続き後、所轄登記所に送付されますと、地籍簿の写しにより登記事項が修正されます。
また地籍図の写しが今までの地図に変わり、登記所備え付けの地図として、登記事務に活用されます。
住民間や官民間の土地にかかるトラブルの防止になります。
土地の境界が不明確なため、住民間や官民間において境界紛争等様々なトラブルが発生する場合がありますが、地籍調査の実施は、このようなトラブルを未然に防ぐことにつながります。
また市町村が管理する行政財産の境界等が明らかとなり、管理を適正に行うことができます。
万一災害により、あなたの土地の形状が変更された場合でも、現地に復元することができます。
災害復旧を円滑に進めることができます。
公共工事を円滑に実施することができます。
現地と登記所の地籍図の整合により、各種公共工事の計画策定、用地買収などに寄与します。
大切な財産を守るため、地籍を正確にしておきましょう!
地籍調査市町村別実施状況
土砂崩れ・水害等が発生した場合、地籍調査が行われていれば、ここの土地が経緯度と関連付られているため、元の位置を容易に確認することができ、復旧工事を円滑に進めることができます。
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