公開日 2012年08月06日
更新日 2024年03月26日
目的
物部川では、平成16年、17年の相次ぐ台風や集中豪雨によって上流域で大規模な山腹崩壊が起こりました。その後、大雨による出水のたびに濁水が発生し、長期化することが問題となっています。
このため、公営企業局では物部川の濁水の状況を監視するとともに濁水対策の基礎資料とするため、自動記録濁度計と携帯式濁度計を用いて、定期的に濁度を測定しています。
測定場所
自動記録濁度計
自動記録濁度計を2箇所に設置し濁度を測定しています。(毎日)
1.釜ヶ渕観測所(杉田ダム下流約700m)
2.永瀬発電所取水口前観測所
携帯式濁度計
新物部川橋から舞川の9箇所で濁度を測定しています。(週に1回)
1.舞川 高宮橋、2.舞川 明神橋、3.永瀬発電所 放水口、
4.吉野ダム上流 在所橋、5.吉野発電所 取水口、6.杉田ダム上流 香麗橋、
7.杉田発電所 取水口、8.香我美橋、9.新物部川橋
濁度とは?
濁度とは、水の濁り具合を数値で表したものです。
この濁度の基準は、「精製水1リットルの中に1mgのカオリンまたはホルマジン等を含むときの濁り」を「濁度1度」としています。
カオリンとホルマジン
濁度を測定する場合、校正試薬により濁度計の校正をします。校正試薬には、カオリン濁度標準とホルマジン濁度標準があり、カオリン標準液で校正した場合とホルマジン標準液で校正した場合では、同じ濁り具合でも濁度が違います。
一般的には、「およそ カオリン濁度=0.7×ホルマジン濁度」という関係になります。
カオリンとは?
主成分がシリカ(二酸化珪素 SiO2)、アルミナ(Al2O3)、水(H20)で形成される白陶土と呼ばれる粘土のこと。代表的な採掘地である中国の高嶺(高綾)から名付けられました。
このカオリンの均一粒子を精製して調整したものを濁度標準液として使用します。カオリン濁度は、mg/Lで表されます。
ホルマジンとは?
水中に分散したホルマジンポリマーの粒子はカオリン粒子に比べて粒子が均一で分散性が良く、安定した濁度標準物質で、JISや上水道試験法等に採用されています。
ホルマジン濁度は、FTU(Forumajin Turbity Unit)で表されます。
また、散乱光式濁度計を使用した場合には、散乱光式の濁度計は、FTU=NTU(Nephelometric Turbity Unit)となるような仕様になっています。
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