【破堤後の氾濫水の最短到達時間】

もし地震直後にため池が破堤した場合、早いところでは数分のうちに氾濫水が到達する可能性があります。自分の家の周りでは、どちらの方向からどのくらいの時間で水がくる可能性があるのか、よく確認しておきましょう。

【氾濫時の歩行困難区域】

氾濫水の流れが速い所を徒歩で横断することは非常に危険です。自分の家のまわりで｢避難時の歩行困難区域｣がどのように分布するかを確認し、万一屋外で地震にあった場合の危険性についてよく理解しておきましょう。

【宮の口地区に影響を及ぼすため池】

• 宮ノ口地区では、「傍士池」、「新池」、「古池」の３つのため池の氾濫の影響を受ける可能性があります。

【地震時直ちに高所へ避難する必要がある地域（要避難地区）】

• 「傍士池」が破堤した場合、氾濫水はため池から南西へ国道195号の「北の山バス停」方向へ流れ下ります。　傍士池直下にある住家では、直近の堤防が破堤した場合、流れの早い大量の水が直接敷地に流入する可能性があるため、地震直ちに西側の農地を通って隣家方向へ避難することが必要です。また、国道のバス停東側の住家は、南東方向の浸水区域外へ避難してください（要避難区域）。
•  新池、古池方面では、地震時に緊急の避難を要する住家はありません。

【地震後のため池氾濫に注意する必要がある地域】

• 宮ノ口地区では、排水河川沿いに台地を刻む凹地形（谷）が形成されています。こうした低所では水が集まり、水深・流速が特に大きくなることが予想されるため、万一地震時にこのような場所にいた場合、直ちに高所に避難する必要があります。
• 各ため池に近い地域や、氾濫水の流れの軸にあたる地域では、水深は浅くても流速が相当速くなり、水の中の歩行移動は困難となることが予想されます。万一屋外にいて大きな地震にあった場合には、速やかに安全な地域へ避難できるよう、集落の周辺で地震時にため池からの影響がある範囲を、日頃からこの地図でよく確認しておいてください。
• 「傍士池」が破堤した場合、ため池から南西に流下した氾濫水の一部は、国道195号の路面を南方向へ流れ、沿道の住家や道路交通への影響を及ぼすことが予想されます。また、「傍士池」からの氾濫水の一部は、「北の山バス停」付近から国道をはさんで西側の宅地方向へ流れ下る可能性があります。この場合、浸水位は最大でも大人のひざ下（床下浸水）程度と予想されます。
• 「新池」が破堤した場合、氾濫水は宮ノ口の集落内をため池から南西方向に流れます。ため池に近い東部の地域ほど水深は深くなりますが、浸水位は最大でも大人のひざ下（床下浸水）程度と予想されます。
• 「古池」が破堤した場合、氾濫水の主軸は南西方向の「庄屋池」から工科大の東門（駐車場）方向へ流れ、鏡野公園から片地小学校南側の地域に影響が及ぶ可能性があります。また「古池」から西へ向かった流れは国道196号を越え、夢の温泉方面へ流下します。 「古池」の氾濫による浸水深は、ため池直下や庄屋池・工科大東門付近の凹所では、最大１ｍ前後になりますが、集落内の住家付近では最大でも大人のひざ下（床下浸水）程度の水位と予想されます。
• 浸水深が50cmに満たない場合であっても、豪雨時に浸水の影響を受けやすい構造の住家などでは、地震時のため池氾濫の影響を受ける可能性があります。浸水する可能性がある地域では、地震後ため池の安全が確認されるまでの間はできるだけ屋内にとどまり、万一屋外に出る場合でも、常にため池の氾濫の影響を考えて行動するようにしてください。

 
【最寄りの公共施設等の安全性】

•  「宮ノ口公民館」は、新池のからの氾濫水の影響を受ける可能性があり、地震直後のため池氾濫からの避難先としては利用できません。

※本ため池については、更に詳細なデータが整理されています。またシュミレーション方法等詳細な情報をご希望の方は、所在地の市町村役場、もしくは高知県農業振興部農業基盤課　防災担当までお問い合わせください。