4.今後の施策展開にあたって 2)-(3) 

公開日 2009年03月18日

更新日 2014年03月16日


(3)安心して暮らせる農村環境の整備 

 ア.快適で住みやすい農村づくり(農村環境の整備)
 イ.「農地・水・環境保全向上対策」の推進 
 ウ.地すべり対策の計画的・効率的な実施 
 エ.老朽ため池の計画的な整備


 農村地域は、多様な農産物の供給を担うとともに、都市の住民を洪水から守る“国土の保全機能”や、“保健休養機能”などの多面的機能を有しており、こうした多面的機能は、農村住民が農業生産活動等を通じて適切に農地や農業用水等を管理することにより守られてきました。
 しかしながら、近年の過疎化・高齢化の進行に伴い、農村の集落機能そのものが低下してきていますので、集落道など生活環境基盤の整備を推進することや、豊かな自然環境の保全により地域特性を活かした農村の活性化を図っていきます。
また「農地・水・環境保全向上対策」等を活用し、社会共通資本である農地や農業用水等の保全を、農業者だけでなく地域ぐるみで取り組む仕組みづくりに緊急かつ重点的に取り組んでいく必要があります。
 さらに、地すべり指定地等の災害危険地においては、防災点検を強化するとともに、住民の生命・財産に大きな影響を及ぼすと判断される場合は、防災対策に優先的に取り組み、安全・安心なふるさとづくりに努め、農業に打ち込める環境づくりを進めていきます。

 

ア.快適で住みやすい農村づくり(農村環境の整備) 

 都市部に比べ生活条件が厳しい農村地域において、都市部との生活環境の格差の解消に努め快適で住みよい農村にするため、農業生産基盤の整備に併せ、農業集落道や農業集落防災安全施設などの生活環境の整備を進めるとともに、自然生態系や農村景観にも配慮した整備により、地域特性を活かした農村の活性化を図ります。

イ.「農地・水・環境保全向上対策」の推進 

 農地や農業用用水路等の地域資源は、農業者の生産基盤であるとともに、食料の安定供給や農業の有する多面的機能を発揮するために不可欠な社会共通の資本です。
 このような地域資源は、従来から農業者を中心とした共同管理によって守られてきましたが、近年の過疎化・高齢化・混住化の進行に伴う集落機能の低下により、こうした資源を守る力が失われつつあります。
 このため、平成19年度から「農地・水・環境保全向上対策」を活用し、農家と地域住民が共に参加し保全管理を行う共同活動の組織づくりや、環境にやさしい生産技術を導入した営農活動を進める取り組みを緊急かつ強力に推進し、快適で魅力ある農村づくりを進めます。 
 

ウ.地すべり対策の計画的・効率的な実施

 農業基盤課の所管する55の指定地のうち、直轄事業で対策を実施している4カ所を除く51カ所は、平成17年度末現在で一期対策を終了していますが、平成16年の相次ぐ台風上陸やゲリラ的集中豪雨などにより、数地区で地すべり現象の兆候が確認されています。
 今後は防災点検に加えて移動量を観測するなど、緊急性や影響範囲を適切に判断しながら、計画的に地すべり対策を実施し、安全・安心なふるさとづくりに努めます。
 

エ.老朽ため池の計画的な整備

 県内の一定規模(貯水量1,000m3)以上のため池282箇所のうち、老朽化対策が終了しているため池は67箇所にしか過ぎず、未改修のため池215箇所のうち208箇所で築造後50年が経過しています。また、平成19年度の防災点検においては52箇所のため池で、何らかの改修・補修が必要な「要整備」と判定されている状況です。
 今後は、毎年の防災点検結果による漏水量の変化や堤体の変状などに加え、かんがい受益や民家、公共施設など下流域への影響の程度などから、危険度を総合的・客観的に評価し、緊急を要すると判断されるため池について、部分改修やハザードマップ等ソフト面の対応も含め、計画的かつ効率的に対策を進めていきます。


この記事に関するお問い合わせ

高知県 農業振興部 農業基盤課

所在地: 〒780-0850 高知県高知市丸ノ内1丁目7番52号(西庁舎3階)
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