本県にとって、人口減少への対応は緊急で重要な課題です。「高知県元気な未来創造戦略」では、「将来を担う若者が、地域地域で魅力のある仕事に就き、いきいきと住み続けられる元気な高知県」を目指しています。第5期産業振興計画では、「魅力のある仕事をつくり、若者定着につなげる」ことを政策の一つとして掲げています。
その産業振興計画の中で「人口減少下でも持続的に成長していく商工業の実現」という施策を進める中で、5本の柱が設定されています。工業技術センターは柱1「絶え間ないものづくりへの挑戦」や柱5「デジタル技術の活用等による生産性の向上と事業構造の変革の促進」を担当しています。前者は「高付加価値な製品・技術開発支援」を通じて、後者はDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、デジタル技術を活用してものづくり企業の生産性向上や事業構造の変革を支援してまいります。
今年もスマートものづくり導入支援事業などを実施し、ロボットやAIを活用した製造ラインのスマート化やデジタル化に対応するための人材育成など、デジタル化の促進と支援を強化していきます。また、GX(グリーントランスフォーメーション)の流れにも対応すべく、CO2排出削減技術開発などについても積極的に取り組んでまいります。
RoHS試験やEMC試験などの依頼試験や試験機器などの設備利用など、県内製品の競争力を支援する業務にも一層取り組んでまいります。 これらの取り組みを通じて、企業の皆さまのニーズに適切に応えつつ、信頼される工業技術センターであり続けることを目指して、今後ともご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
令和7年4月1日
工業技術センター所長 刈谷 学