【破堤後の氾濫水の最短到達時間】

もし地震直後にため池が破堤した場合、早いところでは数分のうちに氾濫水が到達する可能性があります。自分の家の周りでは、どちらの方向からどのくらいの時間で水がくる可能性があるのか、よく確認しておきましょう。

【氾濫時の歩行困難区域】

氾濫水の流れが速い所を徒歩で横断することは非常に危険です。自分の家のまわりで｢避難時の歩行困難区域｣がどのように分布するかを確認し、万一屋外で地震にあった場合の危険性についてよく理解しておきましょう。

【舟谷地区に影響を及ぼすため池】

• 船谷地区の北部にある一部の住家では、宮ノ口地区にある「古池」の氾濫の影響を受ける可能性があります。
• 南部の佐古田川沿いの水田は、「舟谷池」の氾濫により大きな影響を受ける可能性があります。

【地震時直ちに高所へ避難する必要がある地域（要避難地区）】

• 船谷地区では、地震時に緊急の避難を要する住家はありません。
• ただし、「古池」や「庄屋池」に近接する集落の最北部付近で、移動時や屋外の農作業中などに大きな地震にあった場合には、ため池の破堤直後に流れの早い氾濫水が流下する可能性がありますので、周囲の状況を確認し、できるだけ速やかに南東側の高所へ避難し、身の安全を確保する必要があります。
• また、佐古田川沿いの低所の水田で地震に遭遇した場合には、「舟谷池」からの氾濫水が破堤後数分程度で到達し、流速、水位とも非常に大きくなるため、川と反対方向の高所へ直ちに避難する必要があります。

【地震後のため池氾濫に注意する必要がある地域】

• 「古池」が破堤した場合、氾濫水は「庄屋池」から工科大の東門（駐車場）方向へ流れ下ります。船谷集落は緩やかな西傾斜の台地上にあるため、集落内でため池に近い北部や西部ほど水深は深くなりますが、浸水深は最大でも大人のひざ下（床下浸水）程度と予想されます。
• しかし、水田の排水路沿いなどの低所には、一時的に水が集まって急激に水位が上がり、流速も大きくなるため、周囲にこうした箇所がある地域では十分な注意が必要です。増水時の河川や水路の横断は危険ですので、絶対にやめましょう。
• 浸水深が50cmに満たない場合であっても、豪雨時に浸水の影響を受けやすい構造の住家などでは、地震時のため池氾濫の影響を受ける可能性があります。浸水する可能性がある地域では、地震後ため池の安全が確認されるまでの間はできるだけ屋内にとどまり、万一屋外に出る場合でも、常にため池の氾濫の影響を考えて行動するようにしてください。
•  船谷公民館方面では浸水の危険性はありませんが、万一屋外にいて大きな地震にあった場合にも速やかな避難行動ができるよう、集落周辺で地震時にため池の氾濫の影響がある範囲を、日頃からよくこの地図で確認しておいてください。

 
【最寄りの公共施設等の安全性】

• 「船谷公民館」はため池の氾濫の影響を受ける恐れはありません。
• 「高知工科大」は、建物への浸水の恐れはありませんが、大学東側の県道沿いの駐車場付近や、構内のグラウンド・駐車場などの低所で浸水する可能性があり、大学構内でも特に地盤高の低いところでは浸水深が１ｍを越える可能性があり注意が必要です。

※本ため池については、更に詳細なデータが整理されています。またシュミレーション方法等詳細な情報をご希望の方は、所在地の市町村役場、もしくは高知県農業振興部農業基盤課　防災担当までお問い合わせください。