公開日 2022年12月01日
◆詳しい情報は、細菌による食中毒 |厚生労働省 (mhlw.go.jp)をご覧ください。
サルモネラ属菌
特徴
動物の腸管,自然界(川,下水など)に広く分布しており、特に鶏肉や卵は汚染している場合があります。
乳幼児や高齢者などに感受性が高く、急性胃腸炎症状のほか菌血症などを引き起こすこともあるので注意が必要です。
原因食品
・卵、食肉など
潜伏期間
・12~48時間(平均15時間)
主な症状
・38℃以上の高熱、腹痛、下痢
対策
・肉や卵は中心まで十分加熱する。(中心温度75℃で1分以上加熱)
・卵は冷蔵庫に保存し、割り置きを避ける。生食する場合は賞味期限を守る。
ウェルシュ菌
特徴
人や動物の腸管、土壌、水中など自然界に広く分布しています。
酸素のないところで増殖して熱に強い芽胞を作るため、高温でも死滅しません。(100℃,6時間の加熱でも生存)
食中毒は、腸管内で菌が増殖し芽胞を形成する際に産生される毒素(エンテロトキシン)の作用により発症します。
原因食品
・カレーライス、シチュー、スープ 等
潜伏期間
・6~18時間
主な症状
・下痢、腹痛
対策
増殖を防ぐことが最も重要な予防対策です。
・早期の喫食
・大量加熱調理品の速やかな冷却と小分け保存(食品保存は 10℃以下あるいは 55℃以上で行う)
黄色ブドウ球菌
特徴
自然界に広く分布し、健康な人の鼻孔や皮膚に付着しています。特に化膿した傷、爪等には多く存在します。
菌が増殖して産生する毒素(エンテロトキシン) が食中毒の原因となります。
菌は熱に弱いですが、産生した毒素は熱に強い性質があります。
原因食品
・おにぎり、弁当、サンドイッチ 等
潜伏期間
・1~6時間(平均3時間)
主な症状
・激しい嘔吐、腹痛、下痢、発熱
対策
・手指に切り傷や化膿巣のある人は,調理をしない
・調理の前には手をよく洗う
・食品は冷蔵庫10℃以下で保存する
・作り置きを避ける
ボツリヌス菌
特徴
土壌・水などに広く存在し、空気のないところでも増殖します。熱に強い芽胞を形成するため、通常の加熱では死滅しません。
ボツリヌス食中毒は、ボツリヌス菌が作りだす毒素を含む食品を摂取することで発症します。
食中毒の直接の原因となる毒素は、80℃30分間の加熱で失活します。
原因食品
・缶詰、真空パック、魚の薫製 等
潜伏期間
・5~36時間
主な症状
・吐き気、嘔吐、脱力、意識障害、呼吸困難
対策
食品中での発芽・増殖を抑制することが重要です。
・野菜や果物等の原材料は十分洗浄する。
・喫食前に十分な加熱を行い、ボツリヌス毒素を失活させる。
・市販食品に異常膨張又は異臭がある場合には喫食しない。
・冷蔵保管の表示のある市販食品は、必ず冷蔵保存する。
真空パック詰食品(容器包装詰低酸性食品)のボツリヌス食中毒対策|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
~乳児ボツリヌス症に注意!~
1歳未満の赤ちゃんがハチミツを食べることによって乳児ボツリヌス症にかかることがあります。
1歳未満の赤ちゃんにハチミツやハチミツ入りの飲料・お菓子などの食品は与えないようにしましょう。
※1歳以上の方にとっては、ハチミツはリスクの高い食品ではありません。
ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから。 (mhlw.go.jp)
腸炎ビブリオ
特徴
海水に生育する菌で、魚介類を介して人に健康被害を及ぼします。海水温が高いと急増することから、夏場にはより注意が必要です。
調理器具類を介して、浅漬けなど他の食品に細菌が移り、そこで増殖して食中毒の原因になることもあります。
熱と真水に弱い性質があります。
原因食品
・鮮魚介類の刺身、調理器具を介して汚染された野菜の一夜漬け 等
潜伏期間
・8~24時間
主な症状
・腹痛、水様性下痢、発熱(37~38℃)、嘔吐
対策
・魚は水道水で十分に洗う
・低温(10℃以下)で保存する
・冷蔵庫から出したら速やかに食べる
・調理器具の使い分け、洗浄・消毒
セレウス菌
特徴
土中、河川等自然界に広く分布します。
熱に強い芽胞を形成するため、通常の加熱では死滅しません。(100℃ 30分の加熱にも耐える)
症状として嘔吐型、下痢型があります。
原因食品
・嘔吐型:穀類の調理品(チャーハン、ピラフ等)
・下痢型 :食肉製品、スープ、生クリーム 等
潜伏期間
・嘔吐型:1~5時間
・下痢型 :8~16時間
主な症状
・嘔吐型:激しい嘔吐、下痢
・下痢型 :腹痛、下痢
対策
・調理から喫食までの時間を短くする
・米飯やめん類の作り置きを避ける
・穀類の食品は室温に長く放置しない
・調理後は10℃以下で保存する
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